共通例題の説明と討論

佐伯 元司(東京工業大学)

蓬莱 尚幸(富士通研究所)

1998年10月9日

1.

目的 REWGではクローズド・ワーキンググループにおける の利点である集中的な議論を活発的かつ実質的なものにするために、 議論の基盤として、共通例題を設定する。 参加者は共通例題に対して各自の手法を適用し、 研究集会に成果を持ち寄り、議論を行なう。

REWGでは、要求獲得、要求仕様化、プロトタイピング、要求変更、 検証(整合性など)、確認などの要求プロセスにおける さまざまな活動(フェーズ)を対象とする。 「国際会議のプログラム委員長の業務」を設定するにあたって、 以下の3点を考慮にいれた。

  • これら多くの活動に関する研究において共通して利用できる。

  • 参加者の背景知識の量にあまり依存しない。

  • 参加者以外で顧客役を演じてくれるかたがいる。

なお顧客役として、customer@selab.cs.ritsumei.ac.jp (@は小文字) というメーリングリストを用意している。 特に、獲得や確認などのフェーズでは 顧客役とのインタラクションが必須となると予想される。

2.

共通例題の使い方

前述のとおり、REWGでは、実験的アプローチをとり、 共通例題について要求プロセスの各フェーズを参加者が実際に行なう。 要求プロセスのフェーズごとに、各参加者の興味の度合は異なるので、 各参加者は興味のある例題フェーズを選択し実験を実施することになる。

REWGにおける実験は、 実際の要求プロセスの流れを模倣するかたちで行なう。 REWGの開始にあたり、どのような順序で行なうかについて 参加者の合意を形成したい。 具体的には、「獲得→仕様化→検証→プロトタイピング→確認」の 順も一例として考えられるが、 手戻りや確認から獲得へのループや要求変更のタイミングや分岐なども 考える必要がある。 本日、討論すべき議論である。

3.

例題の中身について

ここでは、書いてあること以外は、何も説明しない。 なぜなら、獲得フェーズに入ってしまう危険性があり、 顧客役が同席していないからである。

以 上