広大な大陸の東端に位置する一部地域を指す。
1000年前の隕石の落下以後、未知の生物や不思議な現象が起きる魔境とされており、
様々な異民族が住み着く無法の地だった。
しかし豊富な地下資源と、銀脈をもつことから、
国家の要地として度々、遠征事業が行われてきた。
300年ほど前にセリアドール・イスカーダが率いる遠征調査隊により制圧され、
イスカーダ王国が成立し、現在に至る市街地の建造・開拓などがなされた。
かつてルラガルド全域を支配していた王国。
様々な部族が乱立し、衝突していたルラガルドに外界から侵攻し、
争いを平定、その後支配するに至った。
魔素<マナ>を意図的にコントロールして望んだ効果を
発現させる「魔法」の技術を確立し、発展させる事で世界初の魔法王国と呼ばれた。
最盛期は振興事業も盛んに行われ、
かつては大規模な留学や移民の受け入れも行っていた経緯があり、
現在のルラガルドはそういった様々な民族や人種が入り混じっている。
15年前の大崩壊以後、王国内の分裂を経て残されたルラガルド北西部の地域。
執政官ヴラドレッド・ジャガナートが取り仕切り、治安も安定している。
領地内に財源となる複数の銀山を持つことから、経済的にも安定。
北部にある魔法研究機関「ディプロポリス」は健在で、
大崩壊以後の原因調査や、復興事業の中心的勢力でもある。
王国最大の市場街だったルラガルド中央部の地域。
15年前の大崩壊後、カロース商会が中心となって、
各地の商人と結託し、自治領として王国から独立したことで成立した。
物流・経済の中心として行商人を各地に派遣している他、
各地の戦後処理や治安維持のための傭兵派遣なども商品としている。
代表は、カロース商会の創始者の孫娘、
ヴァルメ・タイクーン・カロース。
かつての王国騎士団の遠征拠点を中心とするルラガルド南東部の領域。
「イスカーダの希望」と呼ばれた騎士、
サバトン・ゴルドウィンを中心に組織される。
大崩壊後、王国とグラディオ領勢力が武力衝突した際、
状況の平定を行うために、サバトンがカロース商会との執り成しを行った際、
王国の軍備削減が条件となったため、騎士団が王国外に退去し成立した。
イスカーダ王国、グラディオ領の中間に位置して、
商会と協力して、各地の治安維持と各勢力の均衡を保持する役目を担っている。
元イスカーダ王国騎士、ゲルバルト・グラディオが設立した、
ルラガルド東部一帯の領地。
王国から分離した武装集団の一派。
大崩壊後の混乱に乗じて、ゲルバルトは武力支配を掲げて王国に反旗を翻し、
イスカーダ王国と衝突した。
商会の執り成しによって停戦協定が結ばれ、今日に至る。
王都が一夜で壊滅状態となった大規模の地盤沈下現象の爪痕。
「ルラガルド大空洞」と呼ばれている。
周辺は大気中の魔素<マナ>が不安定で、魔力を持つ生物にとって生命の危険がある他、
マモノの出現事例も報告される禁足地となっている。
ルラガルドの大気中にのみ存在する、
生物の意思に呼応して、超常現象を発現させる謎の物質。
魔素は、触れた物質に深く結びつき、
魔素をもつ生物や物質は、魔素を介した相互物理干渉が可能となる。
イスカーダ王国により研究され、
魔素を意図的にコントロールする技術、「魔法<マナ・コンタクト>」が生まれた。
魔素を介した意思伝達や、思念の具現化を行う、体系化された技法。
魔素反応は生き物の感情・意識に反応する不安定なものだったが、
魔法の確立により効果の多様性や再現性を実現した。
研究により破壊や再生など様々な効果の魔法が生み出されたが、
人間の意思や心に作用する魔法は存在しない。
ルラガルドにいる中で、魔素<マナ>の制御や知覚が出来ない事から、
魔法を使ったり、魔法の効果を受けたりすることが出来ない人間。
大崩壊以後の孤児達に見られるが、
魔法が使えない事から通常の生活は困難であり、
保護されて尚、銀鉱山での過酷な労働に従事している。
魔素<マナ>により、超常的な意思伝達や現象の具現が可能になり、
人間はマナ・サピエンス<英知魔力種>に進化したとされるが、
アデプトはそんな人間の中にあって、
より高度な魔素コントロールが可能となった存在を指す。
アデプトの頭部には角状の器官があり、魔素の感応を高め、魔力を増幅するとされ、
アデプトの魔法は天変地異を具現化させるといわれる。
かつてのイスカーダ王国では、
権威の象徴とされ、大崩壊時に消息不明となった王妃ルミエラもアデプトであった。
大崩壊以後に出現し、人間の脅威となった異形の怪物。
魔力を糧とするとされ、
魔力を持つ生物を襲い、襲われた生物もまたマモノに転化するため、
マモノの出現は同時に、連鎖的なマモノ被害の拡大に繋がる。
ルラガルドに生きる人間にとっての天敵として恐れられている。