【創刊】1982年、【通巻】472(増刊号除く、『サムソン・ミニ』含む)、【発行】海鳴館
『薔薇族』よりも創刊が10年ほど遅いものの、通巻では『薔薇族』を凌ぐものとなった雑誌です。創刊当時は明確ではなかったものの、80年代末頃から「デブ専」「フケ専」(おおよそ60代までか)の雑誌としての方向性に特化していきました。そして多くのゲイ雑誌が21世紀に入って休刊を迎える中で、もっとも長く月刊での定期発行を続けてきました。その理由の一つとして、読者の年齢層が高いことにより、ネットではなく雑誌の文通を通して出会いを得る人が購読を続けてきたことが挙げられます。いわゆる文通欄の利用層の存在です。ネットの普及にあわせてその他のゲイ雑誌が文通欄を廃止していった一方、『サムソン』のみは最終巻まで文通欄を維持してきました。ちなみに文通欄は後続誌『サムソン・ミニ』においても健在です。
『サムソン』は『バディ』に次いで収集に力を入れてきましたが、古いものに関しては出回っている数が少なく、今でも困難を極めています。それでも一定数を収取できているという自負はあります。特にこれに関しては国会図書館にまったく所蔵がないので、比較的貴重なアーカイブになっているのでははないかと思います。サムソンは月刊としては休刊を迎えていますが、『サムソン・ミニ』という中綴じ冊子形態の季刊誌として今でも発行されています。ちなみに、『サムソン』に関連する研究書・論文はありません。近いうちに何か書こうと模索していますが、そのためにはもう少し収集の必要がありそうです。
【所持リスト】
・所持号は網掛け
・セル内数字は巻通巻
・セル内ハイフンは未刊箇所