Fukuoka Complex Analysis Seminar
世話人:神本丈,日下部佑太,杉山俊,野瀬敏洋,水野宏真,山盛厚伺
世話人:神本丈,日下部佑太,杉山俊,野瀬敏洋,水野宏真,山盛厚伺
福岡の研究者を中心に,九州大学や福岡工業大学で月に一回ほどの頻度で複素解析セミナーを行います.
日時:2026年6月26日(金)16:30〜18:00
場所:福岡工業大学 C棟 C33教室
講演者:髙倉 真和(東京都立大学)
アブストラクト:
コンパクトケーラー多様体上のファイバー束を考え、その全空間が Stein 多様体となるための条件について考える。本講演では、ファイバーが複素ユークリッド空間や有界対称領域である場合を扱う。
このようなファイバー束に対しては、Siu 型の調和写像の理論により、多重調和な切断が存在することが知られている。大沢–Diederich は、ファイバーが円板である場合に、この多重調和切断を用いた多重劣調和な階位関数の構成法を与え、全体空間の弱擬凸性を示した。また、Aeryeong Seoはファイバーが有界対称領域である場合にこの構成法を拡張した。さらに、上田-小池は、平坦なアファイン線束上でも同様の構成が可能なことを示した。
本講演では、この多重調和切断の振る舞いに注目し、全空間が Stein 多様体となるための必要かつ十分な条件を与える。
ファイバー束からは自然に底空間上の 2 次コホモロジー類が得られるが、本講演で扱う条件は、このコホモロジー類がケーラー形式で代表されることとして記述される。