私立探偵 蓮 楊司 Youji Hasu
HEIT:175㎝
WEIT:75㎏
AJ:32
JENDER:♂
EYES:Blakk
HAIR:Brown
SKIN:Yellow
STYLE:Fate=Fate◎,Kabuto●
楊司は日本人に見えますが、本当は中国人の血が混じっています。十数年前N◎VAに移住し、現在は木更タタラ街の一角にある、古いビルで蓮探偵事務所を営んでいます。彼が以前どこに住んでいたかを知る者はいませんし、彼自身も人に話すことはありません。仕事に責任感をもっており、依頼人に対して誠実に振る舞うので、同業者からも信頼を得ています。
プレイヤー:チャッピー
フリーランス “葬儀屋”アンジェロ・ロッシ Anjero Rossi
HEIT:180㎝
WEIT:80㎏
AJ:31
JENDER:♂
EYES:Brown
HAIR:Brown
SKIN:White
STYLE:Kabuto-Wari=Kabuto-Wari◎●,Legger
彼はフリーの殺し屋です。イタリア系マフィアの血を引いていると本人は言っていますが、実際のところどうであるかは誰も知りません。彼に命を奪われた不幸な被害者は、愛車である黒いリムジンに乗せられて依頼人と対面することになります。そのため、いつからか彼は“葬儀屋”愛車のリムジンは“霊柩車”と呼ばれるようになりました。河渡組系ヤクザの音羽組に強いコネがあり、多くの場合そこからの依頼で動きます。
プレイヤー:ナッキー
ブラック・ハウンド隊員 真田 一平 Ippei Sanada
HEIT:173㎝
WEIT:70㎏
AJ:24
JENDER:♂
EYES:Brown
HAIR:Brown
SKIN:Yellow
STYLE:Inu◎,Vasara=Vasara●
一平はブラック・ハウンドの新米隊員ですが、専らデスクワーク担当で、現場に出ることはあまりありません。ブラック・ハウンドには現場担当の先輩警官ばかりいるので、彼が雑務に回されるのは当然の成り行きだと言えるかもしれません。しかし、隊長のオメガは彼の慎重で大人しい性格を必要だと感じており、しばしば彼を単独で現場にあたらせることがあります。
プレイヤー:リサ
ルーラー、リプレイ執筆:コニタン
プレイ日時:1998年6月20日(土曜日) 午後4時30分~午後7時
RL(ルーラー):始めます。えーとですね、蓮 楊司くん?
楊司:楊司でいいよ。
RL:季節は今ぐらいですね。毎日暑い日が続きます。あなたが、空調のきいた事務所で・・・
楊司:エアコン無いよ、扇風機。
RL:あ、そう。じゃ、扇風機が回っている蒸し暑い事務所で、仕事もないのにデスクに座ってます。
楊司:コーヒー煎れてる。アイマスクして。
RL:そうしていると、インターホンが鳴ります。モニターに顔が映りますが、若い女性です。ブロンドで、ヨーロッパ系の白人。
楊司:「はい?」
RL:「蓮探偵事務所というのはここですか?」と聞いてきます。
楊司:「そうです。うちですがお嬢さん、また何の用で?」
RL:「頼みたい仕事があるのです。」
楊司:「あ、そうでしたか。今開けます。」ドアをあけて、「ささ、中へどうぞ。」
RL:「おじゃまします。」彼女はパリッとしたスーツに身を固めた、ビジネスウーマンという感じの人だ。すぐ名刺を渡してくれます。“マリオネット”という総合マスメディア会社の新聞部の所属ですね。名前はシドニー・ウェールズです。
楊司:「どうぞお座りください。それで、どういったご依頼でしょう?」
RL/シドニー:「人捜しをお願いしたいのです。私の同僚なのですが、チャーリー・スチュアートという記者がもう4日も会社に顔を出していないのです。連絡もありません。何かの事件に巻き込まれたのではないかと...」
楊司:「その可能性はありますね。それで、もう少し彼について何かありませんか?」
RL:彼女はポケットから写真を取り出して渡してくれます。30歳くらいの男性ですよ、まじめな感じの。
