登場人物については、リプレイ ”J◎ournalist”を参照
ルーラー、リプレイ執筆:コニタン
プレイ日時:1998年6月27日(土曜日) 午後6時~午後8時15分
RL(ルーラー):始めます。今回はクルード・ルールのみを使ってプレイします。まずは楊司、君は今日も仕事が無くて暇をもてあましている。そこへ突然、電話の着信音が鳴り響いた。
楊司:電話をとる。「はい、蓮探偵事務所ですが?」
RL:モニターに相手の顔が映った。君の知り合いでメルトダウンという千早の社員だよ。「楊司さん?メルトダウンです。」
楊司:「おう、久しぶりだな。メルトダウン。」
RL/メルトダウン:「伺いたいんですが、あなた確か探偵でしたよね?」
楊司:「もちろんだよ、前に君からの依頼も受けたことがあるじゃないか。」
RL/メルトダウン:「実はあなたにうってつけの仕事がありましてね。人捜しをお願いしたいのです。うちのグループに、千早ミュージックファクトリーというレコードレーベルがありまして、最近契約したロックバンドがいるんです。グループ名は確か“モンキー・レンチ”でした。そのメンバーでドラムを担当していた大塚陽一という男性が一週間ほど前から行方不明になっています。若者を中心にかなりの人気を博していたバンドだけに、うちとしましても今いなくなられては困るんですよ。協力していただけますか?」
楊司:「ああ、分かった。それじゃ大塚陽一の詳しいプロフィールを送ってくれ。少しはそちらでも調べているんだろう?」
RL:そうするとね、すぐに君の家のDAK端末にデータが送られてくるよ。大塚陽一、25歳、男性、身長175センチメートル、体重60キログラム、黒髪の短髪、瞳は茶色で、彫りが深くなかなかの男前ですね。あと、自宅の住所やら電話番号などが分かります。彼はもともとN◎VAの人間ではなく、5年前に移住してきたそうです。以前どこにいたかはまだ分かっていません。
※DAK端末とは、電話、ファックス、コンピュータ通信から、オーディオ、テレビ、などの機能が付いた電子機器のことだ。家庭用以外にも、公衆DAK端末などがある。
楊司:「彼の交友関係などは?バンドのメンバーとか。」
RL/メルトダウン:「“モンキー・レンチ”はタタラ街にあるライブハウス“フール・オン・ザ・ヒル”でよくライブを行っています。他の3人のメンバーとはそこへ行けば会えるでしょう。他にもハッカーたちと仲が良かったらしく、“ワイアード”(←いい加減な名前)というグループと個人的なつながりがあったそうです。それに運び屋にも顔がきいたそうです。運び屋のグループの名前は・・・」(←考えていなかった)
楊司:疾風(はやて)、とかは?
RL:嫌。それだったら“雷電”にする。「・・・といった連中とつきあいがあったようです。」と。
楊司:「それじゃ、早速メンバーに会って話を訊きたいな。」
RL/メルトダウン:「今日あたり“フール・オン・ザ・ヒル”に行ってみてください。他のメンバーに会えるでしょうから。報酬の件は後ほど・・・」そういって電話をきりました。
★ ★ ★
RL:アンジェロ・ロッシは今何をしてるかな。
アンジェロ:映画見てる。古いリバイバル。それは黄色い煉瓦の上を歩いていく話。
楊司:なに、それ?
アンジェロ:“オズの魔法使い”
RL:ああ、なるほど。じゃあね、君の隣の席には音羽南海子が座っているよ。
アンジェロ:やったー!!(←大喜び)
楊司:偶然じゃないの!?
