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『様子見』アフタートーク

その3 ネタの作り方 編

たび重なる真空波の襲来で、宇宙のように音がなくなったラスト5分。

そんななか「筆談のムード」で気持ちの通い合いに成功した私たちは、

駄菓子屋のおばあさんとウーマンリブについて語り明かしました。

8.ピーチのネタの傾向

7「オレオレ詐欺」 四柳

8「北風と太陽」 栗田

9「可愛い」 直木

神谷 こう見てくると、演劇っぽい……やっぱ演劇っぽいんですよね?

四柳 僕らですか? ありがとうございます。

神谷 ありがとうございます?

四柳 ではないのか……。

神谷 でもイメージ的にそういうコント、というか。

「お笑い」という感じのネタはあんまり目指してないのかな、と。

そこは意図的に感じますけどね。

四柳 なんか気がついたら、そうなっている……。

栗田 こういう自主企画やってて、時間制限がないせいもあるかもしれませんね。

神谷 あ。逆に、時間制限あるときはあるの?

そういうときはお笑い的な、2分3分のものをやるの? 賞レースとかも。

四柳 キングオブコントは受けてます。

神谷 じゃあそういうときは、今日みたいのとは違ったネタをやるんですね。

四柳 でもこの「ピーチライブ」で作ったネタから、短いのを選んで、やる感じですね。

神谷 そうか、タイトにして。じゃあ演出とかテイストもそれによって変わるんだ?

四柳 ですね。

「3分」っていう時間は……やっぱりお笑いのなかで比重が大きいんでしょうけど。

神谷 僕もそうなんだけど、

俗に「お笑い」だとするなら、コントの中で「ツッコミ」というか、それ的な要素を入れるじゃないですか。

でも今回やったネタはその要素、溶かしがちだったじゃないですか。

場の空気でやっておいて……。

栗田 はっきりとはツッコまないですね。

神谷 でも「お笑い」だともっとそこは、どれくらい笑い声の返りがあるかってことで、

クッキリやるじゃないですか。

今日見た感じだと、その部分はもっと場に馴染ませながら流していってるのかなって、感じましたね。

四柳 それは大きいですね。

神谷 うん。

四柳 3人ともツッコミができないってのがあって。

神谷

3人とも出来ないって、ヤバくない?

ピーチ はい。

直木 だから「箱の中身」で、”クイズの最終問題は1000ポイントです”

「おーい今までの何だったんだよ!」って僕がやった、あれが限界ですね。

神谷 あれツッコミじゃないね。

直木 ほら、ツッコミが何かもわかってない。

神谷 そうか……。

直木 みんな前のコンビのときは、ボケだったんで。

神谷 あそうだ、だからそう思ったのは、それぞれがネタを書いて、それをやってるから、

みんな、ツッコむとかしないから共通の軸がなくて、

それぞれの台本の世界観で、ネタも全然変わってくるというか。

作・演が3人いて、1人立ったら残り2人が客演してる、みたいな感じなのかなと思ったんだよね。

ピーチ あー。

直木 そうなった一番の要因が僕かなと思うのが……

3分のネタを書けないんですよ。

栗田 直木さんは最後の、15分くらいのネタを書いてます。

直木 いわゆる「お笑い」から芸歴を始めて、養成所に通って、

ああいったところでは爆笑をね、取らなきゃいけないんですけど、

僕はなんか、クスクスッ、っていうのが好きで。

神谷 うんうん。

直木 突拍子もないことあんまり言えない。

神谷 あー。

直木 で、段階を踏まなきゃいけなくなるから、自然と長くなっちゃって、

そうすると、お笑いの人が出てる3分のところには出られなくて。

自分たちの公演でやって、っていう。

神谷 なるほどなるほど。あーでも、それはわかります。

いきなり、切れないもんね、人ってね。

どんな変な風に来られてもね。僕らもそうですけど、一旦、

おかしなこと言われてるなって思っても “一旦、聞く”がまず来るから。

すぐはツッコまずに段階踏むからね。お疲れ様です。

ピーチ お疲れ様です。

(※お客様1名、退出)

9.テニスコートのネタの作りかた

四柳 ネタって、神谷さんはどう書いてるとかってありますか?

神谷 でも僕らは、段々段々と本当に変わってきましたけどね。

今は3人で、やりながら作っていく、って感じですね。

設定が先にあってやることもあるし……そこから肉付けしたりとか、色々。

四柳 それは、アドリブでやってみるってことですか?

