ポケットCO2センサー・Pro版
オンラインマニュアル
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ポケットCO2センサーPro版の基本的な使い方に加えて、「無料クラウドAmbient」及び「無料イラスト表示」の設定方法を解説します。
1.アプリのインストール
ポケットCO2センサーProを設定するためには、次のいずれかのアプリをインストールしてください。それぞれのインストール方法を以下で詳しく説明します。
Androidアプリ(Lite/Pro兼用):GooglePlayより無料でダウンロードいただけます(Pocket CO2 Sensor)
Windows10アプリ(Pro専用):こちらからダウンロードいただけます。
1-1. Androidアプリを使う場合
Android端末からリンク(Pocket CO2 Sensor)をクリックするか、GooglePlayから「ポケットCO2センサー」を検索してアプリをインストールします。インストール後、アプリを起動します。初回起動時は、アクセス権限の許可画面が表示されるので「許可」をタップしてください。
Vivo、OPPO、Sonyなど一部のAndroid端末では、手動でUSB OTG機能をONにする必要があります。詳しくはお使いのスマホの説明書をご覧ください(参考リンク1、2、3)。
付属のUSB Micro-BケーブルでAndroid端末と接続します。ケーブルは裏表を間違えないように注意しながら、しっかりと奥まで差し込んでください。なおAndroid端末側がUSB Type-Cのみに対応している場合は、付属の変換コネクターを使用してください。
アプリのON/OFFスイッチをタップして測定を開始します。もしUSBのアクセス許可を求められたら「許可」をタッチして続行してください。
正常に測定されると、CO2濃度[ppm]が表示されます。測定結果に応じてイラストや色も変化します。画面下には温度と湿度も表示されますが、CO2濃度を補正するためにセンサモジュール内部の温度・湿度を測定しているものであり、実際の外気の温度・湿度とは異なりますので注意してください。
右上の「:」アイコンをタップすると次の設定を行うことができます。黒色で書かれたメニューは、測定停止中(OFF)のみ実行でき、測定中(ON)はグレーアウトされます。青色で書かれたメニューは測定中(ON)のみ実行でき、測定停止中(OFF)はグレーアウトされます。
Mail to... 測定記録(ログ)をCSV形式やKML形式で共有します。なおログファイルはAndroid端末の以下の場所に保存されていますので、PCと接続して直接ダウンロードすることも可能です。
Android\data\org.radiation_watch.co2checker\files\Documents\Pocket CO2 Sensor\co2logLog Clear 測定記録(ログ)を消去します。
Mail setting ログをメールで送る時のアドレス、表題、本文を指定できます。
General Setting 以下の設定を行うことができます。
グラフ表示の間隔:グラフの横幅(分)を設定します。
KMLファイルの出力:GoogleEarth等で読み込むことができるKMLファイルを出力するかどうかを設定します。
画面の向き:縦向き(PORTRAIT)またはLANDSCAPE(横向き)を選べます。画面の向きを変更した場合はアプリの再起動が必要です。
Alert Message CO2濃度毎の警告メッセージを変更できます。
Sensor Setting PRO版センサーに関する設定を行います。詳しくは「2.Ambientとの連携」以降をご覧ください。
*Set Sensor Parameter PRO版センサーに対してWi-Fi設定を行います。詳しくは「2.Ambientとの連携」以降をご覧ください。
*WiFi Re Connect Wi-Fiを再接続します。詳しくは「2.Ambientとの連携」以降をご覧ください。
*Set Forced Recalibration value 測定値を強制的に校正することができます。センサーは出荷時に校正されているので通常は使いませんが、何らかの原因で再校正を行う場合は、新鮮な空気がある屋外環境で2分半以上連続測定を行ってから、校正値を400ppmに設定してください。校正結果はセンサモジュールに書き込まれます。
1-2. Windows10アプリを使う場合
アプリをこちらからダウンロードしてください。このファイルはウィルスバスターにてウィルスに感染していないことを確認済ですが、もしご心配な方はカペルスキーのオンラインスキャンサービスなどをご利用ください。
ファイル「PocketCO2SensorPro.exe」を最初に実行するとWindows10のセキュリティ警告が表示されることがありますが、その場合は「詳細情報」「実行」の順にクリックして続行してください。
付属のUSB Type-Aケーブルで、Windows10パソコンと接続します。ケーブルは裏表を間違えないように注意しながら、しっかりと奥まで差し込んでください。
Windows10パソコンがインターネットに接続されていれば、ドライバーは自動でインストールされます。ドライバーのインストールが完了すると、デバイスマネージャーのポート(COMとLPT)に「USBシリアルデバイス(COM X)」が表示されます。ここで「COM X」の「X」には、割り当てられたポート番号が入ります。
アプリの「SETTING」メニューから「Comm Port」を選びます。使用可能なシリアルポートの一覧が表示されるので、ポケットCO2センサーPROが認識されているポートを選択して「OK」を押してください。
