情報処理学会ソフトウェア工学研究会
要求工学ワーキンググループ 第16回ワークショップ
要求工学ワークショップ in 屋久島 議事録 (記録/糸賀)
--- Thu Apr 15 13:01:27 2004
海谷先生 「既存システムのユースケース図の比較を通したステークホルダと彼らのプリ ファレンスの識別」(RE'04の講演内容の紹介)Q(佐伯先生) パラメータの定義がよくわからなかった.なにものなのか.A 実際の例では出てこなかったが,機能を特徴付けていて変量のあるものはなん でもパラメータになる.Q(佐伯先生) 「通話料」というパラメータは,シナリオを見ないと出てこない.NTT(アクタ) を思いつくのがはやいのか,通話料(パラメータ)を思いつくのがはやいのか? が問題.パラメータからNTTを引き出すというのが目的ではないのか?A NFR とステイクホルダの両方を探すのが目的である.Q(佐伯先生) 実際,非機能要求からNTTというアクタが出てきたのか?A 実例では出てきた.「通話料がかかるなぁ」から,そのお金が電話屋さんにいっ てしまうな,と想像した.Q(佐伯先生) 使う人が幸せなときはどんなときで,それによって不幸になるのはどんな人か というのを見ていくのが常套手段で,パラメータを探すのは逆に大変なのでは ないか?A ユースケースには,システムのゴール的に書く作法と,インタラクション的に 書く作法がある.ここでは後者で書いて欲しい.いきなり目標を探すのは難し いので,動いているシステムのユースケースを手で書いて,差分を見つけたい.Q(佐伯先生) 再利用を狙いたいというのが目的?A 基本的にはPAOREの枠組を踏襲している.既存のユースケースおよびデータベー スがあって,その差分をみながら何をやりたいのか?どうありたいのか?を探 す.Q(橋本先生) 隠れたゴールを見つけたい?A 制約条件,TOC/Theory of Constraint.対立解消の概念.隠れた問題があって それを見つけ出す.Q(佐伯先生) いろんな要素があって,結局どんな御利益があったのかわからない,というの がプレゼンを聞いた正直な感想.A 対立するであろう factor を見つけ出すのが目的.対立解消プロセス自体は既 存のものを使う.Q(妻木さん) ビジネスにおけるステイクホルダについても考えるとどうだろう.
--- Thu Apr 15 13:28:49 2004
廣田先生 「ダイアグラム変換を利用したシステム分析」
--- Thu Apr 15 13:56:43 2004
中谷さん 「ビジネスモデリングから抽出する要求」
--- Thu Apr 15 14:30:56 2004
佐伯先生 「要求仕様のレポジトリとバージョン管理」+CVSとの比較をすると,記述方法が図表であったり,非形式的な記述がある. +顧客はユーザなので,ユーザに見やすくなければならない. +管理対象の粒度が異なる.抽象的なものが具体的になったり,詳細化された りということが起こる. +そこで,差分に理由(rationale)を付加して,属性付きグラフで表現する.Q(海谷先生) 管理対象を動的に定義する,というのは,メタモデルの構文も動的に変化させ るということか?A アトミックなものだけ定義しておいて,それらを組合せて上位のコンセプトを 定義する.この組合せを切り替え可能にする.Q 粒度の定義は?A この例だとユースケース単位を考えているが,より細粒度の単位を定義してや ればよいと考えている.Q(中所先生) オントロジーなどの用語レベルの粒度ではないということか?再帰構造はどう なっているのか?A 再帰構造は何回まで許す,ということを記述しなければいけない.Q(橋本先生) 去年の中谷さんのが使えるのではないか?Q(海谷先生) これは要求だけではなく,設計段階のレベルでも使えるのではないか.組み込 み屋さんのところで似たような問題が起きている.Q(中谷さん) トレーサビリティの点でも期待できると思う.
