ワンヘルスサイエンスでSDGsの達成目指す
2023年 9月 9日 (土)
第7回日本ワンヘルスサイエンス学会年次学術集会
◆ 会 期
2023年 9月 9日 (土) 9:40〜 終了しました
◆ 会 場
東京大学 農学部 弥生記念講堂(一条ホール) ▶︎アクセス
〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 [TEL] 03-5841-8205
◆ 大会長
三上万理子(横浜西口菅原皮膚科 理事長・院長)
◆ 大会副会長
鈴木幸一(帝京大学 医療技術学部 臨床検査学科 教授)
◆ 運営事務局
中村康宏(帝京大学 薬学部 薬学教育推進センター)
◆ 概 要
特別講演、教育講演、シンポジウム、パネルディスカッション、一般演題
日本ワンヘルスサイエンス学会は「One World, One Health, One Medicine」の立場から医学・薬学・保健衛生学・獣医学・農学・理学・工学など多業種の専門家が協力の上、薬剤耐性菌対策、環境保全、新興感染症の発生予防、人獣共通感染症対策などに取り組み、ヒト、動物、環境の健康に貢献することを目的とし、日本医師会や日本獣医師会などと共に「人と動物、生態系の健康はひとつ~ワンヘルス共同宣言」を発表しています。
本年度の学術集会では『ワンヘルスサイエンスでSDGsの達成目指す』をメインテーマとさせていただきました。私は皮膚科開業医ですが、帝京大学医療技術学部臨床検査学科の客員研究員として鈴木幸一教授の指導を受け、SDGsや環境を重視する国内外の動きが加速していく中で顧みられない熱帯病(NTDs)や新興感染症、そして薬剤耐性(AMR)対策に取り組んで参りました。NTDsはWHOが「人類の中で制圧しなければならない熱帯病」と定義している20疾患で、ハンセン病などの人畜共通感染症としての側面も持ち合わせた皮膚関連疾患を含み、途上国で多く報告されています。私共はこれら疾患の啓発活動と共に、迅速検査法や耐性菌対策を含めた治療法の提案などを世界に向けて行っております。
一方、ポスト・コロナ時代における「誰も取り残さない持続可能でよりよい社会の実現を目指す世界共通の目標」の達成を考えたとき、AMR対策はユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)と共に我が国のグローバルヘルス戦略の柱として認識すべきであるとされています。2019年の調査ではAMR菌感染症による死亡者は世界で127万人にのぼり、アフリカのサハラ砂漠以南と南アジアで最も多いことが知られています。このまま有効なAMR対策が講じられなければ、2050年には世界で1000万人がAMR菌感染症によって死亡することが予想されています。また、2021年に農林水産省が発表した“みどりの食料システム戦略”にもAMR対策が含まれており、当学会もこの趣旨に賛同し課題に取り組んでおります。これらは国際医療、感染症対策を考慮する上で、早急な対策が必要とされている分野です。
本学術大会ではご専門の先生をお招きご講演をしていただく予定です。ご多忙のことと存じますが、是非ご参加くださいますようお願い申し上げます。
また、あわせて本研究会の発表演題を募集しております。奮ってご応募くださいますようお願いいたします。
第7回日本ワンヘルスサイエンス学会
年次学術集会
大会長:三上万理子
(横浜西口菅原皮膚科 理事長・院長)