本年度は、「基礎研究から始まる工学応用」をテーマに、2件の特別講義を予定しています。
特別講義の講師は、水野吉規先生(8/18、19)と劉浩先生(8/19、20)です。
※ 参加者の皆様は、ページ最下部の「参加者からの話題提供」についてもご確認ください。
所属
気象庁 気象研究所 研究官
略歴
2005年 名古屋大学 大学院工学研究科 博士研究員
2007年 マドリード工科大学 博士研究員
2010年 モナッシュ大学 博士研究員
2012年 同志社大学 理工学部 助教
2016年 現職
講義題目
壁乱流研究と大気境界層への応用
講義概要
まだシニアではないような…と思いつつも,せっかく頂いたお話なので講師を引き受けさせていただきました.
私はポスドク時代から現在に至るまで,所属や手法が変わりながらも,固体境界近傍の乱流についての研究を続けています.古典的なテーマですが,現在においてもさまざまな立場,視点から多くの研究者がその研究に取り組んでいます.今回は自身の経験に沿って,基礎研究から気象分野における応用までを概観的にお話ししようと思います.
図1 安定成層 (左) および不安定成層 (右) を伴う乱流境界層の可視化画像.成層状態によって乱流の様相がガラッと変わることがわかります.この例が示すように, 大気境界層における乱流は多様に変化しますが,気象分野ではこれらを一手に扱う必要があります.
所属
千葉大学 工学研究院 教授
略歴
1992年4月 運輸省船舶技術研究所推進性能部 研究員
1993年4月 科学技術振興機構・河内微小流動プロジェクト 研究員
1998年4月 名古屋工業大学大学院工学研究科 助手
2000年3月 理化学研究所情報環境室 先任研究員
2003年4月 千葉大学大学院工学研究院 教授(現在に至る)
講義題目
渦が支配する生物流体力学
講義概要
生物の運動と流体力学の美しさ、奥深さ及び多様性に魅力を感じています。例えば、なぜ飛翔・遊泳生物は、翼や胴体の独特な形態や運動を利用し、能動的かつ受動的に渦流れを発生させたり制御したりして高性能でロバストな推進を実現できるのかとの問いについて、長年昆虫や鳥の生物飛行及び魚類やイルカの遊泳における渦が支配する生物流体力学、受動能動的原理(PAM: Passive and Active Mechanisms)の解明及び工学応用を目指したバイオミメティクスの研究を進めてきました。講義では、昆虫飛行の低レイノルズ数非定常流体力学、フクロウの空力音響学、イルカの乱流制御及び抵抗低減などの生物流体現象の基本原理の研究と、それらを規範としたバイオミメティクスの技術開発について話題を提供します。
参加者からの話題提供
参加者らによるプレゼンテーション方式の話題提供です。
1人の持ち時間は10分程度を予定します。(質疑、交代含む)
取り組んでいる研究や、今興味ある物事、また趣味などをお話しください。
参加登録後 、アブストラクトの作成(A41枚程度)および他参加者への公開にご承諾いただけるか伺います。
アズストラクト作成にご同意いただいた方はサンプルを参考に自由なスタイルでご作成ください。
Word形式のサンプルファイルについては、登録者に追って連絡差し上げます。
※ アブストラクト等の内容は参加者全員に公開しますが、参加者どうしの理解を円滑にする目的以外では使用しません。