「ON」をクリックすると測定を開始します。正常に測定できると濃度[ppm]が表示されます。その後、「OFF」をクリックして測定を終了してください。
「SETTING」メニューの「Sensor Setting」から以下の設定を行うことができます。
LCD Display 本体に内蔵されたLCDディスプレイのON/OFFを切り替えます。これはPro版にのみ有効な機能です。デフォルトはONです。
Forced Recalibration Value 測定値を強制的に校正することができます。センサーは出荷時に校正されているので通常は使いませんが、何らかの原因で再校正を行う場合は、新鮮な空気がある屋外環境で2分半以上連続測定を行ってから、校正値を400ppmに設定してください。校正結果はセンサモジュールに書き込まれます。
「SETTING」メニューの「Data Transfer Setting」から、Wi-FiやAmbientの設定を行う事ができます。詳しくは「2.Ambientとの連携」以降をご覧ください。
2.Ambientとの連携
ポケットCO2センサーPRO(Pro版)は、Wi-Fiと接続することで、無料IoTクラウドサービスのAmbientに測定データを自動的にアップロードできます。ポケットCO2センサーPROがスマホやPCと接続していなくても、USB電源と接続していれば、測定値が自動的にアップロードされます。
2-1. Ambientのチャンネル作成
Ambientのページ(https://ambidata.io/)から無料のユーザー登録を行います。登録には有効なメールアドレスが必要です。
登録が完了したらAmbientにログインし、「チャンネルを作る」をクリックしてください。するとチャンネルの一覧に新しいチャンネルが追加されます。このとき「チャンネルID」と「ライトキー」が自動的に発行されますので、コピーしておいてください。また、「3.無料イラスト表示」を利用する場合は「ライトキー」も必要になりますので、コピーしておいてください。
ライトキーとリードキーを間違えないように注意してください。Ambientとの連携にはライトキーが必要で、その後に「3.無料イラスト表示」を行う場合にはリードキーも必要になります。
次に、今回新しく作ったチャネルのチャネル名(チャネルxxxx)の部分をクリックします。すると、そのチャンネルのダッシュボード(Ambientでは「ボード」と呼びます)が表示されます。現時点では空白ですが、データが正常にアップロードされると測定データのグラフが表示されます。AmbientのWebページは閉じずに、そのまま次のステップに進んでください。
2-2. Wi-Fi及びAmbientの設定
AndroidアプリまたはWindows10アプリのどちらかを使ってWi-Fiの設定を行います。設定はどちらからでも行う事ができます。
Androidアプリの場合
メニューの*Set Sensor Parameterから設定を行います。機種によっては設定画面が入りきらない場合がありますが、下にスクロールできます。
Windows10アプリの場合
「SETTING」メニューの「Sensor Setting」から設定を行います。最初に「Read」ボタンを押してください。すると各項目が入力可能になります。
次の項目①~⑦を順に設定してください。
①Mode Wi-Fiへの接続方法を選択します。ネットワーク環境に合わせてPeriodicかAlwaysのどちらかを選択してください。通常はどちらでも構いません。
None(無し) デフォルト設定です。Wi-Fiへの接続は行いません。
Periodic(定期的) 定期的にWi-Fiに接続し、Ambientへデータをアップロードします。
Always(常時接続) Wi-Fiは常に接続状態(コネクション維持)で、定期的にAmbientへアップロードします。
②Interval ModeがPeriodicの場合に、Wi-Fi接続をして、同時にAmbientへアップロードする間隔を指定します。最短で60秒、最長で3600秒まで設定できます。この設定値はModeがPeriodicの場合のみ有効です。なおAmbientでは、1チャネルあたり1日3,000件までデーターを登録できます。平均すると28.8秒に1回のペースですので、設置値にはご注意ください。
③SSID 接続するWi-FiのSSIDを指定します。お手持ちのWi-Fiルータやアクセスポイントの設定をご確認ください。なお接続できる周波数帯は2.4GHz帯のみで、プロトコルは802.11 b/g/nに対応しています。最大で32バイトまで設定できます。
④AccessKey 接続するWi-Fiのアクセスキー(パスワード)を指定します。お手持ちのWi-Fiルータやアクセスポイントの設定をご確認ください。最大で32バイトまで設定できます。
⑤Interval Mode=Alwaysの場合に、Ambientへアップロードする間隔を指定します。最短で10秒、最長で3600秒まで設定できます。この設定値はModeがAlwaysの場合のみ有効で、Wi-Fiコネクションは常時接続状態となります。なおAmbientでは、1チャネルあたり1日3,000件までデーターを登録できます。平均すると28.8秒に1回のペースですので、設置値にはご注意ください。
⑥Channel ID 前述の2-1で作成したAmbientのチャネルIDを指定してください。
⑦Write Key 前述の2-1で作成したAmbientのライトキーを指定してください。リードキーではありませんので、ご注意ください。
⑧⑨⑩については、通常は設定しません。詳しく知りたい方は、「4.HTTP GETでの送信」を参照してください。。
