心外に偏心圧縮力が作用するときは断面に大きな引張応力が生じ、ひび割れが発生するため、引張側コンクリートを無視して応力度を算定します。まずは、長方形断面からです。
また、偏心圧縮力を心外に受けるT形断面の応力度は次のように表わされます。
単鉄筋の場合は圧縮鉄筋の断面積を0とすれば大丈夫です。では、例題を1問解いていきます。
例題1:下図のようなT形断面に圧縮力450 [kN]、モーメント350 [kN・m] が作用したときの応力度を求めよ。
まずは、換算断面積、偏心量、上縁および下縁までの距離を求めていきます。
次に、心内かどうかの確認をしていきます。
偏心圧縮力が心外に作用していることが分かったので応力度を求めていきます。また、3次方程式の解の求め方にはカルダノの公式、反復法などがあるのですが、ここでは解法については省略します。計算が面倒な人は3次方程式を瞬時に解いてくれるサイトを利用して下さい。
まとめとして、偏心圧縮力が心外に作用するときは引張側コンクリートを無視して応力度を算定しています。計算が非常に面倒なので細心の注意を払いながら計算を進めて下さい。