RL:違うよ(笑)君たちは仕事の上のパートナーであると同時に、親友同士でお互いよき相談相手だ。それでたまに一緒に映画を見に行ったりすることがある。
アンジェロ:ようし、映画が終わったら予約してあったイタリアン・レストランへ食事に行くぞ。(←少し調子に乗っている)「僕の叔父が経営してるんだ。」っていきなりキャラ変わって僕になった。(笑)
一平:誰やねん。(笑)
RL:じゃ、君たちは食事をしながら他愛もないおしゃべりを楽しんでいる。音羽南海子はポップミュージックが好きで、そういう話をしてくれる。
アンジェロ:「へー」って生返事してる。よし、帰ったら勉強だ。(笑)
RL/南海子:「最近ではね、“モンキー・レンチ”っていうイキのいいバンドがあるのよ。それで、今日の夕方“フール・オン・ザ・ヒル”っていうライブハウスで彼らが演るんだけど、見に行かない?」
アンジェロ:部屋予約してたのに。(笑)行くナリ。
RL:はい、それでは“フール・オン・ザ・ヒル”です。ライブはもう始まっていて、フロアにはすでに人がいっぱいでした。南海子は人をかき分けながら出来るだけ前の方に行こうとします。
アンジェロ:間抜けみたいについていく。もたついて手を引っ張られて喜ぶ。(←妄想)
楊司:そんな31歳嫌じゃ!(笑)
RL:彼等の音楽はハザード後の様々なジャンルの音が混じりあった、ミクスチャー音楽というか、そういうものなのですが、古いロックの方法論が強く取り入れられていますね。1970年代くらいの。曲によってはピアノやチェロなんかの様々な楽器も使われている。歌詞は文学的でなかなか面白いよ。それで、南海子はそれなりに楽しんでいるみたいだけれど、ふいに君に耳打ちして「メンバーが一人足りない。」という。
アンジェロ:わかんないから、「へー」と生返事しておこう。
RL:見ると、ドラマーがいなくて代わりにドラム・マシーンが一式。いないのは大塚陽一という男だそうだ。「何かあったのかしらね。」南海子が心配そうに言います。
楊司:俺も来たよ。こういう場所にはあまり馴染みがないんだけど。
RL:じゃ、君は吹き抜けになっている二階にいるということで。下を眺めていると、知った顔2人が一階のフロアで人をかき分けながら進んでいってます。
楊司:「おや?あの2人は・・・」
★ ★ ★
RL:ブラック・ハウンド本署です。真田一平君は今日もデスクワークに励む毎日です。
一平:現場配属になったんじゃなかったっけ?
RL:現場+デスクワーク(笑)君以外にまともな書類作れそうな先輩警官はいないから。
一平:さじを投げるわ!
RL:そうしていると、警官の一人が教えてくれます。オメガ隊長が呼んでいると。
一平:行きます。また隊長直々に指令が?
アンジェロ:「最近、お気に入りのロックバンドがあってな、私の代わりに見てきてくれ。」(笑)
一平:ごめんなさい~!(恐)
RL:君が部屋にはいると、彼は煙草を消して言います。「今日は君にブラックハウンドとして調べて欲しいことがある。最近、房総南国際空港付近に妙な連中がうろつくようになった。」
一平:「と、言いますと?」
RL/オメガ:「よく分からんが、企業が一枚かんでいるかもしれん。それに、場所が場所だけに、不法入国という可能性も考えられる。そこで、今から君には房総南国際空港の特別警備を命ずる。まずは、空港の入国管理所に行きたまえ。向こうにはもう連絡してある。」
一平:一人でですか?「あ、う、分かりました。行って参ります。」強制スクロールなのじゃよ~。
RL:はい、空港に着きました。今は夕方です。入国管理所に行くと、受付嬢が出迎えてくれました。「お待ちしておりました、所長は応接室でお待ちです。こちらへどうぞ。」と案内してくれました。応接室に入ると、40代後半くらいの男性が座っていました。
一平:「ブラックハウンドからやって参りました。真田一平と申します。」
RL:「どうもどうも、オメガ隊長からお話は聞いております。私、所長の山根と申します。」と、挨拶してくれる。「それで、入国手続きの方で何か問題があったそうですが?」
一平:「あまりよく分かっていないんですが、最近この空港の周辺で不審者が多く見られまして、ひょっとすると不法入国者ではないかと。」
RL/山根:「実はここの手続きや管理は全てコンピューターに任せられていまして、問題があればすぐ発見できるはずなのですが・・・」
一平:「システムにバグがあるのでは?」
RL/山根:「うちの技術担当がチェックしましたが、そういった故障はどこにもみられなかったそうです。」
一平:「入国のリストを見せてもらえますか?」
RL/山根:じゃあ、鞄から小型のトロンを取り出してディスクをセットします。それでキーボードを何度か叩いてから、液晶ディスプレイを君の方に向けました。「ここに出ているのが過去一ヶ月間の到着リストです。」リストには人とその荷物、どこから来たか、企業名などが表示されている。
一平:流していく程度に見ていきます。
RL:他の国や都市などの要人、荷物などが圧倒的に多いです。その中でも、オーサカM○●Nからやってきた人が特に多いことが分かりました。企業名はBIOSでして、そのほとんどは人ですが、社員が十数人。
