近畿ブロックならびに全国のプライマリ・ケアに関わる皆さま、こんにちは。
第38回近畿地方会の大会長を務めさせていただくことになりました、市立福知山市民病院 総合内科の川島篤志と申します。
JPCA近畿地方会は2023年より、集合型とオンライン型を隔年で交互に開催しており、2025年は2回目となるオンライン開催の年にあたります。これまでの経験を活かし、参加者・発表者・運営スタッフそれぞれの負担を軽減しつつ、学びと交流の質を高めることを目指して、「ニーズに寄りそう、ちょうどいい地方会」をテーマに掲げました。
今回も、専攻医や若手医師の皆さまにとって有意義な学会発表の機会を提供することを重視しています。発表形式は事前収録を予定しておりますが、活発な意見交換が行えるような仕組みも検討中です。意欲があれば、他の参加者の発表にもじっくり触れることができる場となるはずです。
また、家庭医療専門医プログラムにおける Off the Job Training の単位取得も、専攻医の皆さんにとって切実なニーズだと感じています。今回も研究・教育・マネジメントに関するセッションを、著名な講師陣にご協力いただきながら開催予定です。JPCA近畿の専攻医を優先的に受け入れつつ、全国の専攻医にも広く門戸を開く予定です。ニーズに応じて、私たちの施設の得意分野である身体診察のワークショップ(臨床単位としての開催)も検討中です。これは専攻医のみならず、多職種の方々のニーズにもマッチするものになるかもしれません。
さらに、参加者同士が自由に交流できるオンラインカフェのような企画も構想中です。2023年の地方会でも好評だった取り組みで、今回もニーズがあれば再び実施したいと考えています。
オンライン開催は、主催者側の負担軽減というニーズから生まれた形ではありますが、地方会ならではの多職種交流の重要性も常に意識しています。認定看護師・認定薬剤師のニーズにも耳を傾けつつ、オンサイトでのゆるやかな集いの場も検討中です。たとえば「何をしているの?〜認定薬剤師・認定看護師・専攻医・認定医・専門医〜」といった、ワールドカフェ形式のお話会のようなイメージを描いています。
開催地である北近畿(福知山)には、地元の医療者にJPCAの取り組みを知ってもらう良い機会にもなればと願っています。夕方で終了予定のオンサイト企画のあとは、交流の場として懇親会もご用意しています。皆さまのご参加を、「○○鍋料理」とともに心よりお待ちしています!
また、実行委員長の稲岡雄太先生が、前回に続いて素晴らしい学会HPを準備してくれています。その中に、医療機関紹介コーナーを設ける予定です。JPCA近畿には、総合診療・家庭医療・病院総合診療を学べる施設が多数ありますが、プログラム名だけでは内容が伝わりにくいこともあります。特に連携プログラム先については見えにくい部分もあるため、ぜひ各施設からのご紹介をお願いいたします。施設の魅力を伝える場であると同時に、研修先や就職先を考える医学生・初期研修医にとっても貴重な情報源になると考えています。
2026年度は、鈴木富雄先生を大会長として、JPCA学術集会が近畿で開催されます。そのため、2026年度の地方会もオンライン形式が予定されています。今回の副実行委員長には、その次回オンライン大会の大会長予定である石丸裕康先生を迎え、近畿ブロック理事・監事の皆さまとともに、今から内容の検討を進めております。
皆さまの反応やご協力が、地方会運営を円滑に進める力となります。ともに「ちょうどいい地方会」をつくっていければ幸いです。
文中にたびたび登場した「ニーズがあれば」の実現に向けて、今後、ニーズ調査も順次行ってまいります。どうぞお楽しみに!
どこまで「ニーズに寄りそう」ことができるか。そして、それを無理なく実現するという主催者側のニーズとのバランス。その両立を大切にしながら、楽しくて意義ある地方会を目指して準備を進めてまいります。
2025年11月30日(日)、皆さまとオンラインでお会いできることを楽しみにしております。
日本プライマリ・ケア連合学会 第38回近畿地方会
大会長 川島 篤志
(市立福知山市民病院 総合内科)