○自己紹介
帝京大学 経済学部 講師
○研究紹介
1990年代アメリカ、ビル・クリントン政権期(1993-2000)の予算をめぐる政治過程を歴史的に明らかにする研究をしてきました。この時期のアメリカの連邦財政は、急速な財政収支の健全化が進んだことでよく知られています。当初は、なぜ財政健全化が進んだのかを問いとして考えていましたが、歴史資料を読むうちに、そうではなく、その当時の財政健全化を達成する上での手段として定められた増税や歳出削減がどのような政治的対立の中で成立したのか、に関心を持つようになりました。そうした関心から富裕層、財界、中間層といった集団に焦点を当てながら、「新自由主義」や「第三の道」というタームで形容される時代の予算政策の決定過程を分析しています。今後は、この時期の歴史研究を完成する作業を進めるとともに、財政赤字や財政健全化をめぐる根底に存在する問題を考えるための社会理論や思想史を踏まえた新しい研究を始めるつもりでいます。