2-3. Ambientへの接続確認
設定が完了したらAmbientへの接続を行います。
Androidアプリの場合
測定モード(ON)にしてセンサを接続してから、メニューから*Set Sensor Parameterを選択してセンサに情報を書き込んでください。
Windows10アプリの場合
Writeを押して情報を書き込んだ後、Reset(センサ再起動)またはReConnect(再接続)を押してください。
Wi-Fiの接続に問題があるとポケットCO2センサーPro本体のディスプレイに「Error!」の表示が出ます。この場合はSSID、アクセスキーや対応周波数等を確認しなおしてください。
設定したInterval時間(sec)が経過すると、自動的にWi-Fiに接続され、Ambientへのアップロードが行われます。WebブラウザからAmbientのボードを表示または更新して、グラフが描画されていることを確認してください。Ambientのボードには、以下の3つのグラフが生成されます。
d1 CO2濃度[ppm]
d2 温度[℃]
d3 湿度[%]
3.無料イラスト表示
無料イラスト表示は、Ambientへアップロードされたデータから最新のCO2濃度をWebサイト上でイラスト化表示するサービスです。この機能を利用するためには、「2.Ambientとの連携」を済ませてください。また、「2-1. Ambientのチャンネル作成」でコピーした「チャンネルID」と「リードキー」が必要になります。
Webブラウザから次のURLを開きます。
http://dimensions-japan.org/webapp/co2/amview.cgi?ch=xxxx&key=yyyyyyyyyyyyyyyy
ここでxxxxにはAmbientの「チャネル番号」を、yyyyyyyyyyyyyyyyには、Ambientの「リードキー」を指定してください。
次のようなイラスト表示が出たら成功です。数値が表示されない場合は、「チャンネル番号」または「リードキー」が間違っていますので良く確認してください。
このページは定期的に自動更新され、常にAmbient上にアップロードされた最新のCO2濃度が表示されます。
注意事項:
無料イラスト表示機能のURLを共有すると、第三者がWebブラウザからCO2濃度を見る事ができるようになります。
イラスト表示の内容やデザイン・レイアウトは予告なく修正されることがあります。
本サービスはさくらインターネットのレンタルサーバを使っており、予告なくメンテナンスを行うことがあります。
本サービスへ接続した端末(IPアドレス等)の情報は全てログとして記録しています。意図的なサービス妨害を検出した場合には、即座にプロバイダと捜査機関等にログデータを提供します。(サービス妨害の例:DoS攻撃、他人のチャネル情報の書き換え、その他システムへの妨害行為)
4.HTTP GETでの送信
Ambientへのアップロードと同時に、HTTP通信のGETメソッドを使ってASP/CGIサーバ等に測定値を送出することができます。ご利用にはサーバ管理とASP/CGIの知識が必要です。
この機能を利用するためには、「2.Ambientとの連携」を済ませてから、次の設定を行ってください。
4-1. CGIの設定
AndroidアプリまたはWindows10アプリのどちらかを使ってWi-Fiの設定を行います。設定はどちらからでも行う事ができます。
Androidアプリの場合
メニューの*Set Sensor Parameterから設定を行います。機種によっては設定画面が入りきらない場合がありますが、下にスクロールできます。
Windows10アプリの場合
「SETTING」メニューの「Sensor Setting」から設定を行います。最初に「Read」ボタンを押してください。すると各項目が入力可能になります。
Ambientの設定項目(①~⑨に加えて)、次の項目⑧~⑩を順に設定してください。URLが「http://aaa.bbb.com/ccc/ddd.cgi:80」の例を想定して説明します。
⑧CGI Port 通常はHTTPのデフォルトポートである80番を指定してください(例:80)。
⑨CGI Server データをHTTP-GETでアップロードするCGIサーバのホスト名(例:aaa.bbb.com)を指定してください。「http://」を入力すると正しく動作しませんのでご注意ください。
⑩CGI Appli データをHTTP-GETでアップロードするCGIサーバのディレクトリ名とファイル名(例:ccc/ddd.cgi)を指定してください。
独自CGIサーバを構築される方へ:
測定値はHTTP-GETメソッドでアップロードされ、CO2測定値は「co2」、Ambientのチャネル番号は「ch」というパラメータで引き渡されます。例えばCO2測定値が1234[ppm]、Ambientのチャネル番号が5678の場合は、「http://aaa.com/bbb/xxx.cgi?co2=1234&ch=5678」のような形式でCGIがコールされます。
3-2. 接続確認
設定が完了したらWi-Fiへの再接続を行います。
Androidアプリの場合
測定モード(ON)にしてセンサを接続してから、メニューから*Set Sensor Parameterを選択してセンサに情報を書き込んでください。
Windows10アプリの場合
Writeを押して情報を書き込んだ後、Reset(センサ再起動)またはReConnect(再接続)を押してください。
設定したInterval時間(sec)が経過すると、自動的にWi-Fiに接続され、CGIへのアップロードが行われます。