※オーサカM○●Nは、旧瀬戸内海に作られた都市。BIOSはそこにあるバイオテクノロジーを専門に扱っている企業だ。詳しくはサプリメント“オーサカM○●N”を参照。
一平:「普段からBIOSはこんなにたくさんの社員を派遣しているのですか?」
RL/山根:「いえ、BIOSの方がやってくるのは非常にまれです。それにしてもここ一ヶ月にM○●からこれほどの人がやってくるとは、珍しいですね。」そうしてるとね、君はいくつかのデータに空白の欄を見つけた。5つほどあるんですけれど、いずれもM○●Nからやってきたものですね。
一平:全然あかんやん!ずさんすぎる。(笑)「これは?」と訊いてみる。
RL/山根:じゃ、急に弁解がましく「あ、いえいえ、こういったことはよくあるんですよ。どうもお偉い方たちは自分の素性を隠したがるようでして・・・」と言います。
一平:「このリストをコピーさせていただけますか?」そのデータをオメガに送ろう。
RL:ん、それじゃ管理所からは出たということで。オメガは「ご苦労だった。引き続き警備にあたりたまえ。」と言っています。
RL:シーンが変わってこちらは、“フール・オン・ザ・ヒル”です。アンジェロ、南海子はステージが終わった後、「少しメンバーと話がしたい。」と言います。
アンジェロ:つきあうよ。
RL:それじゃ、南海子は控え室に入っていく。彼女とメンバーは個人的な交友があるらしく、親しそうに話している。曰く「今日のステージどうだった?」「最高。」とか。
楊司:俺も控え室に向かおう。
RL:それでは、ドアを開けてみるとそこにメンバーとさっき見かけた2人組、アンジェロ・ロッシと音羽南海子がいます。メンバーの一人で、髪の長い男性が言います。「何か?」
楊司:「ああ、私、私立探偵の蓮楊司という者です。大塚さんの行方不明の件について少し話を聞かせてください。おや!?これはこれは音羽さんにロッシさん。」と。(笑)
アンジェロ:どぎまぎする。(笑)
RL:南海子は「ああ、この間の探偵さんだね。」と答えたけど、すぐ神妙な顔つきになって「大塚が行方不明だって?」とメンバーの一人に訊きますね。彼は「よく来てくれた、とにかく座ってくれ。」と。
楊司:「おじゃまします。」
RL:髪の長い男性が握手を求めてきます。「リチャードだ。」あとの2人は・・・名前考えてないからいいや。彼は座って話し始めます。「陽一がいなくなったのはちょうど一週間ほど前だった。俺達3人は方々を探してみたし、知っている限りの友人に訊いてまわったりもしたが、未だに手がかりがつかめない。彼の知り合いにハッカーや運び屋の連中がいたのは聞いていた。俺達も彼らに接触しようと思ったが、俺達が何かするよりプロに任せた方がいいと思ってな。」
楊司:「その、ハッカーたちと運び屋連中がよく居る場所なんかは知っていますか?」
RL/リチャード:「知ってる。“ワイアード”はタタラ街にある“ダイアモンド・ドッグス”という飲み屋によくたまっている。“雷電”は、B◎-S◎サーキットにでも行けば、メンバーの誰か一人には会えるだろう。」
楊司:「他に彼のことについて、知っていることは?彼の交友関係とか。」
RL:大塚陽一はプライベートなことを隠したがる癖があったそうです。例えば、メンバーで飲みに行ったりするときに、彼は「用があるから。」とパスすることが度々あり、その“用”については何も話したがらなかったと。「ひょっとしたら何かの犯罪に巻き込まれたのかもしれない。」とリチャードは心配そうに言います。
楊司:「その可能性はありますな。」
RL:南海子は黙って聞いていたんだけれど、「捜査には危険が伴うってわけね。」と言って、アンジェロ、君の方を見てるけど。(笑)
アンジェロ:すでにドアのところで楊司を待っている。「まずは“ワイアード”に接触だ。」(笑)
RL:南海子は「助かる。」と言って笑います。リチャードは「よろしく頼む。謝礼は後からさせてもらう。」と。
楊司:じゃ、“ダイアモンド・ドッグス”へ向かいます。
RL:去り際にリチャードが言います。「ああ、それとちょっと前に大塚と会ったとき、奴は女の子を連れていたな。ブロンドで、まだ若いようだった。20歳きているかきてないかくらいの。」と教えてくれます。
★ ★ ★
一平:空港のほうの警備をしています。
RL:先ほど本署からの通信で知ったことなんですが、N◎VAにはBIOSの支社は無いそうです。BIOSの社員がやってくるのは、千早などの企業がBIOSと提携してバイオテクノロジーの研究をするときくらいで。しかし、今の所BIOSと提携してる企業はなさそうです。
一平:友人のベイラーに連絡しよう。
RL:それじゃ、クルードなんでどれかのスタイルで普通の成功以上のカードを出せば連絡できる。
一平:クラブで普通の成功。
RL:ベイラーが電話に出ます。「もしもし?こちらはベイラーだが。」
一平:「真田だ。」
RL/ベイラー:「ああ、一平か。何の用だ?」
一平:「この周辺で、怪しい連中を見ないか?企業の連中なんだが。」
RL/ベイラー:「よく見る。ちょうど一週間くらいまえから。それらしき連中はすぐ分かる、どうやっても目立つんだよ。この辺では。」
一平:「奴等は何をしている?」
