特別講演

登壇者紹介

第八回京都府作業療法学会での特別講演では、作業療法を体験された対象者・ご家族に担当したOTRと共に登壇いただき、思いを語っていただく時間とします。

「対象者の考える作業療法」に触れ、作業療法士の専門性を再確認するだけでなく、いわば、作業療法実践の答え合わせ(よくなかったと言われることも覚悟の上で)をする機会となります。

登壇される方々において、「いきる と じりつ」という言葉についてどのように考えを持っておられるかを語っていただきながら、対象者の感覚と支援者の感覚を照らし合わせ、参加者全員で考える機会がもたらされるよう企画しました。

ご登壇いただく作業療法体験者の方々をご紹介します。

作業療法体験者 小山 良夫さん・富美子さんご夫妻 (OTR:小松 和史さん)

 小山さんは脳血管障害で両側の麻痺をお持ちです。写真でもお分かりの様に外出も楽しまれています。

気管切開の影響で、コミュニケーションは文字盤主体ですため、当日は奥様の声と織り交ぜて語っていただきます。

一緒に登壇する小松さんからは、『良夫さん・富美子さんには入退院を繰り返されていた時の「いきる」ことに対しての想いや、作業療法士をはじめリハビリ職へ伝えたいことを語っていただけると思います。また、富美子さんのお話がとにかくおもしろく、元気を貰えます。 』とのメッセージをいただいています。

作業療法体験者 白井 幸夫 さん(OTR:森 志勇士 さん)


白井さんは脳出血後遺症のため、右片麻痺・失語症・高次脳機能障害をお持ちです。

発症後、病院やリハビリ施設等を経て、現在は就労継続支援A型事業所に通所しながら、趣味である音楽活動にも取り組んでおられます。自宅にスタジオあり、数十年前から甲斐バンド信者。現在はあいみょんにもハマって絶賛二股中。


一緒に登壇する森さんからは、『10年前に出会ってから今まで、紆余曲折を共にさせていただく中で、たくさんのことを教わり続けています。今回、支援関係を卒業し、友人として一緒に登壇させていただく予定です。白井さんの「いきる」と「じりつ」についての語りから、作業療法への期待や苦言も皆様と共有し、明日への糧にしていただきたいです。ちなみに、今回の登壇に際して白井さんから出された条件は、学会終了後の打ち上げでした。』とのメッセージをいただいています。

作業療法体験者田代 幸生 さん(OTR:松元 雄太さん)

田代さんは幼少期から自閉スペクトラムの特性による生きづらさや違和感を抱えながらも、大人になってから医療やリハビリテーションなど支援を利用されています。

医療に繋がる前も後も様々な困難さがあったかと思いますが、ご自身の力でご自身にとっての「いきるとじりつ」をかなえてこられました。そんな田代さんの前向きな考えや行動から、作業療法士としても生活者としても現在進行形で多くの学びと「いきるとじりつ」への活力を与えてもらっています。

そんな学びや活力を皆さまと共有できることを楽しみにしています。また、この素敵な似顔絵は右が田代さん、左が松元です。別の利用者さんにこの特別講演のために描いて頂きました、ありがとうございます!


&more…