日本ベントス学会自然環境保全委員会主催
2026年 9月 4日(金)13:00〜16:00
長崎大学総合教育研究棟3階・大講義室
近年,生物多様性保全の国際的な潮流は,自然の損失を止めて回復へと向かわせる「ネイチャーポジティブ」へと移行しています。国内においても令和5年に「生物多様性国家戦略2023-2030」が策定され,ネイチャーポジティブの実現を目指した目標が掲げられました。本自由集会では,これまで保全活動に携わってきたベントス研究者の視点から,国内外における海岸・干潟・塩性湿地など沿岸環境保全の実践の事例と,それに対するベントス研究の関わりを紹介します。さらに,最新の研究手法を交えながら,今後の保全研究のあり方について展望します。これらを踏まえ,現在の保全活動における課題や,ベントス研究がネイチャーポジティブにどのように貢献し得るかについて,参加者の皆様と議論します。
13:00-13:10 開会挨拶・主旨説明 木村妙子
13:10-13:30 震災復興工事における環境配慮を超えてNbSへ-その実装のスペクトラムと具体例 松政正俊
13:30-13:50 熊本県の干潟・塩性湿地の保全活動の事例 山田勝雅
13:50-14:10 三重県田中川干潟における塩性湿地の保全例-三重県との連携による堤防工事 木村妙子
(14:10-14:20 休憩)
14:20-14:40 地震津波対策事業におけるミティゲーションと順応的管理―徳島県那賀川河口域の事例― 小山彰彦
14:40-15:00 東京湾自然ならびに人工干潟の現状と社会的活用 風呂田利夫
15:00-15:20 人工干潟のワイズユース―東京湾における事例と課題 中山聖子
15:20-15:50 総合討論
細野隆史(海洋研究開発機構)・田所和明(水産研究・教育機構)
2026年 9月 4日(金)14:00〜15:50
長崎大学総合教育研究棟2階・多目的ホール
海洋生物多様性情報を全球規模で収集・公開するプラットフォームである OBIS(Ocean Biodiversity Information System)は、設立から 25 年以上にわたり世界の海洋生物研究を支えてきた。OBIS に集約されたデータは、今や、多くの論文で当たり前の様に利用されるようになっているほか、国際的な科学的枠組「持続可能な開発のための国連海洋科学の 10 年」の多くの活動においても情報基盤として活用されている。一方で日本では、生物多様性情報をオープンデータとして公開し、それを活用してさらなる知見を創出するというサイクルが十分に定着しているとは言い難い。
本自由集会では、日本において OBIS や GBIF(Global Biodiversity Information Facility:OBIS とデータを相互連携する類似の生物多様性枠組み)を利活用している研究者を招き、OBIS や GBIF を研究に役立てた具体的な活用事例を紹介していただく。その上で、自身の研究データの価値向上、国際共同研究への展開、公開データを活用した新たな研究機会の創出を目指し、ハンズオンセッションとして参加者が実際に手を動かしながら、OBIS や GBIF で公開可能な品質のデータを作成する方法や、公開済みデータの検索・取得・解析手法を学ぶ。
参加者としては、OBIS や GBIF になじみがない人、関心はあるものの具体的な方法が分からないと思っている人を特に歓迎する。参加にあたっては、PC があるとよい。R が実行可能な環境を備えていると、なお良い。
14:00-14:05 主旨説明 細野隆史(海洋研究開発機構)
14:05-14:20 日本周辺水域のプランクトンデータとそれを用いた群集構造解析 田所和明(水産研究・教育機構)
14:20-14:35 小学生の沿岸観察会データを OBIS で公開する 藤倉克則・細野隆史・佐々木建一・古屋敷美智子(海洋研究開発機構)・山崎友資(東洋食品研究所)・遊佐貴志 (青森県産業技術センター 水産総合研究所)
14:35-14:50 ハンズオン:OBIS の主なデータ構造 3 選と、データ作成に便利なツール群 細野隆史(海洋研究開発機構)
14:50-15:05 今日からできるビッグデータ利用:ChatGPT, R, QGIS で生物地理学 関岡寛知・仲岡雅裕(北海道大学)
15:05-15:15 GBIF を使った生物多様性情報の探索と利用 柿添翔太郎(国立科学博物館)
15:15-15:25 海洋生物を題材とした生物多様性情報―S-Net の紹介と利用方法― 太田藍乃(国立科学博物館)
15:25-15:40 ハンズオン:初学者向け OBIS データの実践的利用(インタラクティブマップ、過去水温参照) 細野隆史(海洋研究開発機構)
15:40-15:50 まとめ