RL/ベイラー:「何だか、空港から出てくる人や荷物をいちいち調べているようだがな。俺達はそういうのに関わりたくないんで放っておいているがな。」
一平:「ありがとう。」電話をきる。張りこみ捜査なのじゃよ。
RL:君は数時間そこで見張っていたんですが、やはりいました。スーツを着ているわけではなくて、割とカジュアルな服装で目立たないようにと考えているんだろうけど、身長180センチメートル以上の屈強そうな男たちが3人も集まっていたら嫌でも目立ちますね。完璧に浮いているよ。
一平:見張ったままで待とう。その間にブラックハウンドへ応援を要請する。
RL:はい、すぐに何人かを派遣してくれるそうです。そうしているうちに空港に飛行機が着陸しました。男3人組が動き始めます。空港の出口付近まで移動しましたね。出口から人が出てきます。男達は一人一人を注意深く見ているようです。そのうち、17歳くらいの若い男が出てきます。彼は荷物も少ないし、それほど金持ちそうにも見えません。空港から出てくると辺りをキョロキョロ見回していました。そこへさっきの男がさっと寄って、腕をガシっとつかみます。少年は逃げだそうとしたけれど、完全に黙らされて連れて行かれそうになります。
一平:まあ、丁度いいや。銃をかまえて「動くな、ブラックハウンドだ。誘拐の現行犯で逮捕する。」
RL:じゃ、そこにパトカーが到着したということで。警官が数人出てきて銃をかまえます。2人は内ポケットから銃を取り出し、1人は少年を捕らえたままです。
一平:じゃ、撃っちゃう。イヌのスタイルで普通の成功。
RL:こちらも普通の成功。二人はとっさに飛び退いたので弾はあたらなかったよ。そのまま反撃、Jで劇的成功。遮蔽物を利用した正確な射撃だ。警官たちをねらったぞ。
一平:対抗できるカードが無い。
RL:警官の1人が肩を撃ち抜かれた。「気をつけろ!手強いぞ!」(笑)そうするうちに、3人はこちらに射撃しながら逃げようとしている。
一平:それに対して何か対抗手段はあるのかな?それに使えるカードが無いよ。
RL:神業は?バサラの“天変地異”は、自然現象ならどんなものでもOKですよ。
一平:じゃ、それ使う。少年を傷つけないように。
RL:使用したのが分かるようにチェックをいれといてね。3人は逃げ始めていたけれど、突然強烈な突風がきて男達と少年を地面に転がしたよ。少年はすぐに走り寄って来ます。「助けてくれ!」と。男たちは逃げようとしますが?
一平:警官達が捕らえようとしないかな?トループの警官がダイヤで普通の成功。
RL:さらに銃を撃とうとしていたところへ警官がやってきて、3人は射殺されました。
RL:“ダイアモンド・ドッグス”に向かった二人。つきましたよ。店内は狭いけど、割とこぎれいないい店だね。
楊司:入っていく。すぐにバーテンに飲み物を頼んで訊く「“ワイアード”というグループがよく来ているそうだね?」
RL:バーテンは肩をすくめて言う。「ここは彼等の集会所みたいなものです。」
アンジェロ:「その中で一番話のできる奴はだれだ?」
RL/バーテン:「今日はいるかな・・・おっいたいた、あそこに。ジェイミーっていう男です。彼は“ワイアード”のリーダーですよ。」
楊司:「ありがとう。」彼等のテーブルに行きます。「“ワイアード”のリーダーで、ジェイミーというのは君か?」
RL:おそらく作りものの、ブルーの髪の毛をした若い男性が顔を上げます。「ああ、俺のことだが。あんたは?」
楊司:名刺を渡します。「蓮楊司という者です。私立探偵でしてね。いま、大塚陽一という男を探す仕事をしております。バンドの仲間も心配しているのですよ。彼の行方を知りませんか?あなた方は彼とつきあいがあったそうじゃないですか。」
RL/ジェイミー:大塚の名前を聞くと彼の顔色がさっと変わります。「確かに彼とは知り合いだったが、俺たちは何も知らない。」フェイトで判定してみて。
楊司:普通に成功。
RL:君の探偵の勘からすると、彼は確実に嘘をついているね。顔で分かる。
楊司:「あまり隠し事はしない方が身のためですぞ。なにせこちらのバックには千早と音羽組がいるのですから。」(笑)
RL/ジェイミー:「分かった、話すよ。だが彼の立場を守れると約束してくれ。」
楊司:どういうこと?危険なのかな。「約束するよ。」
RL/ジェイミー:「陽一は、一ヶ月に一度程度の割合で俺達にある仕事を頼んできた。仕事というのは房総南国際空港の入国管理システムをハッキングし、指定された人物のデータを改編して合法な入国者とすることだった。陽一はこれは犯罪ではないと言っていた。犯罪ではなく人助けだと。」
楊司:「その人物データを見せてもらえるかな?」
RL:ジェイミーは小型のトロンを取り出してきました。キーボードを叩いて、画面を見せてくれますよ。「最近のデータだ。」と、名前と、所属と、住所などが出てきます。所属はいずれもBIOS。住所はいずれもM○●Nとなっているよ。ジェイミーは言います「陽一自身もM○●Nから移住してきた人間だからな、5年前に・・・おや?」
アンジェロ:「どうした?」
RL/ジェイミー:「そういえば今日、丁度今の時間到着する飛行機に、新たに陽一が手配した少年が乗っている予定だった。まずいな。」と。
アンジェロ:「空港に到着した者たちは行き先が決まっていたのか?」
