2022年 佳作

▶︎ 作品名

放置自転車取り締まりロボット「モニタンク 1号・2号」

▶︎ チーム名

プロジェクトα

▶︎ メンバー

堀見翼(九州産業大学 理工学部 機械工学科 3年)

金子峻典(九州産業大学 理工学部 機械工学科 3年)

ファムフィンミンチー(九州産業大学 理工学部 機械工学科 3年)

宮上隼人(九州産業大学 理工学部 機械工学科 3年)

二次審査講評

▶︎ 審査委員長

筬島 修(一般社団法人九州経済連合会 産業振興部長)

最近はだいぶ改善されたようですが、相変わらず大きな問題である福岡市の放置自転車にフォーカスした提案でした。可愛らしいロボを遠隔で操作し、注意を促すアイデアでしたが、まず効率性が課題ではないかと。つまり移動するのにかなり時間を有するのではないか、また通学・通勤者と同じ道路を使用するので、放置自転車問題解決とは逆に、安全性とか混雑とかの問題も出てくるのではないかと思いました。

▶︎ 審査委員

田中 久生(福岡市科学館 サイエンスコミュニケーター)

よくニュース等で取り上げられるテーマなので、市民の関心が高いと思います。だからこそそれを解決するためのロボットが稼働していても、市民から理解が得やすいので、テーマ選定が素晴らしいと感じました。ただ、1号と2号と分けるのであれば、もう少し明確に機能を分けたほうがいいと思いました。さらに、毎日市街地で稼働しているロボットということは、目に触れやすいロボットなので、もっと親しみや惹きつけられるようなデザインだと、私自身、そのロボットを見たいと強く思います。

▶︎ 審査委員

加藤 優(九州産業大学理工学部 非常勤講師)

福岡市の地域的課題のひとつでもある放置自転車の取り締まりをテーマとしたものですが、あらためて配布資料を確認すると補足資料では色々なデータを集めていますね。またプレゼンテーションでは現地調査を実施していてその写真の説明がありました。大変に勿体無いのは、このように真面目に情報を収集しながら、提案につながる自分達の思考のプロセスとの関連の説明がない事です(天神と博多駅周辺とでの自転車トリップ数の増減の傾向差など興味深いデータですが確かにどう分析して対応すべきか難しいですね。結局は放置自転車の数を減らすしかないという結論になるのかもしれませんが)。今回のプレゼンテーションでは背景の説明の後、いきなり提案物のロボット2体の説明になったという印象があります。啓発動画を流すロボットなどは現在の人による巡回取締り作業・機能とは異なるアプローチですので、それに至った自分達なりの知見が説明出来るとよかったと思います。もうひとつのロボットの警告シールを貼る、誤って自転車を倒すことを防ぐ、という機能が重要であるならばそれに特化した機構と形状を考えることにより、もっと独創的で魅力的なロボットが創造出来たかもしれません。厳しく言い過ぎたかもしれませんがモデルは3Dデータを駆使して良く作られていたと思います。

▶︎ 審査委員

永里 壮一(メカトラックス株式会社 代表取締役)

・テーマと背景は共感できる

・現地に出向いて実際に調査しているのは良かった

・1号と2号の位置づけが分かりづらかった

・離れた場所から駆けつけて1号2号が連携は、ちょと難しいように思った

・取り締まり(シール貼り)より、啓発のアイデアは実現性高いと思われる

▶︎ 審査委員

田名部 徹朗(株式会社 三松 代表取締役)

福岡市の放置自転車問題はアジアの玄関を目指すこの町の長年の課題です。様々な調査を経てのテーマ選定は申し分ないものと思いました。解決方法としましても、放置を防止するための啓蒙から始めるという点は地に足の着いた方法を選択されたと感心しました。しかし、これらの課題解決を実現するための装置開発においては、サイズ、駆動方式、シール貼り方法、2台の運用管理方法等において、もっと深く検討を要するものが多く、実現性という点ではハードルが高いと思わざるをえなかったことが残念でした。課題そのものは非常に重大な事故も考えうる喫緊の問題であり、ぜひ深い検討を行っていただけるとありがたいと思います。

一次審査講評

・基本的な機能は警備ロボットと同様であり,差分がアームの有無であるが,その機能性は高くない.

・調査がよくできていると思います.

・実現可能性が高く,実用的な提案である.

・いいところに目をつけたと感心した.その機能を実現する最適な設計がそれかな,という疑問は残る.

・放置自転車の取り締まりということで,ロボットで常時監視すれば予防の効果は高いと思います.街中での利用ということで,後方から近付いてくる場合もあるので,ヘッドカメラは前方だけでなく,後方や側方など全方位に注意できるように工夫が必要だと思いました.

・放置自転車を取り締まるロボットが提案されており,興味深い内容です.遠隔と自律のバランスもよく考えられていると感じました.1号と2号でデザインが違いますが,両者に機能の違いはあるのでしょうか?

・機能がわかりやすかったが,1号2号の2台が必要である理由が知りたかったです.

・2台用いる理由や,手動と自律をどのように使い分かるかも説明があった方が良いです.