講師紹介

村山正治むらやましょうじ

九州大学名誉教授。PCAGIP法の創案者。本法を中心とする新しいPCAグループのやり方を提案​。その実践や臨床指導のため​、​全国各地から講演​・研修会・ワークショップ​など​に​招かれて活躍している。著書『新しい事例検討法PCAGIP入門』(共編著、創元社)『「自分らしさ」を認めるPCAグループ入門』(編著、創元社)、『ロジャースをめぐって』(金剛出版)、『PCAGIP法の実践――人間観と現代社会(仮題)』(編著、創元社、2024年12月出版予定)ほか多数。

村山尚子むらやまなおこ

臨床心理士。現在、心理教育研究所赤坂主宰。個人カウンセリングやエンカウンターグループファシリテーターの経験が豊富である。また、臨床心理士や大学院生のスーパーバイザーとして長年活躍してきている。分担執筆に『パーソンセンタード・アプローチとオープンダイアローグ』(遠見書房)、『ロジャーズの中核三条件〈受容:無条件の積極的関心〉』(創元社)。

講師からのメッセージ

 再三、開催要望のお声をいただきながら、2020年、2021年とコロナ禍による対面実施回避のため、セミナー開催を見送ってきました。お陰様で、PCAGIPも様々な領域で注目され、事例検討法として活用されてきています。以下に現時点での発展を概観してみます。

Ⅰ 事例検討の新しい方法としての活用

①日本心理臨床学会大会(2021)「日本心理臨床学会招待シンポジウム 事例検討を再検討する」にて村山正治が発表。②日本人間性心理学会で白井祐浩が事例検討、PCAGIP法、Therapist-Centered-Trainingの比較を発表。③内閣府研修事業に招待され石田陽彦・小野真由子がPCAGIP研修を実施。④第41回日本人間性心理学会招待PCAGIP法ワークショップ(2022年9月4日)、京都国際会議場に村山正治・尚子が登壇。

Ⅱ オンラインによるPCAGIP法の実施

①内藤裕子が「養護教諭養成におけるオンラインPCAGIP法の実施―対面法との比較」を発表。②押江隆が「オンラインPCAGIP法の実践と検討」を発表。

Ⅲ PCAGIP法と組織変革

①成田有子がPCAGIPers Project を実践。②野村陽子が7年間継続実施して、組織変化を研究。③西木聡がPCAGIPによる企業の組織変革をめざした活動を展開。

Ⅳ 多領域(小・中・高等学校、大学・大学院、養護施設、児童相談所はじめ産業、医療、福祉、矯正、行政など)での活用

Ⅴ ネットワークによる情報交流

 ①東亜大学大学院臨床心理学専攻から毎年「PCAグループ」及び「PCAGIP法」に関する文献リストを発行。2024年3月に2023年度版を刊行予定。②日本人間性心理学会第43回大会で第5回PCAGIPネットワーク大会を開催予定。