RL/ジェイミー:「いや、それは分からない。大塚がここに連れてきたのはダスティという女の子だけだったな。彼女は陽一の自宅の近くにある飲み屋でウェイトレスの仕事をさせてもらうって言っていた。」
楊司:「それは金髪で、若い娘?」
RL/ジェイミー:「ああ、確かにブロンドで19歳くらいだったな。」
★ ★ ★
RL:空港周辺では後始末が終わって3人の男の遺体が運ばれていきます。警官の1人が君に「身元は分かりませんでした。」という。クグツの神業“完全偽装”ですね。
一平:「役立たずめ。」(笑)
アンジェロ:威張れるときに威張っとくんか。(笑)
RL:「例の少年はどうしましょうか。本署の方に連れて帰りますか?」
一平:「そうしよう。少し話を聞きたいからな。」
RL:それでは、少年を連れてパトカーで帰ります。
アンジェロ:よっしゃ、俺たちも丁度そのころ空港に向かっている途中だぞ。パトカーに鉢合わせていいかな?
RL:OK、君たちが空港に到着したとき、パトカーが数台出ていくのが分かりました。そのうちの一台には、君たちの知っている若いブラックハウンドの隊員が乗っていますよ。
楊司&アンジェロ:おお!?(と振り返るしぐさ)
楊司:ハンドルをきって、パトカーを追う。パッシングしてやれ。
アンジェロ:もっとやれ~、パッシング・キングじゃ。(笑)
一平:誰かにつけられている!?(笑)
楊司:パトカーの横につけよう。その辺の駐車場にでも止めてくれ。
一平:じゃ「そこの先で左に寄せて止めろ。」と言う。
RL:じゃ、適当な広場で一平のパトカーと、楊司の車が止まった。
一平:「何の用だぁ~?」(怒)
楊司:「この写真の少年、今日空港に着いたはずなんだけど。」と写真を見せて「ん!?」とパトカーの中でぐったりしてる少年を見る。
RL:ぐったりしてない!(笑)確かに写真と同じ17歳くらいの少年がパトカーに乗っていますね。
楊司:「ちょっと彼と話がしたいんだけれど、いいかな?」
一平:「ああ、すぐ終われよ。」
楊司:少年のところへ行って「あー、私、蓮ともうします探偵ですが。」と名刺を見せる。
アンジェロ:「おまえ、陽一の知り合いだろ。」と話しかけてみます。
RL:少年はうつむいていたけれど、ぱっと顔をあげて「大塚さんを知っているんですか?」と言う。
アンジェロ:「居場所を捜している。」
RL/少年:「大塚さんはどこに?どうして・・・」と少し混乱してるみたい。
アンジェロ:「君はどうする予定だったんだ?」
RL/少年:「大塚さんが空港まで迎えに来てくれるはずだったんです。」
アンジェロ:一平に「何かあったのか?」と訊く。
一平:「俺たちが見張っていた企業の連中にその少年が連れ去られそうになっていたから、助けたんだ。」
アンジェロ:「それで、その連中はどこの者だ?」
一平:「はっきりとは分からんが、おそらくBIOSのエージェントだろうと思う。」
アンジェロ:もう一度少年の方を見て、「狙われている理由は何だ?」と。
RL:じゃあ、彼は急に黙って下を向いてしまうよ。
アンジェロ:「陽一が何か危険なことに巻き込まれているかもしれない。そして、それにBIOSの連中が絡んでいるかもしれない。迎えに来なかったということは、その可能性は大だな。」
RL:少年はポツポツと話し始める。「僕は、BIOSから逃げてきたんです・・・」
アンジェロ:「ほう、研究員か何かだったのか?」
RL/少年:「いいえ。」そう言って着ていたTシャツの裾をまくりあげて、背中を見せます。そこからは細い腕が2本のびていて、その腕の内側にひだのような者がついている。どうやら翼のようだ、きれいにたたまれているけどね。
楊司:驚いて「新しいファッションかね?」と訊いてみるけど。
RL/少年:「いいえ、本物です。」掌を握ったり離したりしますよ。「BIOSの話、知ってますよね?僕らはその研究所で育てられた実験体のミュータントです。大塚さんも昔はそうでした。」
※BIOSの開発したウィルスのため、M○●Nにはミュータントとなった人や動物が多くいる。死国(旧四国)には野生化したミュータントが生息しているくらいだ。こういったミュータントのキャラクターは、“ヒルコ”というスタイルを1つ以上持つ。詳しくはサプリメント“オーサカM○●N”を参照。
アンジェロ:なるほど、それでドラムの手数も多いんだな。(笑)
楊司:自分、ひどい奴やな!(笑)
RL/少年:「大塚さんはN◎VAで成功したあとも、定期的にM○●Nへ連絡をとって僕らをN◎VAへと移住させてくれていたんです。」
楊司:なるほどなー、それでBIOSはわざわざこっちに来ていたのか。
RL/少年:「あの、今日は姉と会える予定だったんですけど・・・」
楊司:「それは、ダスティのことかな?」
RL/少年:「そうです!ご存じだったんですか!もしかしたら、姉もさっきの連中に・・・」と心配そうな顔で、一平の方に懇願するような眼を向けますけどね。(笑)
一平:え!別にいいけど・・・
アンジェロ:あかんよ、ここの警察に頼んだら。(笑)
結局、アンジェロと楊司がさきにダスティの働いている飲み屋へ行き、一平は少年を本署へ送り届けてから応援を率いて彼らを追いかけることになる。
楊司:ダスティの居場所はどこだっけ?
