研究会
#rp2020_naoj
「星の錬金術から銀河考古学へ」
− Stellar Alchemy to Galactic Archeology −
開催期間:2020年10月26日(月)ー29日(木)
場所:国立天文台(三鷹)+オンライン(世界中)
接続方法:Zoom & Remo
使用言語:日本語+英語(歓迎します)
Date: 26 (Mon) - 30 (Fri), October, 2020
Venue: Mitaka (NAOJ) + online
Connection: Zoom & Remo
Language: Japanese + English (welcome)
開催趣旨:
2017年8月、連星中性子星合体からの重力波観測(GW170817)と電磁波によるキロノヴァ/マクロノヴァの観測(マルチメッセンジャー観測)を契機に、rプロセスを起こす天体現象としての連星中性子星合体の理解は飛躍的に進展しています。これにより、宇宙における金などの重い元素の起源を探るrプロセスの研究では、「どの天体で起こるのか?」という最初の問いから、より定量的・実践的なものへと変化しました。すなわち、「rプロセス(元素)の観測から天体現象どう制限するのか?」、「rプロセス元素の化学進化を手掛かり(=トレーサー)に銀河の進化を理解できるか?」などを模索する段階にあります。また、宇宙でのrプロセスに関わる観測量の増加は、地上の加速器実験とは異なる切り口でで、rプロセスが関与する中性子過剰核に関する自然界の情報を我々に届けてくれることにもなります。
本研究会では、rプロセス(元素)に着目しつつ、銀河の化学進化をメインテーマにします。太古の星の元素の観測量(いわば、星の化石)を手掛かりに銀河の進化史を解明する研究分野は、「銀河考古学」として近年注目されています。rプロセス元素は、核物理的な性質、生成される天体現象、化学進化史のそれぞれの中でも際立った特徴を持っており、物理学・天文学の幅広い分野における挑戦的な課題です。しかし、長い銀河の歴史の中では、起源を異にする他の多くの元素との関係も無視することはできません。本会では、rプロセスを中心にしつつも、広く宇宙における元素合成と銀河の進化に関する話題を対象に、関連する研究の最新の知見を持ち寄って議論することを目指します。
「ポストGW170817でのrプロセス」研究会シリーズ:
2018年 理研・仁科センター研究会「重力波観測時代のrプロセスと不安定核」@理化学研究所・仁科センター
2019年 京大・基研研究会「原子核物理でつむぐrプロセス」@京都大学・基礎物理学研究所
2020年 国立天文台研究会「星の錬金術から銀河考古学へ」@国立天文台+オンライン(本会)
世話人 (Organization Committee ):
青木 和光(国立天文台)、久徳 浩太郎(京都大)、滝脇 知也(国立天文台)、田中 雅臣(東北大)、辻本 拓司(国立天文台)、西村 信哉(理化学研究所、代表)、林 航平(東北大)、平居 悠(理化学研究所)
W. Aoki (NAOJ), K. Hayashi (Tohoku U), Y. Hirai (RIKEN), K. Kyutoku (Kyoto U), N. Nishimura (RIKEN, Chair), T. Takiwaki (NAOJ), M. Tanaka (Tohoku U), T. Tsujimoto (NAOJ)
主催・後援 (Sponsors/Supports)
主催 (Sponsor):国立天文台 (National Astronomical Observatory of Japan)
理研RIBF理論研究推進会議 (RIKEN RIBF Theory Forum)
計算基礎科学連携拠点 (JICFuS)