RL/シドニー:「彼は姿を消す前、犯罪結社についての記事ネタを集めていました。前からその手の記事を集めるのに熱心で、そのせいでヤクザやマフィアが不利益を被ったこともあります。」彼女は紙束を渡してくれます。「これは彼のメモですが、ここに書いてあるとおり姿を消す前に“紅蓮”というマフィアと、ドラッグの売買についての取材をしていたことが分かります。」
楊司:「いただいておきましょう。」
RL/シドニー:「警察などに頼む事も考えたのですが、もし彼が危険な立場にあった場合・・・」
楊司:「身の安全を第一に考えてのことなのですね。分かりました、出来るだけのことはしてみます。人の命がかかってますから。」
RL/シドニー:「ありがとうございます。それで、その、料金のほうはいかほどお支払いすれば?」
楊司:人捜しだから、危険報酬込みで10万くらいかな?「とりあえず、前金で3万ほど頂いておきます。あとは成功報酬ということで。」
RL/シドニー:「よろしくお願いします。何か分かれば連絡してください。」彼女は連絡先を教えて帰ったよ。
楊司:じゃ、彼のメモをもう一度読んでおこう。
RL:そうしてるとね、事務所の電話が鳴りますよ。
楊司:「はい、もしもし?蓮探偵事務所です。」
RL:えーとね、モニターに女性の顔が映ります。今度は日本人だね。「蓮さんてのはあんたか?ひとつ仕事を頼みたい。ある男の所在を調べて欲しいんだ。」
★ ★ ★
RL:アンジェロは昼間なにをしていますか?
アンジェロ:映画見てます。古いリバイバル映画。それは突風が吹いて傘さして飛んでいく話。
楊司:それってメリー・ポピンズ?
アンジェロ:そう。
RL:映画館から出てきたところです。知覚・霊感で判定してください。目標値は秘密。
アンジェロ:スペードで達成値7。
RL:帰ろうとしているところですがね、誰かにつけられている感じがします。危険にさらされてるって気がします。(と言いながら、“Danger”のカードを見せる)
アンジェロ:歩き続ける。適当なところでそいつを確認しようとします。
RL:後ろに一人。チンピラ風の男でシャツの下に銃を隠し持っていますね。
一平:白昼堂々と。(笑)
アンジェロ:こんなところで撃たれて死ぬんだろうか。喫茶店にでも入ろうかな。
RL:じゃ撃ちますよ。サイレンサー付きだったので、パシュパシュと。達成値11。
アンジェロ:何の口上も無しにか?「親父の仇いー!」とか。だめ、カードが無い。よけらんない。
RL:当たりますよ。(笑)ダメージは7点。
アンジェロ:防弾チョッキと生命の防御マトリクスで6点まで止まるから1点だけくらう。
2発弾をくらった後(!)、ようやくアンジェロの銃が火を噴き、チンピラに大怪我を負わせたが逃げられてしまった。
RL:家に帰るとね、電話が鳴っています。
アンジェロ:取ります。「もしもし。」
RL:モニターに映った顔は、音羽南海子です。
※音羽南海子は、N◎VAにあるヤクザ「音羽組」の女組長である。
RL/南海子:「おまえさんに大事な仕事を頼みたいんだ。この電話、盗聴されてないだろうね?」
アンジェロ:されてるかも、まあいいか。「大丈夫だと思うが?」
RL/南海子:「他の者に頼もうかとも思ったんだが、やはりおまえさんが一番信用できるんでね。仕事というのは他でもない、殺ってほしい男がいる。“紅蓮”というマフィアの幹部だ。名前はジェイソン。今どこにいるかははっきり分からないが、居所は探偵を一人雇って探させる。後はおまえさんの好きなタイミングで殺ればいい。」
楊司:探偵ってもしかして!?
アンジェロ:「ずいぶん手が込んでるじゃないか。」
RL:南海子の話では、“紅蓮”は最近急激に勢力を伸ばしてきており、その資金源というのがジェイソンが取り仕切っている安い麻薬の売買なのだそうだ。それで音羽組としてはこれ以上連中に大きな顔をされても困るというわけだ。
アンジェロ:なるほどね「任せておけ、仕事は必ず完遂する。ときに、俺は命を狙われたんだが心当たりは無いか?」って無いわな。(笑)
RL/南海子:「自分に聞け、人に恨まれる理由なんか腐るほどあるだろ。」
アンジェロ:「若いのにいい腕しててね、肋折っちまった。」
RL:モニターの奥で不安な顔をされますよ。
アンジェロ:いやいや。「つまり、俺は不死身ってことさ。」って言う。(笑)
全員:最低~!