--- Thu Apr 15 15:00:38 2004
鎌田さん 「要求工学ワーキンググループ/イブニングチュートリアルアンケートにみる 問題意識」
--- Thu Apr 15 15:25:14 2004
橋本先生 「組込みシステムの仕様化に関する研究」
--- Thu Apr 15 15:50:10 2004
大西先生ユースケースとシナリオの進化支援
--- Thu Apr 15 16:25:18 2004
中所先生 「Webサービス連携をベースにした要求分析に関する考察」
--- Thu Apr 15 16:46:27 2004
妻木さん 「情報システム分析設計法のビジネスモデリングへの適用」
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糸賀 「セキュリティ要求獲得支援」
--- Thu Apr 15 17:45:13 2004
中村先生 「テキストマイニングを用いたプロジェクト管理レポートの分析」
--- Thu Apr 15 13:01:27 2004
海谷先生 「既存システムのユースケース図の比較を通したステークホルダと彼らのプリ ファレンスの識別」(RE'04の講演内容の紹介)Q(佐伯先生) パラメータの定義がよくわからなかった.なにものなのか.A 実際の例では出てこなかったが,機能を特徴付けていて変量のあるものはなん でもパラメータになる.Q(佐伯先生) 「通話料」というパラメータは,シナリオを見ないと出てこない.NTT(アクタ) を思いつくのがはやいのか,通話料(パラメータ)を思いつくのがはやいのか? が問題.パラメータからNTTを引き出すというのが目的ではないのか?A NFR とステイクホルダの両方を探すのが目的である.Q(佐伯先生) 実際,非機能要求からNTTというアクタが出てきたのか?A 実例では出てきた.「通話料がかかるなぁ」から,そのお金が電話屋さんにいっ てしまうな,と想像した.Q(佐伯先生) 使う人が幸せなときはどんなときで,それによって不幸になるのはどんな人か というのを見ていくのが常套手段で,パラメータを探すのは逆に大変なのでは ないか?A ユースケースには,システムのゴール的に書く作法と,インタラクション的に 書く作法がある.ここでは後者で書いて欲しい.いきなり目標を探すのは難し いので,動いているシステムのユースケースを手で書いて,差分を見つけたい.Q(佐伯先生) 再利用を狙いたいというのが目的?A 基本的にはPAOREの枠組を踏襲している.既存のユースケースおよびデータベー スがあって,その差分をみながら何をやりたいのか?どうありたいのか?を探 す.Q(橋本先生) 隠れたゴールを見つけたい?A 制約条件,TOC/Theory of Constraint.対立解消の概念.隠れた問題があって それを見つけ出す.Q(佐伯先生) いろんな要素があって,結局どんな御利益があったのかわからない,というの がプレゼンを聞いた正直な感想.A 対立するであろう factor を見つけ出すのが目的.対立解消プロセス自体は既 存のものを使う.Q(妻木さん) ビジネスにおけるステイクホルダについても考えるとどうだろう.
--- Thu Apr 15 13:28:49 2004
廣田先生 「ダイアグラム変換を利用したシステム分析」
- 構造モデルと動的モデルの連携
- ユースケース→『ペトリネット』→ER/IDEF0
- 実例: 入試システム,アクタを委員や会議として,集計や決定,判定におけ るユースケースを記述
- このユースケースをペトリネットとして表現して,始点等に同じ概念を割り 付けていくと,同じノードを重ね合わせて統合されたペトリネットにできる. これをIDEF0に変換する. +人と組織の役割,責任を区別して表現できるのが特徴.
--- Thu Apr 15 13:56:43 2004
中谷さん 「ビジネスモデリングから抽出する要求」
- ソフトシステムメソッドとリッチピクチャ
- CATWOE分析/Customer Actor Transofmation-process Weltanschauung(世界 観) Owner Environment.「望ましくない状況を望ましい状況に変えることは 良いことだ! と皆が認識すること」が重要.
- ゴール指向分析における Weltanschauung に基づいた優先順位付け.
- 事例「提案書の再利用システム」
- 要求工学イブニングチュートリアル,アンケート集計結果報告.
--- Thu Apr 15 14:30:56 2004
佐伯先生 「要求仕様のレポジトリとバージョン管理」+CVSとの比較をすると,記述方法が図表であったり,非形式的な記述がある. +顧客はユーザなので,ユーザに見やすくなければならない. +管理対象の粒度が異なる.抽象的なものが具体的になったり,詳細化された りということが起こる. +そこで,差分に理由(rationale)を付加して,属性付きグラフで表現する.Q(海谷先生) 管理対象を動的に定義する,というのは,メタモデルの構文も動的に変化させ るということか?A アトミックなものだけ定義しておいて,それらを組合せて上位のコンセプトを 定義する.この組合せを切り替え可能にする.Q 粒度の定義は?A この例だとユースケース単位を考えているが,より細粒度の単位を定義してや ればよいと考えている.Q(中所先生) オントロジーなどの用語レベルの粒度ではないということか?再帰構造はどう なっているのか?A 再帰構造は何回まで許す,ということを記述しなければいけない.Q(橋本先生) 去年の中谷さんのが使えるのではないか?Q(海谷先生) これは要求だけではなく,設計段階のレベルでも使えるのではないか.組み込 み屋さんのところで似たような問題が起きている.Q(中谷さん) トレーサビリティの点でも期待できると思う.
