平凡なトラックドライバー・成田が足を踏み入れたのは──
評判の隠れ家レストラン《リストランテ・アロート・ポファジュン》。
だが、客が豚のように貪り食うその特別な料理の裏に潜んでいたのは、人間の理性を踏み越えるもの だった。
消えた同僚、厨房から漂う鉄と血の匂い、そして皿の上に供される『とろけるような旨味』。
その味に魅入られた者は、もう後戻りできない。
やがて成田は、監禁された遥香を発見し、狂気のオーナーとの死闘へと巻き込まれていく。
そして助けを求めるはずの食品センターで、待ち受けていたのはさらなる裏切りだった……。
人間は、ここまで堕ちるのか。
最後に明かされる店名の『アナグラム』が示す真の意味とは──?
背筋を凍らせる戦慄と、胃の底を抉るような衝撃。
エンターテインメントサスペンスホラー!
「ニセモノ」
定年間近の刑事、安西が出会ったのは、突如として夫を轢き逃げで失った、妻・三枝子。しかし、捜査が進むにつれ次第に明らかになる、夫のとある奇妙な矛盾。なんと、彼女が愛した筈の夫は別人だった!
混乱する三枝子、そして徐々に姿を驚愕の真実。
安西が定年を前にして対峙した最後の事件は、「ニセモノ」と「本物」が交錯する奇妙な事件だった!
「似せ者」
ひき逃げ事件の背後に隠された闇を追う若手刑事・磯山は、捜査の過程で次々と名前と戸籍を捨てて逃亡する男「梶原」に辿り着く。しかし、梶原がなぜ過去を捨て続けるのか、その理由は未だ謎に包まれていた。
かつての師であり元刑事の安西の助言を受け、磯山は梶原が東京で犯した罪と、彼を追い詰めた過去の真相を紐解いていく。
戸籍を捨てるたびに新たな人物となり逃げ続ける男と、それを追う刑事のミステリアスな人間ドラマ。
果たして彼らが迎える結末とは──。
「ミニマリスト」
完璧主義でミニマリストなインフルエンサーのさやかは、生活感のない住空間をSNSに投稿し、多くのファンを魅了している。 ある日、友人である主人公が彼女の家を訪れるが、そこで目撃したのは「片付けすぎた」家族の姿だった。 美しく整った部屋の裏に隠された、彼女の狂気と悲しい動機とは──。
エブリスタ「超妄想コンテスト」、超短編賞受賞作。
山中で発見された、内臓を食い破られた三体の遺体。 それが全ての始まりだった。
「警視庁刑事局捜査課特殊事件対策室」主任、高瀬が捜査に乗り出す中、東京の街にも伝説の鬼が現れ、その爪が、高瀬を執拗に追っていた女新聞記者・水野遠子へも向けられる。しかし、それらは世界の破滅への序章に過ぎなかった。
今ある世界を打ち壊し、正義の名の下、新世界を作り上げようとする謎の男。
過去に過ちを犯し、死をもってそれを償う事も叶わず、赦しを請いながら生き続ける、闇の魂を持つ刑事・高瀬。
高瀬に命を救われ、彼を救いたいと願う光の魂を持つ高校生、大神千里。
高瀬と千里は、男の企みを阻止する事が出来るのか。東京を、現世を救うことが出来るのか。
本当の敵は誰の心にもあり、そして、誰にも見えない
──手を伸ばせ。今度はオレが、その手を掴むから。
伝奇×警察×化学の新たなエンターテインメント小説!
・蒔喜出版 刊
コンテナ埠頭で発見された、「サモトラケのニケ」を模した奇妙な死体。
警視庁捜査一課の刑事、氷室と相棒内海は、その異様な光景に言葉を失う。
その直後、氷室たちは偶然にも激しいカーチェイスの末に運転していた「作家の男」を逮捕。
その男の車からは、埠頭の被害者、そしてそれ以外にも多くのDNAが検出された!
刑事VS小説家!
本質と執着、そして作者と読者の「解釈」が絡み合う、未曾有のサスペンス!
連続殺人事件の奥に潜むものとは──。
読者の推理も二転三転。真相を見破れるか!
・然文堂 刊
品川で起きた凄惨な一家惨殺事件。
犯人はいくつもの証拠品を残し、そして忽然と姿を消した。
血に濡れた宅配ボックス、凄惨な殺人現場。そして、押し入れで震える幼い少年。
警視庁捜査一課の刑事・森永は、事件の闇に足を踏み入れてゆく。
同じ頃、都内では暴力団による抗争と思われる殺人事件が頻発していた。
事件の裏で暗躍するのは、暴力団・龍神会の冷徹な幹部・鳴海賢人と、彼が引き取った『特別な』青年──。
交錯する二つの事件。そして、浮かび上がる“真実”。
森永は事件の真相にたどり着く事が出来るのか。
これは、人の顔をした「悪魔」の物語。
年末年始の静寂を破る“狂騒”が、あなたの心を震わせる
・蒔喜出版:蒼穹文庫 刊