一般的には、ノートテイクという呼び名の方が、通じるかもしれません。
ドラマで、聴覚障がいのある大学生に講義内容をパソコンで入力して伝える場面を、ご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
「要約筆記」という言葉は知らなくても、市が主催する行事で、音声に合わせて文字が出てくるスクリーンを目にしたことはありませんか?
要約筆記は、講演会や行事・会議・学びの場などで利用されています。
私たちは、病気や加齢により人生の途中で聞こえなくなったり、聞こえにくくなったりすることがあります。中途失聴・難聴と呼ばれる状態です。
そうなったとき、文字による情報提供やコミュニケーションがとても大切になります。
要約筆記は、音声をすべて文字化するのではなく、読んで話し手の意図が伝わる文章に要約します。 話の速度に追いつくためでもありますが、読む方が内容を把握しやすくなるという点でも、要約は必要です。そうした技術に加え、聞こえづらい方の聞こえや心理面への理解も必要とされます。
要約筆記は、専門の知識・技術を持った要約筆記者が担う福祉サービスです。
要約筆記の画面をスクリーンに投影する方法(全体投影)とパソコンの画面を見ていただく方法(ノートテイク)があります。
全体投影は会場全体に対して行う方法です。通常4名の要約筆記者でチームを組みます。集中力を保つため、一定時間で役割を交代しながら入力。入力用パソコンと表示用パソコンをLAN接続し、プロジェクターでスクリーンに文字を投影します。
ノートテイクは1~2名の利用者に対して行います。通常2名の要約筆記者で対応。状況に応じて表示用パソコンを設置する場合もあります。
全体投影の様子