--- Thu Apr 15 15:00:38 2004
鎌田さん 「要求工学ワーキンググループ/イブニングチュートリアルアンケートにみる 問題意識」
- 第1回チュートリアル 77名のアンケート
- 要求分析は見積りに含めている.
- ビジネスルールや制約条件,機能要求,システム境界などの要求抽出はいま だ十分でない.それぞれの相関はないようだ.
- ユーザが要求をわかっていない,適切な方法論がない,適切な要求仕様書が 書けない,分析者の問題領域知識が貧弱である,要求が頻繁に変わるなどの問 題点が挙げられている.
- 現在の要求工学手法は時間という観点で不適切だと判断されている.
- 要求仕様書を作成する観点でも現在の方法論が不適切だと判断されている.
- 海谷先生のチュートリアルでもアンケートをしましょう.
- 第1回に参加しましたか?の項目をつくりましょう.
- 項目をしぼって,これまでの結果のフィードバックをしましょう.
- 5分以上かかるアンケートだと回答率が落ちるので設問をうまく考えましょ う.
- 特に注目すべき回答には,深いヒアリングをお願いしましょう.
--- Thu Apr 15 15:25:14 2004
橋本先生 「組込みシステムの仕様化に関する研究」
- 非正常系のぬけが頻発している.非正常系の性質として補集合の記述である.
- アクタがトリガになって非正常現象が発生する.
- 情報フローパスの解析によって,非正常・不安定な状態を解析できる.
- 知識表現の粒度を考え,正常系の仕様と非正常系の仕様を合成できるように.
- EVMコストの消化具合でプロジェクトの進行具合をはかる.
--- Thu Apr 15 15:50:10 2004
大西先生ユースケースとシナリオの進化支援
- ユースケースと状態図があらかじめ与えられているとして,これらのイベン トや状態が変化した場合に ++ 変化部分を自動生成する ++ 自動生成できない場合は候補を示す ++ 候補も示せない場合は範囲を示す
- このようなプロセスを「進化支援」と定義する.
- ? アクタやシステムの完全な状態があるならシナリオはいらないのでは
- ? 事前条件や事後条件の明示も難しいのでは
- 状態図が得られるまでに至った要求進化において,シナリオの生成を支援し よう
- 複数ユースケースからの状態遷移モデルの生成
--- Thu Apr 15 16:25:18 2004
中所先生 「Webサービス連携をベースにした要求分析に関する考察」
- 例 - 明治大学の時間割HTML + 試験時間割(仮)XML -> 試験時間割表
- HTML->XML 変換,XML + XML合成,XML->HTML変換 の3つのコンポーネント. このコンポーネントの組合せをワークフロー記述とする.
- エンドユーザにコンポーネントの要求仕様書が書けるか?
- フォーム定義+フォーム変換定義+ビジネスロジック ++ UI駆動型分析 -> フォーム定義 ++ 詳細化 ワークフロー定義 -> フォーム定義群+フォーム変換定義 +上記にビジネスロジックを付加することでエンドユーザ中心の要求定義
--- Thu Apr 15 16:46:27 2004
妻木さん 「情報システム分析設計法のビジネスモデリングへの適用」
- 情報システムの分析設計法をビジネスシステムの分析設計に適用できないか?
- 情報システムの「改造」と,ビジネスプロセスのBPR(Business Process Re-engineering)の比較
- MIND SA
- BSへのIS適用結果
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糸賀 「セキュリティ要求獲得支援」
- セキュリティ要求は非機能的.現実は機能の組合せでギャップがある.
- ログをとるなど,本来の機能以外についても考える
- 悪意あるアクタのユースケース/シナリオと対処方法を提示して選ばせる.
- 使い勝手を分析するために視点変換をしてみる.
--- Thu Apr 15 17:45:13 2004
中村先生 「テキストマイニングを用いたプロジェクト管理レポートの分析」
- 文書の調査をした - 「仕様変更」に関して問題があるものが多い.
- Team Buildingにはあまり問題がない.
- Specificationの遅れやPriceに問題が多い?