RL:陽一の自宅の近くにある飲み屋でウェイトレスをしています。
楊司:すぐに行ってみて、ダスティを探そう。
RL:はい、到着しました。店内は割と広くて、落ちついた雰囲気です。写真の女の子を探していると・・・いました。
楊司:え、いたの?じゃあ近寄っていって話しかける。「ダスティさん?」
RL/ダスティ:「そうですけれど、何か?」
楊司:「あ、私、探偵の者です。大塚陽一さんの行方を知りませんかね?あなた知り合いだったんでしょう。」
RL/ダスティ:「わかりません。彼が行方不明だというのは知っています。一週間前から姿を見せてくれなかったので自宅を訪ねたんですが、いませんでしたし・・・」
アンジェロ:「君の弟がN◎VAに来ている。」
RL/ダスティ:驚いて「それで、今どこに・・・?」
アンジェロ:「危うくBIOSの連中に連れ去られそうになった。」
RL/ダスティ:「大塚さんが、そのうち弟もN◎VAに連れてきてくれるといっていましたが・・・」と不安そうな表情を見せるよ。
アンジェロ:「君もそうやって、N◎VAにやってきたんだね?」
RL:うなずいて、「とにかく、奥の部屋で話しましょう。」といいます。するとね、グレイスーツの男たち5人がいつの間にかやってきていて、「ダスティだな?ちょっと来てもらおう。」と。
楊司:「ちょっと待った、ここに先客がいるんだぜ。」
RL:じゃ君の前に男の1人が立ちはだかって言います。「すまんな、急ぐんだ。」君の方に現金をぱっと差し出して「これで少し向こうに行っててくれ。」
楊司:受け取るふりをして、男の腕をとってそのまま腹に一撃。カブトで普通の成功。
RL:男は腹を押さえてうずくまる。3人は銃を抜いた、1人はダスティを連れていこうとする。
アンジェロ:銃を抜いて撃つ、1人だけ残して。カブトワリで普通の成功。
RL:胸に弾を食らって吹っ飛ぶ。テーブルがガシャーンと倒れて、店内は騒然とするよ。
アンジェロ:残った1人に「俺たちが先だ。」と。
RL:どうしようかな~。このまま逃げて帰るのもアレじゃしのう。(笑)じゃあ、ダスティを捕まえていた男は右手を2、3回振った。すると、腕の先が伸びて鞭のようにしなりだすよ。それを楊司の方にびゅっと振った。回避してください。
アンジェロ:ヒルコ(ミュータントのこと)か!