RL:南海子は探偵の連絡先を教え、「金は口座に振り込んである。」と告げて電話を切りました。
★ ★ ★
RL:一平君。君は相変わらずデスクワークにいそしむ毎日です。凶悪犯罪解決には、ゼロやレンズといった先輩が行ってしまうので。今日は珍しく隊長のオメガに呼ばれました。行くとね、「捜査にあたってもらう」ということになった。
一平:どんな?
RL:最近マフィアがスラムで活発に麻薬の売買をしていて、そのせいで犯罪が増えているとのことです。要するに薬のバイヤーをみせしめに2、3人パクってこいということですね。
一平:「分かりました。すぐ捜査にあたります。」
RL:有名な薬の売人としては、君も知ってるけどジェイク・ジョンソンという似顔絵描きなんかがいるよ。
一平:じゃ、スラムに行ってみます。
シーン2:バサラ(魔術師)
RL:では楊司、電話は音羽組組長、音羽南海子からでした。仕事の内容もかなり危ないもので、「マフィアの幹部を探し出せ」というものです。
楊司:一応、俺のポリシーでは犯罪には手をかさないってことになってるけど。
RL:「マフィアの幹部を殺るってのは正義を行うことじゃないのかい?」といわれます。
楊司:あ?う、ん。まあ、状況によりますが・・・仕方ない、OKしておきます。
RL:“紅蓮”というマフィアの幹部で、ジェイソンという男だそうですよ。その他の一般的な情報は全て君んちの端末にデータが送られてきます。
楊司:フェイトの特殊技能“NIK”でジェイソンのことを探ってみます。端末を介して。スペードのクイーンで劇的成功。達成値16。女性、だから...NIKのオペレータに俺の知り合いがいた、と。名前はカオリ。
※“NIK”は探偵の組合のこと。同名の特殊技能は、NIKの鑑札を見せて脅したり、NIKから情報を引き出したりするときに使う。
※絵札で成功した場合、劇的成功となり、ジャックなら物、クイーンなら女、キングなら男、をそれぞれ成功の鍵として演出しなければならない。
アンジェロ:メグミだろ!
楊司:何でメグミやねん!(笑)
RL:じゃ、手にはいった情報は“紅蓮”というマフィアは世界規模のものであるということと、ジェイソンの自宅はN◎VAに何軒もあるということ、住所も教えてくれた。
楊司:そういえばチャーリーは“紅蓮”というマフィアについて調べていたな・・・足で稼ぐか、スラムに行くっす。
★ ★ ★
アンジェロ:部屋の窓にかかっているブラインドの隙間から、誰にも狙われていないか確認します。
RL:OK。それじゃ君のマンションの前に見慣れない黒のリムジンが止まります。ドアが開いて男が4人出てきますね、一人はさっきあなたを狙ったチンピラで、あとの3人は黒のスーツに身を固めてますが、君の勘からすると犯罪結社の人間だね。
アンジェロ:部屋のロッカーからサブマシンガンを出してきてね、窓から構えて撃ちますよ。
RL:いきなり撃つのか!じゃ、こちらは気付いていなかったということで、達成値は生命の3だけ。
アンジェロ:フルオートで、ハートのエース。決定的成功で達成値21。4人にまんべんなく。
※エースのカードで成功すると、決定的成功となり、達成値は最低でも21となる。
RL:差分値は18なので...(計算中)う、チンピラは倒れた。3人は大怪我を負ったのか、車に這いずり込んで逃げた。
アンジェロ:降りていって何者か確認する。
RL:路上は血の海です。チンピラが一人取り残されて死んでます。そいつが誰なのか詳しい身元は分かりません。多分ストリートにたむろしているろくでもない連中の一人でしょう。
アンジェロ:そうだ、俺が狙われたんだからあの探偵も・・・と考えて、探偵の家にむかいます。
★ ★ ★
一平:“コネ”で運び屋のベイラーに電話をかけて“紅蓮”のことについて聞きたい。ダイヤの7で成功。達成値10。
RL:電話で10分くらいなら話せますね。
一平:「最近、そちらの方で新しい麻薬が出回っているそうだが?」
RL/ベイラー:「ああ、“紅蓮”が取引してるっていう薬だな。俺達は、犯罪組織とは仕事をしないって決めている。だが、“紅蓮”の荷物を運んでいる連中はいる。2カ月に1度、房総国際空港からジェイソンの自宅までトラックでな。」
一平:「分かった、ありがとう。」スラムに向かう。一応用心で防弾チョッキを着て、上は私服。それからピストルを持っていきます。どこか飲み屋を見つけて入ってみます。あやしい奴がいないか。
