オンライン模擬講義

【講師の紹介】

タイトル: ナノサイズの空間を持つ環状ホスト分子の特異な機能

概要:ナノサイズの空孔を持つ環状のホスト分子は、他の分子(ゲスト分子)を認識 して捕まえることができます。さらにホスト分子の環の個数を増やすと、ゲス               ト分子への捕捉力が飛躍的に高まります。一方で、還元剤や熱などの刺激を加えたりすることで、捕捉したゲスト分子を逃すこともできます。これら環状ホスト分子の歴史から将来展望までをお話します。

(おもな研究分野)

ホストゲスト化学、超分子化学、機能物質化学


(学歴)

1988 九州大学 工学部 合成化学科 卒業 

1990 九州大学大学院 工学研究科 合成化学専攻 修士課程 修了


(職歴)

1990 九州大学 助手 (工学部合成化学科)

1996 九州大学 助教授 (有機化学基礎研究センター)

2003 九州大学 助教授 (先導物質化学研究所)組織改組のため

2009 福岡大学 教授 (理学部化学科) 現在に至る

この間、

20012002 米国 Scripps 研究所 文科省在外研究員

20042008 科学技術振興機構 戦略的創造研究事業 (さきがけ)研究代表者

学位: 博士(工学) 九州大学 1994

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タイトル: 化学の力で歴史を紐解く

概要: 土器や石器、鉄製品などの歴史資料は、当時の文化を強く反映しています。したがって、歴史資料のもつ情報を正確に読み取ることで、過去の人類活動を追跡できます。X線分析は、肉眼ではわからない資料の特徴、例えば、資料を構成する成分やその構造といった化学的な情報を詳細に捉えることができるので、歴史資料の産地や原料の推定には欠かせません。ここでは、X線分析の原理を概説した後、歴史資料の分析例を紹介します。

研究分野:分析化学

略歴:明治大学理工学部応用化学科(2004-2008)

   明治大学大学院理工学研究科応用化学専攻博士前期課程(2008-2010)

   明治大学大学院理工学研究科応用化学専攻博士後期課程(2010-2013)

   明治大学理工学部 助手(2010-2013)

   明治大学研究・知財戦略機構 ポスト・ドクター(2013-2015)

   明治大学研究・知財戦略機構 研究員(2015-2016)

   福岡大学理学部化学科 助教(2016-)

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タイトル: 水中で上下運動する粒子の話

概要: 私たちは古くから、気体が発生する化学反応を利用してきました。たとえば、お  酢に石灰石を加えると二酸化炭素が発生しますが、発泡の勢いがあるほど、純度の高いお酢の証しということで、高い値段が付きました。今回はまず、化学の歴史で重要な気体発生反応を紹介します。続いて、気体の発生を利用すると、水中で粒子が上下運動する面白い現象を観察することができます。実験の動画を見ながら、そのしくみを探っていきましょう。

研究分野:化学教育

略歴:慶應義塾大学理工学部応用化学科(1993-1997

   慶應義塾大学大学院理工学研究科応用化学専攻博士前期課程(1997-1999

   都内中学校・高等学校教諭(1999-2020

   福岡大学理学部化学科 准教授(2020-)


学位:博士(学術) 東京理科大学(2018年)


委員等:高等学校化学教科書 著作者

   化学グランプリ2022 実行委員長

   月刊「化学」誌(化学同人)の2022年8月号に巻頭言を寄稿しました。


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