楊司:回避は普通の成功。銃を抜いて撃つ、カブトで普通の成功。
RL:回避、普通の成功。鞭状の腕がパン、パンと銃弾を叩き落としてしまった。
アンジェロ:カブトワリで普通の成功。頭を狙って撃つ。
RL:使えるカードがない。ダイヤのカードで回避を失敗します。ビシッと男の眉間に穴があいて、倒れました。ダスティが悲鳴を上げる。店内は大変なことになってるけどね。(笑)
楊司:「ダスティ、さっさとここをずらかったほうがいいんじゃないかね?」
RL/ダスティ:彼女はしばらく呆然としていたけど、言うよ。「そうね、そうしましょう。」
一平:「一平です。」ってそっちに電話かけるよ。
アンジェロ:じゃ、車の中で「一平くん?後始末を頼むよ、4人死んでいるから。」(笑)
一平:「殺すぞ。」(怒)
3人はダスティを連れて、ブラックハウンドの本署へ。
RL:姉弟で再会を喜び合っています。言うの忘れてたけど、少年の名はビリーです。
アンジェロ:陽一の居場所について、もう一度訊く。「本当に知らないのかい?」
RL:ダスティは詳しいことは知らないと言っています。「1週間前に一緒に出かけて、次の日に自宅に電話をしたのだけれどいなかった。それから毎日電話をかけているんだけど・・・」と。「昨日は自宅にも行ってみた。鍵は開いていて、部屋の中はひどく荒らされていたわ、おそらくBIOSの連中の仕業だと思う。」
アンジェロ:でも、陽一がいなくなってBIOSが完全に待ち受けてるってことは、もう空港に誰がいつ来るかという情報はバレてるんよな~。
RL/ダスティ:「陽一さんは、具体的に数カ月先の移住の計画を立てていたみたい。」
3人は計画の手がかりが残っていないかと大塚陽一の家に。
楊司:家の中をくまなく調べたい。フェイトでいい?普通の成功。
RL:君は仕事がら、こういった調べものをするのには慣れていたってことで・・・ごみ箱の中からくしゃくしゃに丸められた紙屑がでてきて、広げると名前と日付のリストが出てきます。ミスプリントのようですが。
楊司:次の予定は分かるかな。
RL:分かる。このリストが正しければ、次にやってくるのは3日後だ。
楊司:よし、リストを持って行く。もう一度関係者を洗いなおそう、“ダイアモンド・ドッグス”に行って、“ワイアード”に話を聞こう。
RL:着きました。店内に入ってジェイミーを探していると、向こうの方から声をかけてきますよ。「よー、探偵さん。実は、さっき陽一から電話があった。」
全員:えー!?
RL/ジェイミー:「何でも予定が早まったそうだ。今日の午前5時、夜明け前に着く飛行機で5人ほどやってくるそうだ。あと数時間しかない、今メンバーが動いている。」
楊司:名前を確認するけど。
RL:えっ!?(←考えてなかった)えーと、上からアンディと・・・(笑)
アンジェロ:ジョーとテリー?「オッケイ!」(笑)
一平:頭悪そうナリ~。
楊司:分かった、5人の名前をおぼえてリストと照らし合わせてみる。
RL:合っていますが、数カ月先の予定まで先送りにされています。
楊司:フェイトの神業“真実”でこいつらが陽一を裏切ったんじゃないか訊いてみよう。
※“真実”は、誰かに質問するか自分で推理するかで、本当のことを1つ知ることが出来るというものである。捜査型のシナリオでは非常に役に立つ。
楊司:「陽一の計画は完全に漏れている。君たちが陽一を裏切ったんじゃないのか。」と。
RL:「とんでもない。」と否定します。「俺たちは奴を信用してる。それに、もし奴が俺たちに何かやらせようとしているんなら、それは奴が望んだことか、何か理由があってのことだろう。」
相談の結果、今日の午前5時の便を狙って、空港にBIOSの連中と大塚陽一が姿を現すだろうという結論になり、3人と一平の呼んだ応援は空港で飛行機の到着を待つことに。
RL:行ってみると、あちこちに車が止まっていて、空港付近にグレイスーツの男たち十数人が配置している。
一平:イヌの神業“制裁”でこいつら全員をしょっぴいてしまおうか。駐車違反で全員逮捕だ!
