これも原始反射の1つに、赤ちゃんの口元を指で触ると、自然にその指を吸おうとするという吸啜反応があります。
しかし、中には、吸啜反応を見せないお子さまもおられます。
赤ちゃんがお乳を吸い栄養を摂って、成長していく上でとても大切な原始反射です。
この反射運動ができない場合、医療機関や発達に関する相談機関にご相談をしていただいた方が良いでしょう。
当機関にもぜひご相談ください。
どうして『口元を指で触っても吸おうとしない』のか?~その背景と関わり方~
① 吸啜反射の弱さや消失
・乳頭や指で優しく刺激し反射を促す
・口元にふれる遊びを取り入れ、刺激を繰り返す
② 口腔まわりの筋力や運動機能の発達遅れ
・ストローやおしゃぶりで吸う力を育てる
・口まわりを軽くマッサージして感覚を高める
③ 感覚過敏で口に触れられるのが苦手
・触れる前に声をかけ安心させる
・口まわりの刺激を嫌がらない素材で調整する
④ 栄養状態や疲労により意欲が低下している
・目が覚めて機嫌のよいときに関わる
・姿勢やタイミングを調整し吸いやすい環境を整える
⑤ 発達の個人差や発達障害の可能性
・一人ひとりのペースに合わせて丁寧に関わる
・必要に応じて医療・発達専門機関へ相談する
⑥ 胎内環境や出産時の影響(例:早産)
・医療的な支援と連携しながら発達を見守る
・発達段階に合わせた刺激や関わりを工夫する
⑦ 吸啜の経験が少ない
・授乳や哺乳の機会を意識的に確保する
・吸啜を誘うような楽しいスキンシップを増やす
⑧ 視覚・聴覚など他の感覚への集中
・静かで落ち着いた環境で口元への刺激を行う
・視線を合わせて安心感をもたせる関わりを意識する