分子の大きさは0.1 nm(ナノメートル;10-9 m)の大きさの水素原子から10,または100 nmの大きさのマクロ分子といわれるものまであります。 (あるいはもっと大きな分子も含まれるかもしれません。) これら分子は大まかにはナノメートルで表すことができます。 ナノメートルオーダーの空間(ナノ空間)の中に閉じ込められた分子は特殊な環境下にいると考えられます。 我々のグループではナノ空間を利用して分子の動きを制御したり,分子挙動を調べたり,新しい分子反応性を見出したりしています。 また、ナノ構造体の設計や機能性ナノ材料の開発も行っています。
ナノメートルオーダーの空間(ナノ空間)の中に閉じ込められた分子が通常ではありえない構造・挙動の解明を行っています。また、特殊な分子挙動を利用したナノテクノロジーの発展に寄与する研究を展開しています。
分子と同じ大きさの穴や界面では分子サイズや安定性は通常とは全く異なり、高い分子選択性や透過性、反応性がみられます。ナノスケールならではの特殊な機能を発現する材料を創るとともに、そのメカニズム解明を行います。
二酸化炭素の削減が求められており、ナノ環境の中に二酸化炭素を閉じ込めたり、ナノサイズの触媒を用いた二酸化炭素の分解反応の研究を行っています。また、メタンや水素などのクリーンエネルギーの有効利用に資する研究開発を行っています。
我々のグループは物理化学分野に属しており、研究ターゲットとしてナノレベル≒分子レベ ルの化学現象の解明に取り組んでいます。ナノレベルの空間は分子にとっては異常な空間 となり、通常では考えられない挙動(反応や合成も含む。)がみられ、このナノの世界を ターゲットとして研究活動を展開しています。大変小さなものを扱っていますが、そ の内容はかなり広大で、有機・無機物を駆使して様々な物 質群を操り研究しています。
また、実験的手法だけでなく、理論的手法も用いています。特に物理化学、化学の分野に こだわらず、科学の発展のため、理学らしい基盤研究の展開を考えています。一部とはい え、有機物、無機物、生体分子などの膨大な量の物質群を一人で扱っていくのは不可能です。我々のグループでは個々に異なるテーマを担当し、各メンバーが得た知識・技術を共有 することで幅広い視野を得ることを志しています。各メンバー自体がその研究テーマの専門家となって、ディスカッションを通じて刺激しあう関係の構築をおこなっています。その中で は先生も先輩も後輩も関係ありません。お互いに教え教わり互いを高めていくことを目指します。我々の研究は常に世界を見据えて行っています。狭い世界で納得するのではなく、色々な意味で 広い視野を持ってもらいたいと考えています。また、国際レベルの論文誌に報告することも刺激となります。
研究グループとしてメンバー全体で協力し合い研究をおこなっていくのはもちろんですが、 一人一人が活きる研究を行なっていきたいと思います。