※“制裁”は、あらゆる罪状で、あらゆる法の執行を行えるというもの。極端な話、『死刑』と宣言すれば本当に死刑にできるのだ。
RL:それじゃ、パトカーがサイレンを鳴らしながら出てきて、警官隊がスーツの男たちを次々に逮捕していく。
一平:ナオンは二列縦隊でわしの前に並ぶのじゃよ~、並んだー!(笑)
RL:パトカーがすっかり引き上げてしまったあとで、黒塗りのリムジンが2台やってきました。リムジンは空港の入り口付近に止まりました。すぐに飛行機が到着して、たくさんの人が出てきます。リムジンのドアが開いて、5人ほど出てきました。
アンジェロ:どういう連中か観察しよう。プロ?カブトワリで普通の成功。
RL:彼らは普通の格好をしているけど、おそらくは訓練された軍人でしょう。
アンジェロ:2人に「モノホンだぜ。」と言っておく。
RL:空港から若い男女5人組が出てきた時点で全員動き始めて、あっと言う間に取り囲んでしまいました。リムジンからもう1人身なりのきちんとしたスーツの男が出てきて、車からもう1人男性を連れ出します。大塚陽一だ。
楊司:ああ、なるほどな~。大塚はミュータントの一斉捕獲のために利用されたわけか。
RL:軍人の1人が、5人を車に乗せようとしています。
アンジェロ:そいつを撃つ。カブトワリで劇的な成功。Jなのでそこらへんの壁に跳弾させてそいつに命中させる。
RL:チュン!とかすかな音がして、次の瞬間男がのけぞって倒れた。あとの4人は一斉に銃を抜いて辺りを確認している。
楊司:撃った。カブトで普通に成功。
RL:回避、普通に成功。4人のうち1人がクリスタル・シールドでガンガンガン!と弾を受けた。
※クリスタル・シールドは、N◎VAのボディ・ガードなどが持つ全長120センチメートルほどの硬質プラスチックで出来た盾である。
一平:バサラの能力で元力。負光学の力でマイクロ・ブラックホールを発生させて飛ばす。
※元力はバサラが持つ能力の一つで、光や炎などの自然現象を操作することができる。このルールはクルードでは決められていないのだが、一平はバサラのスタイルを2つ持っているし、テクニカル・データでは確かに元力使いなのでRLも許可した。
RL:カードが無い!術に抵抗できなかったので、シールドを持っていた奴の頭がボン!と吹っ飛んで無くなる。残った3人が間髪入れずに息を合わせた射撃。楊司に決定的な成功。同じく決定的な成功で回避か、神業でないと回避できません。
楊司:エースのカードは無いので、カブトの神業“難攻不落”でふせぐ。間一髪で車のかげに飛び込んだ。
※“難攻不落”はどんな攻撃でも、一瞬にして防いでしまう技である。他人を護る時にも使うことが出来る。
アンジェロ:カブトワリの神業“とどめの一撃”を使う。
RL:1人が腹を撃ち抜かれて倒れる。残り2人。
一平:再びブラック・ホール発生。バサラで普通の成功。
RL:回避も普通に成功。君の動きを見て、とっさに横へ跳んでかわした。車の近くにはさっきのスーツの男が立っている。空港から出てきた5人はもうリムジンに乗せられたようだ。
アンジェロ:右手で銃を撃ちながらずんずん近づく。左手でナイフを抜いて、そのまま一気に間合いを詰めて刺し殺す。レッガーで普通の成功。
RL:回避は失敗。喉を刺し貫かれて血が吹き出します。
アンジェロ:そのまま側にいた奴も右手の銃で撃ち殺す。レッガーで普通の成功。
RL:回避はまた失敗。銃を構えようとしていたところで、撃たれて倒れました。
アンジェロ:これで軍人は全滅やな。リムジンのほうを見てみるけど。
RL:それじゃ、君が一仕事終えてちらと気を緩めている間にさっきのスーツの男が、いつの間にか君の目の前まで来て刀を振りかざしていました。カタナの神業“死の舞踏”です。
※“死の舞踏”は白兵戦において対象を一瞬にして死に至らしめるという技である。
アンジェロ:ええ~!?死ぬ!神業同士で打ち消せんかな?
RL:できるよ、ただしその状況を演出してね。
アンジェロ:“とどめの一撃”を使って打ち消す。とっさに後ろへ転びながら刀めがけて銃を放った。
RL:それでは、鋭い金属音がして男は後ろにのけぞった。分断された銃弾が地面にポトリと落ちる。
楊司:そいつに向かって撃つ。カブトで普通の失敗をしておく。カードを交換せなアカンから。
一平:同じく銃を取り出して射撃。イヌで劇的な成功。Kだから男性?楊司のさっきの失敗がフェイントになった。
RL:回避は決定的な成功。男の左手がぶわっと広がって、弾を受けとめた。
アンジェロ:こいつもミュータントか!ナイフをそちらに投げる。といいつつ失敗。(笑)
RL:男は楊司の方に間合いを詰める。今度は左手が刃物のように鋭くなって、それを突き出しながら跳躍する。ヒルコの神業“突然変異”でさっきの“死の舞踏”コピーする。
※今回はサプリメント“オーサカM○●N”のヒルコ(ミュータント)のルールを少し導入した。“突然変異”は今回のシナリオ内で見た神業一つをコピーできるという技。もちろん、自分の使用した神業でもよい。
楊司:やばっ!死ぬ!“難攻不落”は使ったし・・・
一平:バサラの神業“天変地異”で、突風をおこして男を吹き飛ばそう。
RL:じゃ、男はバランスを崩して楊司をしとめ損ねた。
楊司:その隙を逃さず射撃!カブトで決定的な成功。
RL:今度はかわせません。銃弾は胸にヒットして、男は仰向けに倒れた。地面に血が流れて広がっていきます。
アンジェロ:やっと終わった・・・起きあがってリムジンの方に行く。リムジンの窓から中をのぞき込んで「あんた、大塚陽一か?」と訊く。
RL:その中の若い男性が「そうだ、おかげで助かったよ。君たちは一体?」と。
アンジェロ:「まあ、あんたのファンってところかな。」とウィンクしておこう。