【コモ音楽院について】
Q、歴史のある学校ですが、今はクラシックだけでなく他のジャンルの科もあるようですがこの学校のモットーは何ですか?
A、コモ国立音院は学生に幅広いコースを提供することを目指しており、それらはこの機関での学習レベルに充分値すると考えています。電子音楽やジャズに対しても、相応しい歴史や教育システムが私たちには備わっていると思います。また、他のイタリアの音楽院にはポップミュージックのコースを取り入れてるところもあるが私の観点や学術評議会の観点から見てもまだそれらは充分なレベルに達していません。現時点で受け入れてるコースに関しては内容や有名で有力な教師陣に対して非常に高い評価を得ています。
Q、いつから学長に?
A、2020年11月から
Q、それまでは何をされていましたか
A、年間このコモ音楽院で作曲の教授をしていました
Q、あなたが学長になってから大事にしてることは?または学校をこうしていきたいなどはありますか?
A、この音楽院は常に様々なコンサートやマスタークラスなどの企画をしています。過去3年半で私たちはそれらを大幅に拡大しました。私たちの音楽院は中小規模ではありますが、これらの活動は大規模な音楽院に匹敵すると言えます。私たちの企画は常に質が高く、その他にも外部団体や劇場などとも協定があるためそれらを目当てに沢山の生徒がやってきます。
また、演奏する場所の美しさも重要視しており、ミラノ国立管弦楽団やコモの別荘地での演奏プロジェクトなどもあります。そして、音楽院で友情や分かち合いの精神を育み、音楽が芸術的なものであるだけでなく、倫理的価値観も有するものと認識されて欲しいです。音楽の学びを通し、本当の意味で人としても成長できる環境にしたいです。
【自身の作曲について】
Q、あなたは数々の賞をいただいてますが、その中には武満徹の賞もあります。彼の作品から、または日本の音楽から自身の創作に何か影響はあったりしますか?
A、私は2度武満徹コンテストのファイナルに進みました。とても良い経験でした。そして東京の有名なオーケストラ2団体と共演しました。私の音楽の一部は日本の「美学」の影響を受けています。特に「間」や「禅」というコンセプトが好きなのでいくつかの曲に用いてます。それは西洋音楽にバランスをもたらすことに役立ちました。
私は日本の伝統楽器は使用しませんが、それらを使用した曲に触れたことはあります。そして日本の美学である細部までに気を配ることや、正確さ、集中力などは常に私を魅了しています。
Q、日本へは何回か行かれてますか?
A、東京フィルハーモニーと都響と共演のため2回行ったことがある。YouTubeにもその録音がありますよ。沖縄には行ったことがないし、あまりよく知りません。
実際ここ20年日本にいく機会が幾つかありましたが、素敵な経験です。そしてあなたたちの食べ物も好きです。
【志希君について】
Q、彼の音楽や演奏についてはどうですか?
A、私はあなたの演奏に感銘を受けると同時に感謝をしています。なぜなら、先ほど述べたように私は日本の美学である繊細さや集中力が好きだからです。
また、ある文化の音楽が異なる文化の感性で演奏されると思いがけない美しさが生まれることがあります。私はそのような文化のバランスにいつも魅了されています。
Q、彼に対してこれから学んで欲しい、または望むことは何かありますか?
A、学校側としてお願いすることはなく、自身の追及をしてほしい。また様々な素敵な教師やヨーロッパでの経験は日本でのそれよりもあなたにたくさんの物を与えてくれると思います。