RL:それじゃ、裏路地にある“ガンパウダー”というバーに入りました。薄暗い店内に、スキンヘッドのバーテンがいて、あと4人ほどの客がいますが。
一平:とりあえず、飲み物を頼む。ウォッカ。
RL:昼間からですか?無言でグラスを差し出してくれます。
一平:バーテンに聞いてみる「ここらへんで薬の売人はいないかな?新しいのが欲しいんだけれど。」
RL:バーテンは笑って「あんまりこの辺でウロウロするんじゃねえ、若造。」といわれました。そうすると向こうの方から「薬が欲しいんだって?」と声をかけてくる男がいます。
一平はこの男から薬をケースに5本ぶん買い取った。薬は“クリスタルクリアー”という名前がついていて、いわゆるアップ系の化学合成薬であることと、その薬はジェイク・ジョンソンという“紅蓮”のメンバーが売人の元締めとして扱っていることが分かった。
楊司:スラムに行く、それからその辺の人に「ブン屋がこの辺をうろついていなかったか?」と聞いて回る。交渉で◆の10で成功。達成値16。
RL:じゃ、誰か一人に話を聞けた。「ああ、このニイちゃんなら3日くらい前に一人でうろついてたぜ。ジェイク・ジョンソンっていう薬の売人と話をしていた。」と答えてくれます。
楊司:「ジェイクは今日はどこに?」
RL:「あの男なら、“ガンズ・アンド・ローテク”という武器専門店のあたりで商売してるよ。」
楊司:「ありがとう。」と、小銭を渡して別れる。早速ジェイクに会いに行こう。
RL:行った。いるよ、路上に腰を下ろして、パネルに鉛筆を走らせている。
楊司:車を降りて、ジェイクの目の前まで近づく。
RL:彼は眼だけ上げて、「何か用か?」と聞いてきます。
楊司:「この男を知っているよな?」と、チャーリーの写真を見せる。「行方不明なんだ、今どこにいるか知っているか?」
RL/ジェイク:「ああ、この新聞記者だな、知ってるとも。」
楊司:「本当か?今どこにいる?」
RL/ジェイク:「あの世。」
楊司:えーっ!?マジで?
RL/ジェイク:「あの男は、うちの薬の売買のことを色々しつこくかぎまわっていた。うちのボスはあの男の書いた記事で相当痛いめにあったことがあったからな、もう、うちの者が何人か動いたから今頃はあの世じゃねーの?」
楊司:確認したわけではないんだな。「ありがとう。」ちらっと絵をのぞき込んで「神秘的な作品ですな。」と言っておく。
★ ★ ★
一平:本署のプロファイルリストで、ジェイク・ジョンソンの居所を特定する。
RL:じゃ、彼の主な仕事場所が分かったよ、片っ端からまわってみる?
一平:そうする。
RL:じゃあね、“ガンズ・アンド・ローテク”という店(それにしても最悪のネーミングだな)の前で見つけたけど、誰かと話をしているようです。しばらくすると話が終わったようで、男が一人離れていきます。探偵の楊司ですね。
一平:「やあ、久しぶり。」とフレンドリーに話しかける。
※一平と楊司は以前、同じ事件で顔を合わせたことがある。
楊司:「さ・・・笹山君?誰だったっけ、真田弘幸?」
一平:「惜しいな、真田一平だ。」
楊司:「ああ、一平ちゃんか!何やってるんだ、こんなところで?」
一平:手短に説明します。「それで、ジェイク・ジョンソンが鍵を握っているようだから話を聞きに来たんだが。」
二人は今まで分かったことを情報交換したが、どちらもはっきりしていないことばかりであった。
楊司:「この男を知らないか?」とチャーリーの写真を見せます。
一平:「分からない。夢で会ったかも。(笑)」
楊司:「行方不明でな、見かけたら連絡してくれ。」と頼んでおきます。
アンジェロ:ずっと待ってる。
RL:楊司が家に帰ると、見知らぬ男がうろついていますよ。
楊司:「何だろう、この人。」と思いながらエレベーターに乗ります。
アンジェロ:そのままエレベーターに乗って同じ階について行こうとする。
一平:こわ~(笑)
アンジェロ:「蓮 楊司さん?」
楊司:「は、はい。あなたは?」
アンジェロ:「アンジェロ・ロッシという者です。」
楊司:「あ、あなたが音羽さんの・・・ま、とにかく入ってください。」
RL:入りますよね、で、楊司君。あなたはこの男の顔を知っています。あなたが持っている写真の男とそっくりです。
楊司:チャーリーと!?じゃあ、「うん?」と詰め寄って、「チャーリーさんじゃないですか!」と言う。
アンジェロ:俺が?「そういえば親父が・・・(笑)」
RL:タイムマシンかい!