神谷 ほとんどはそうやって、良かったものを残しながら作ってく感じが多いですね。

だから僕は他のメンバー……

吉田くんと小出くんが出してくるボケは、書けないです。

ピーチ へえー。

神谷 逆にあんま、あちらが展開するツッコミみたいなことは、僕は変えたりします。いろいろ。

3人ともそれぞれの持ち出しから、自分らどうやろうか、ってのがある気がしますね。

四柳 1回、そうやって3人で作り上げようとしたときもあったんですけど、

「最終的にどうまとめるか」って一番迷うんですが。

神谷 うん、そうですよね。

まあ揉めます。

四柳 あ、そうですか。

神谷 揉めますけど、でも、揉めなくなるには……

大きい理由は、その場で一緒にやってて、

おもしろさに共感してたら話は早い、みたいな。

四柳 その場でみんなの琴線に触れていると。

神谷 まあまとめ方は後で色々ありますけど……そんな感じかな。

四柳 じゃあ、のちほど詳しく……。

10.神谷さんとCM

直木 あと僕が訊きたいことがあるんですけど……。

神谷 はい。

直木 最近、はじめてCMのオーディションを受けまして。

神谷 なるほど。

直木 で、CMにいくつも出られているんですよね、神谷さん……。

栗田 すごく、出られてます。

神谷 いや、2本ぐらい?(※当時)

栗田 高橋一生さんに、後ろから抱きしめられたり。

神谷 うーん。

栗田 香取慎吾さんと2人っきりのCMとか……。

神谷 いま(※当時)流れてますね、うん。

直木 で、

CMオーディションの受かりかたを知りたいんです。

神谷 いや、ついこないだ一気に3本ダメだったよ。

直木 そうなんですか?

神谷 全然受かりかた知らない、知りたいよそんなもん。

直木 じゃあ、沢山受けたうちのいくつかが、ってことなんですね。

神谷 沢山も受けてないけどね。

栗田 沢山、受けてないのに、もう2本?

神谷 やめろやめろ、それ。

ほんとに全然……いや、でも、

ヤですよね、あれ。

直木 ?

神谷 なんか……ヤなんですよ滅茶苦茶。オーディションって。

なんか、台本わたされて。次々と同じ役を、すぐそこの、壁もないような所で他のひとが、やってるわけよ。

でそれを見ながら……見て見ぬふりの感じで、待つんですよね。

で、自分もやることはわかってるから……

ああ、そうやるんだ……みたいなことを、みんなが思っている。

すーごいヤな大喜利というか。

直木 僕の場合は独りだったんで、他のひとのパターン見れないから、逆に何の調整も出来ないというか……

自分でどうするか決めて行って、はい、終わりました……どうも……。

神谷 でもそう、そんなですよ。何の手ごたえもない雰囲気のなかで帰る、からすぐに忘れますよ。

あんなん忘れたほうがいいなって思っちゃいますよね。

直木 でもまた、挑戦したい。

神谷 挑戦したいのね。

直木 ありがとうございます。

神谷 いやいや。僕はわかんないけどね。

11.おわりに

四柳 神谷さんに訊きたいことあります?

直木 なにを、半笑いで。

四柳 今のうちですよ、今のうち。

神谷 なに?

栗田 そのメガネ、どこで買われたんですか?

神谷 どこだったかなあ……ちょっと思い出せません。

栗田 あー。

神谷 いやいや……「終わりに行く流れ」に、うまいことやってください。

四柳 さあ、色んな人がいて、色んな人生がある。それをぶつけ合うこれが、アフタートークでしたね。ありがとうございます。

神谷 はい。ありがとうございます。

四柳 またのちほど、礼は尽くさせて頂きまして……。またぜひ。

神谷 はい。

四柳 テニスコートさんの次の公演は?

神谷 まあ年内、夏ぐらいにできたらいいなと。

(※2019年7月『大交流会館』@渋谷 ユーロライブ。

テニスコートさんの次回公演は11月予定です)

またよろしければ皆さんもぜひ。

栗田 Youtubeにもテニスコートさんの動画がありますので。

神谷 誰だろうと思われたと思いますが、テニスコートで検索していただいたら、出ると思いますので。

栗田 「テニスコート コント」で。

神谷 うん。

じゃないとね、ただ全国の……。

「テニスコート コント」で、見ていただけたらと思います。

四柳 ありがとうございます。

ではここからフォトセッションに移らせていただきます。

おわり