高等学校・大阪公立大学連携数学協議会
第21回シンポジウム (ハイブリッド開催)
高等学校・大阪公立大学連携数学協議会
第21回シンポジウム (ハイブリッド開催)
ホップステップジャンプ数
概要: x^2+y^3=z^4を満たす0ではない整数x.y.zの組み合わせのことをホップステップジャンプ数とよぶ. 我々はそれらを求めるために, 方程式をうまく変形してホップステップジャンプ数がみたすべき条件を導出する.
ピックの定理を用いた曲線領域の求積法
概要: y軸とy軸に平行な直線とx軸, そして多項式のグラフで囲まれる領域の面積を求める. この領域の境界は多角形ではないためピックの定理を直接適用することはできないが, 格子点を細分化して近似的に求積する.
予備校関係者から見た整数問題 整数に関係する興味深い入試問題(レジュメ・スライド)
概要: 医学部進学予備校メビオ講師の亀井真人と申します. この度, 「整数」に関して高等学校・大阪公立大学連携数学協議会シンポジウムの講演の依頼を承りました. 光栄に存じますが, 普段仕事では医学部進学希望の受験生相手に授業していますので, 他学部の出題には詳しくありません. また, 出題に関する統計的に正確なデータを持っているわけでもありませんし, 整数問題の出題に関してどうあるべきかという意見を述べる立場にもありません. ただ, 整数問題には非常に興味深いものが多く, 掘り下げると思わぬ顔を見せてくれるものもありますので, 本日は自分が興味を感じた数問を紹介させていただきたいと思います. 現役高校生の皆様にはなれない言い回しもあるかと思いますが, 是非挑戦してみてください. 講演には時間や文字情報の量に限界がありますので,詳しい内容はこの資料に書いておきました, 講演で触れることのできない問題も載せていますので, そちらも楽しんでいただけたらと思います.
レジュメ
スライド
算数をわかるということ 〜概念的知識・手続き的知識の見地より
概要: 1976年にSkempが, 理解には「関係的理解」と「道具的理解」があると提唱してからもうすぐ50年. 理解についての議論が数多くなされてきました. 算数や数学がわかるというのはどういうことなのか, その後の先行研究等も交え, わかったこと, これから私が研究していきたいことなどをご報告します.
数学的処理の結果と必要十分な結論
概要: 日常の問題を, 方程式や不等式などを用いて, 具体から離れ, 一般的・抽象的に処理(数学的に処理)して得た結果は, 最終結論となるとは限らない. 数学的処理の結果が, 問題の必要条件から導かれたものである場合は, もとの問題にもどって, 必要十分であるかどうかを吟味し, 最終の解答を決定しておかなければならない. このような必要十分な推論であるかどうかの検討(解決結果の吟味)は, 数学的・科学的な思考での基本的な精神活動である.
教科書では, 「解決結果の吟味」の手続きとその結果の表現は, 中学数学1「一次方程式の利用」ではじめて扱われ, その後の数学でも, この手続きが必要な場面があり, 形式的な手続きにならないように, 留意すべきである.
今回は, 必要十分な推論とその理解を促す実践例を紹介する.
平面に描かれた立体をイメージする力に関する一考察ー結び目を作る活動の導入ー
概要: 平面に描かれた立体の見取り図をみて, 正しく立体を読み取るためには, その実物の立体を色々な角度から見たり, 触ったりした経験が必要である. 我々は, それらの経験をもとにして, 平面に描かれた立体の心像を作ることによって, その立体を正しくイメージすることができる. 本発表は, 「ひもで結び目を作成する」という簡単な活動を考案し, それによって平面に描かれた図を正しく立体としてイメージできる能力にどの程度影響があるかということについて, 立方体フレーム図の調査問題(柳本朋子作成)を用いて調査及び考察を行ったものである.
参加任意の懇親会を開催しますので奮ってご参加ください。
参加を希望される方は、参加登録フォームにてその旨お知らせください。
懇親会参加費として、4500円を当日申し受けます(シンポジウム自体への参加は無料です)。