大会長挨拶



ご案内


大阪体育学会第61回大会を私たち和歌山大学が担当させていただきます。

本大会では「共生社会におけるスポーツ参加」をメインテーマといたしました。

近年、世界的潮流の中でわが国においても障害者差別解消法(2016)が制定されました。この法律は「障害による差別を解消し、誰もが分け隔てなく共生する社会を実現すること」を目的として制定されたことは周知のとおりです。こうした社会を実現するためには、私たち一人ひとりが障害の有無にかかわらず多様性を受け入れ、共生していくための環境を整えていく必要があります。

こうした考え方のもとで「インクルーシブ教育」の考え方が広がりをみせています。

インクルーシブ教育とは、人間の多様性の尊重等を強化し、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能にするという目的達成に向け、障害のある方と障害のない方が共に学ぶ仕組み(文部科学省)とされています。

こうした共生社会に向かう今日、体育・スポーツの世界においても、障害の有無、能力の違い、性別等、一人ひとりの違いを認め合うとともにその多様性に応ずる体育・スポーツの在り方が問われているのではないでしょうか。 

こうした考えから、本学会大会のテーマを設定しました。

学会大会当日は、和歌山県立医科大学の田島文博先生をお迎えしての基調講演、体育、スポーツの実践を中心としたシンポジウムを企画しております。

 年度末のご多用の折、しかも近畿圏内でも少し遠い和歌山の地ではありますが、会員の皆様の多数のご参会を心よりお待ちしております。


                           大会会長 林 修