ソ連時代の児童映画は「子供向け」という理由で国家検閲が緩く、結果として他のジャンルでは描けないような実験的・寓話的・不穏な表現が可能だった。

本作の日本映画『放課後の転校生』はそのような異形の映像文化への明確なオマージュである。つまり「毒々しい」「不気味」「不条理」を孕んだ児童映画を令和の時代に目指した。