アンジェロ:くっそー、モルダー!(笑)「いや、私はアンジェロ・ロッシだが・・・」と言う。
楊司:「本当に?他人のそら似とはいうが・・・」と写真をみせる。
アンジェロ:そういえばここ数カ月記憶が抜け落ちることが・・・助けて、モルダー!(笑)
楊司:あかんやん!(笑)とりあえず、チャーリーのことは説明するよ。
アンジェロ:「ふーむ。」
RL:えーと、ここで知覚:霊感で判定してみてください。楊司、君はフェイトの特殊技能“警報”でもいい。
楊司:ハートの7で成功。達成値12。
アンジェロ:スペードの5で成功。達成値11。
RL:じゃ、二人とも分かったけど、窓の方にふっと眼をやると向こうのビルからライフルがこちらを狙っている。
楊司とアンジェロ:伏せる!
RL:窓ガラスに穴があいて、部屋の隅に置いてある花瓶がパーンと割れます。
アンジェロ:「そういえば」銃を取り出して、「俺は命を狙われてるんだった。」1、2の3でぱっと起きあがって撃ちます。ガンでクラブの10成功。達成値13。
RL:じゃ、遠かったから向こうにはあたらなかった。逃げたね。
楊司:「ああ、驚いた。もう大丈夫だな。」と起きあがって、シャッターを閉めておこう。
アンジェロ:「あんた、音羽組長の依頼で動いてるんだろ?どこまで分かったんだ?」
二人は情報交換の結果、マフィアの情報はチャーリーがいくらか握っており、彼はまだ生きているという結論に達した。(さっき襲われたため)
★ ★ ★
一平は、今までのいきさつをオメガに報告。「引き続きこの件について調べろ」との命令を頂く。
一平:夜の公園をパトロールしてる。怪しい奴をしょっ引こう。
RL:公園の隅の方で何やら数人の男が集まっている、もめているようだ。3対1といったところで、3人組の一人が相手の男を殴りつけた。男は殴り返したけど、3人でボコボコにされて気絶したみたいです。3人組は男を担いで連れていこうとしていますね。
一平:「待て、ブラック・ハウンドだ。貴様らを逮捕する。」
RL:君から一番近い男が「ブラック・ハウンド」の名を聞いてちょっとビクッとしたけど、君の方を振り向いてすぐに銃をかまえる。
一平:じゃ、バサラの特殊技能“転移”でそいつのすぐ後ろへ。スペードのエースで決定的成功。達成値21。
RL:それじゃ、完璧な転移で狙った位置へ出たよ。男は驚いてきょろきょろしている。
一平:トンファーで殴りつけます。メレー:アームズとバサラの特殊技能“閃止公”を組み合わせて判定。生体電流をシャットアウトします。ハートの8で成功。達成値13。
RL:うーん、カードがない。よけられない。死んでしまいました。
一平の特殊技能“閃止公”(どんな種類の電流でもストップさせる)が炸裂。3人ともあっけなく死んでしまった。(3人も殺していいのか?)
