wa12a "仏御前"

仏御前（ほとけごぜん）は、平安時代末期に活躍した白拍子（歌舞を披露する女性）です。加賀国（現在の石川県）の出身とされ、その美貌と優れた歌舞の才能で名を馳せました。

時の権力者である平清盛は、彼女の美しさに魅了され、都に呼び寄せました。清盛はすでに他の白拍子を寵愛していましたが、仏御前の舞に心を奪われ、寵愛するようになります。しかし、仏御前は清盛の寵愛を辞退しようとしますが、清盛の命には逆らえず、結局は清盛の側近くに仕えることとなりました。

後に、清盛の寵愛が薄れると出家し、清閑な生涯を送ったと伝えられています。彼女の物語は、『平家物語』にも描かれ、その美しさと、時代に翻弄された人生が語り継がれています