まずは、着物・長襦袢・帯を脱いだら着物ハンガーに掛けて、風通しの良い日陰になる部屋で半日~1日ほど干してください。帯締め・帯揚げなどの小物は適度にシワを取ってハンガーなどに吊るして着物同様に干してください。草履は、密閉されない下駄箱や厚紙の箱に入れて保管ください。雨の日に履いた草履は必ず乾燥させてから保管するようにしてください。
このとき、着物や半衿、長襦袢、帯に汚れやシミが付いていないか確認をしてください。
半日以上干した着物類を畳んで保管しますが、シミや汚れがある場合は、早めに処理をすることをお薦めします。汚れは時間の経過とともに落ちにくくなったり、シミが酷くなったり、生地そのものに深く浸透し変色を起こしたり、カビの原因にもなります。
かといって、毎回洗うのは面倒ですし費用も掛かります。
そこで、次回はいつ着る予定があるか?を確認します。2~3年以内に着る予定がある場合は、目立つ汚れやシミが無い限り畳んで箪笥に保管してください。もし目立つシミ・汚れがある場合はしみ抜きや丸洗いを依頼しましょう。そして次に着用した後に丸洗いや気になるシミを取り除くようにすると無駄に費用をかけずに済みます。
しばらく着る予定が無い場合は、丸洗い(汚れがある場合はしみ抜き)を依頼してから保管するのがおすすめです。脱いだ時は目立ちませんが、脇・胴には汗をかきやすく、数年後にシミになってきます。
着用後に着物を保管する際に一番気を付けて頂きたいのは「湿気」です。よく、防虫剤を入れる方もいますが、基本的に絹の着物は虫が喰うことは稀です。絶対食べられないとは断言できませんが、食欲旺盛な虫がいない限り、余程大丈夫です。それよりも湿気が大敵ですから、プラスチックケースや金属のケース、ビニル袋などに収納せずに、着物は紙のたとう紙で包み、桐箪笥・桐衣装箱・厚紙の衣装箱などに入れて湿気の少ない部屋で保管して下さい。
そして年に1~2度ほど、カラッとした天気の良い日に虫干しをするのが理想です。でも虫干しはなかなか面倒ですよね。そんなときは、箪笥の引き出しを開けて、中の着物を触ったり移動させるだけでもいいです。箪笥に仕舞いっぱなしで動かさないのが良くありません。風を通してあげてください。特にキツネのショールや草履は、仕舞いっぱなしでは絶対にダメですよ。
桐衣装箱・桐箪笥(国産)・たとう紙・シリカゲル防湿剤の販売も行っております。