高等学校・大阪公立大学連携数学協議会
第18回シンポジウム (ハイブリッド開催)
プログラム・講演概要
プログラム・概要目次 クリック(タップ)するとその講演等にジャンプします。
午後1:00 ~ 1:20 Zoom への接続の時間
1. 1:20~1:40 太田 紀月,住永 惟仁,中上 湧太,森 司冴,荒川 裕志,坂口 春花,堀江 優芽 (大阪府立生野高等学校 1,2年生)
黎明(れいめい)推定について
概要: コペルニクスの原理の考え方を利用し、ある物事の存在期間から、その終わりを予測する「ゴット推定」に対して、物事の始まりを予測する「黎明推定」を新しく作りました。物事の始まりを予測する方法について考察します。
2. 1:45 ~ 2:00 松村 玲,岡部 恭介,前之園 智哉,和田 真音 (大阪府立大手前高等学校 2年生)
空間を平面で分割する
概要: 空間をn枚の平面で分割した時にどのような規則性で空間が増えるのか、また最も多く分割される時の空間の数と最も少なく分割されるときの空間の数を求め、分割される空間の最大値と最小値の間に規則性があるのかを調べました。
3. 2:05 ~ 2:35 山本拓人 (京都大学数理解析研究所)
一般向けの数学教育と高校・大学での数学教育の違い
概要: 社会人など一般向けの数学教育において受講生が確保できる学習時間に限りがあることは,指導方針を決める上で意識すべき問題のひとつです.これは高校・大学の数学教育にはない大きな学習上の制約で,これにより一般向け数学教育では高校・大学の数学教育とは異なったアプローチを取らざるを得ない部分があります.
今回の講演では一般向け数学教育に携わった経験から,逆説的に見えてきた高校・大学の数学教育の良さと問題点をお話しします.
2:35 ~ 2:50 休憩
4. 2:50 ~ 3:20 岩瀬謙一 (大阪電気通信大学)・東尾晃世 (大阪教育大学)・柳本朋子 (大阪教育大学)
空間認識を高めるための教材としての結び目
概要: 空間認識は私たちの生活で不可欠なものであり、小中学校の図形教育においても、空間図形の豊かな感覚を育てることが大切であることが指摘されています。ここでは、結び目を空間認識を高めるための教材としてとらえ、小中学校で行なった教育実践について紹介します。
5. 3:25 ~ 3:55 乾東雄 (元上宮高等学校)
問題の認識から解決・発展に至る精神活動をみる(講演のレジュメ)
概要: 身のまわりにある事象は,そこに「ある」だけであって,
「私には,○○の問題があります。解決してください。」
「私は,□□の課題をもっています。どうにかなりませんか。」
などとは言ってはくれません。
『もの』をみるのは人間です。
その『もの』がもっている問題や課題は,私たち人間が見つけなければなりません。
私たちが,問題の存在を意識してから,数学的手法を活用して,その解決までに至る精神活動の流れは,一般的に,どのようになっているのでしょう。また,その精神活動の各段階では,どんな数学的手法が必要とされ,論理的思考を進めていくには,どんな力が必要なのでしょうか。
問題の存在を意識し,そして認識してから,その解決までに至る,さらに,発展させる精神活動について,図形の具体例をもとに,概観します。
3:55 ~ 4:10 休憩
6. 4:10 ~ 4:40 中尾考周 (奈良県立大学附属高等学校)
「文理分断」教育からの脱却をめざして
概要: 本校は、令和4年4月に開校した学校です。大学との高度な連携を実現するため、公立大学法人奈良県立大学が高校を設立しました。探究科5クラスのみの小さな学校です。折しも、高校にて新課程が開始される年に開校のため、それに対応したカリキュラムを教科間の駆け引きなく設定することができました。その一例がすべての生徒に数学Cの履修させることです。国が求めているIT人材育成に寄与できるよう、シンポジウムの中で情報交換ができましたら幸いです。
7. 4:45 ~ 5:15 伊師 英之 (大阪公立大学)
大阪公立大学理学部数学科の紹介 --- 新しい数学科にようこそ
概要: 大阪市立大学と大阪府立大学が統合し,2022年4月に大阪公立大学が開学しました.それに伴い二つの伝統ある数学教室が合流して大阪公立大学理学部数学科が誕生し,順調に走り出しています.それぞれの強みの相乗効果によって,新数学科は確実に学生にとっての魅力が増したといえます.主に教育の話題を中心に,新数学科の特長と現状,そしてこれからの展望を紹介します.
今回は、シンポジウム終了後の懇親会を行いません。