一平:気絶している人は大丈夫かな、様子を見るよ。
RL:大丈夫。気を失っているだけで大した怪我はしていないよ。それよりも君はこの男を見たことがある、楊司が探していた写真の男だ。
一平:チンピラの死体を片づけるよう本部に要請してから、楊司に電話するよ。
楊司:「はい、もしもし。ああ、一平ちゃん?」
一平:「写真の男が見つかった。今こちらで保護しているが?」
楊司:「本当か!?じゃあ、今すぐ連れてきてくれ!」
楊司:気絶してるだけかな?だったら揺さぶって起こしてみるけど。「もしもし、チャーリーさん?」
RL:目を覚ますよ。まだボーっとしてるみたいだけど。
楊司:「あなたチャーリー・スチュアートさんですね?」
RL/チャーリー:「あ・・・ああ、そうだが、ここは何処かな。」
楊司:「心配なさらないでください。安全な場所ですから。」
RL/チャーリー:「それで、あなた方は?」
楊司:「探偵の蓮です。同僚のシドニーさんが心配なさって、探しておられたのです。」
RL/チャーリー:だいぶ正気に戻ったみたいだ。「それで・・・彼女が君に?」
楊司:「いかにもそうです。それよりもあなたは“紅蓮”のことを調べていてこんなことになったのでしょう?」
RL/チャーリー:「そうだ。彼らとは昔から縁があったからな、調べていて命を狙われていることに気がついて、少し大人しく隠れていることにしたのさ。」
一平:「それでは、捜査に協力していただけませんか?ジェイソンは何処にいるんです?」
RL/チャーリー:「分からん。だが明日、空港に薬が到着する。そこから運び屋たちが高級住宅街にある彼の屋敷に運ぶ。そこで奴自身がその眼でブツを確認するという寸法だ。」
楊司:と言うことは、明日のその時間は間違いなく、その屋敷にいるということだな。
アンジェロ:「チャーリー君、こういうのはどうだろう。」といきなり言い出す。「あんた、この件を記事にしたいんだろ?だったら、その話しにちょいと脚色をしようや。」
RL/チャーリー:「脚色?」
アンジェロ:「ああ、その秘密の荷揚げと確認。加えてマフィアの幹部逮捕をスッパ抜く。ここにおられる若いブラック・ハウンドの警官殿は一発デカいヤマを狙ってるんだよ。そちらの方が、きみの記事の形としてもいいのではないかね?」
RL/チャーリー:「なるほど、いい考えだ。もちろんのるよ。」
アンジェロ:「ブラック・ハウンドのニイちゃんは?」
一平:「なかなか、いい話しじゃないですか。」
アンジェロ:「それくらいしてもらわなくちゃな。」サングラスを取る。「いい加減俺はあんたのせいで迷惑してるんだ。」
RL:チャーリーは驚いていますね。あまりに似てるので。
アンジェロ:「兄さん!!」って言うて言うて(笑)
楊司:求めるな!(笑)
★ ★ ★
次の日の夕方、房総南国際空港を出発した運び屋のトラックは、1時間後、ジェイソンの屋敷へと入っていった。屋敷の周りは数十人の警官が密かに包囲し、さらにそこから数十メートル離れたビルの屋上では、アンジェロ・ロッシがライフルを片手にジェイソンが屋敷から連れ出されるのを待っていた。
RL:じゃね、すべての荷物が屋敷に運び込まれ、扉が閉まりましたよ。トラックも車庫にしまわれた。
一平:「今だ!突撃ぃ!」
RL:待機していた警官が一斉に屋敷へ突っ込みます。瞬く間に屋敷内にいた人間は捕らえられ、あるいは射殺されていきます。箱に入った薬はつぎつぎと押収されていきます。
一平:ジェイソンはいるかな?
RL:いません。アンジェロは分かりますが、屋敷の裏口から数人の男が出てきますね。そのまま隠してあったリムジンで裏道から逃走しようとします。
アンジェロ:車に乗ったところでジェイソンにカブトワリの神業“とどめの一撃”を。
※神業はいわゆる切り札的な必殺技で、1人1アクト中最大3回しか使えない。“とどめの一撃”は任意の一人を射撃で死にいたらしめる技だ。
RL:んじゃあ、パンッとリムジンの車内で男の頭がバラバラに飛び散って、窓ガラスが血塗れになる。
アンジェロ:すぐに帰って音羽に連絡をいれよう。
★ ★ ★
RL:数日後、チャーリーが楊司の事務所にお礼の電話をかけてくる。
楊司:「なに、どうってことないですよ。これくらいの仕事。」
RL/チャーリー:「今回は、いい記事が書けそうだ。特に“紅蓮”の秘密を暴いた優秀な探偵さんのことについてはね。じゃあな、ヒーロー。」そういって、電話を切ります。
楊司:「なんだって!俺のことを記事に!?勘弁してくれ!」