ワインと愉しむ
19世紀の音楽サロン
出演者募集!
新神戸イーストにある音楽サロン”サロン de Melante”では出演者を募集しています。
サロン・コンサートの仕掛け人は日本テレマン協会音楽監督の延原武春氏。
「サロン・コンサートをやってみたいけど費用や事務的な手間を考えてしり込みしてしまうという人は多いのではないでしょうか。私の友人が経営するサロン de Melanteには素敵なスタインウェイのピアノがあります。彼の好意でこの会場とピアノを非常に安価で貸し出してもらえることになりました。そこで、私の経営する日本テレマン協会が事務的なお手伝いをすれば、誰でも気軽にサロン・コンサートをやってもらえるのではと思い立ち、この『ワインと愉しむ19世紀の音楽サロン』を企画しました。ショパンやリストがやっていたような19世紀スタイルのサロン・コンサートをいろんな方にやって頂きたいと考えています」と延原氏は語っています。
サロンでは、ワインとソフトドリンクを用意。貴方のサロン・コンサートを開催しませんか。
出演者の方には一定の費用をご負担頂くことで、集客以外の部分は全て日本テレマン協会の協力のもと公演を実施して頂くことが可能となっております。券売の状況によっては費用負担がなかったり、少し収益を出したりすることも可能です。
詳しくは下記の実施要件をご覧ください。
【実施要件】
会 場 サロンde Melante
住 所 神戸市中央区熊内町2丁目5-10
客席数 35席 / 入場料 3,500円
開催日 月曜もしくは火曜(原則)
費 用 100,000円
【内訳】
会場費:49,500円
ピアノ使用料:22,000円
値引き:▲44,000円(会場費・ピアノ使用料より)
調律費:22,000円
マネジメント料一式:38,500円(印刷物製作費含む)
雑費:12,000円(ワイン・広告料)
※3,500円のチケットを35枚販売して頂くと122,500円となり、少し収益を出すことが出来ます。29枚販売して頂けば101,500円となり、持ち出しの無い形で実施して頂くことが可能です。
協 力 日本テレマン協会
問 合 salon.de.lundi.2022@gmail.com
※ご出演をご希望の場合は、上記アドレスにメールにてご連絡頂くか、下記フォームにご入力下さい。
口頭などでご出演の内諾を取られている場合でも同様です。
「黄金期」のピアノでサロン・コンサート!
ピアノの製造番号が通し番号になっていることをご存知だろうか。このスタインウェイには「269,411」とある。各製造年ごとに番号が区切られているから、これで1929年製であることがわかるのだ。この時代にモダン・ピアノは完成の域に達して、黄金期を迎えた。ボディが一体になった極上の響きを味わうことができる。「B型」はコンサート用のグランドピアノの中でも小さめのコンパクトなモデルであり、まさにこうしたサロンにぴったりだ。さあ皆さん、弾いてみませんか。
小味渕彦之(音楽評論家)
スタインウェイ&サンズ
1929年製ニューヨーク グランドピアノ
世界最高峰のピアノとして名声を保ち続けているのがスタインウェイである。スタインウェイ社は1853年ニューヨークで創業。創業者であるハインリッヒ・エンゲルハルト・シュタインベークはドイツで1836年に自作のピアノを完成させるが、1842年にはヨーロッパの政情、経済不安を逃れるために一家で新天地アメリカに移住。ドイツでのピアノ製作は長男のテオドールが引き継いだ。1853年にはシュタインベーグを英語読みした「スタインウェイ」を社名としたスタインウェイ&サンズ社を立ち上げ大成功を収めることとなる。新しく立ち上げたニューヨークの会社と息子が引き継いだドイツの会社があるため、ニューヨークとハンブルクで同じ設計の元でピアノが製作されることとなった。
20世紀に入り、スタインウェイのピアノは黄金期を迎える。特に1912年にニューヨークで作られたスタインウェイ CD75は1970年にホロビッツが好むピアノとなり世界各地で開催される彼のコンサートに空輸して運ばれたのは有名な話。「よく鳴る枯れたボディと弦圧の低い響板、特にピアニシモの音が伸びやかで特筆すべきは、低音から最高音域に至るまで各セクションの鳴りムラがなく驚くほど音量のバランスが良い極めて稀な名器である」と説明されている。
サロンdeメランテ所蔵のスタインウェイは1929年製ニューヨークのもの。黄金期であった1930年頃にニューヨークで作られた、ピアニストやマニアにとって垂涎の的となるピアノである。
ピアノ修復師 山本宣夫