名古屋大学 大学院生命農学研究科 植物生産科学専攻
植物の栄養・水分獲得プロセスを学び、持続可能な農業に応用
Understanding Nutrients and Water Acquisition by Crops Using Stable Isotopes
作物はどうやって栄養と水を獲得しているのか?
その仕組みを理解することは、持続可能な農業の実現に直結します。
私たちは、安定同位体を用いて、作物の養分・水分獲得の仕組みを明らかにします。
例えば、サツマイモは根粒を形成しないにもかかわらず、大気窒素を利用できます。
このような現象の背後にある仕組みを解明して、その応用を考えています。
これにより、肥料・水資源に依存しない自立的・持続可能な栽培体系の確立を目指しています。
主な研究手法
・安定同位体解析(2H、13C、15N)
・根系および根圏プロセスの解析
・植物-土壌相互作用の評価
それから、Think different & Stay foolish
サツマイモが窒素固定?
根粒を形成しないにもかかわらず、サツマイモは窒素固定能を発揮します。
私たちは安定同位体を用いて、「どの微生物が実際に機能しているのか」を明らかにしています。
どんなに優れた設計図(遺伝子)があっても、材料(生元素)がなければヒトを含め生物は生存できません。作物の体を構成する元素(生元素)には、それぞれ代替できない役割があります。そのため、他の生元素がどれだけ充足していても、たったひとつの不足した生元素(制限要因)が作物の生産性を支配します(最少律)。肥料の役割はこの制限要因を解消することです。
肥料の製造には化石燃料や鉱石などの資源が必要で、それらの有限性から枯渇が心配されています。これらの資源を日本は輸入に依存しており、それが途絶えればたちまち私たちは飢餓に直面することになるでしょう。
国際情勢の不安定化、資源の枯渇、さらに日本の相対的地位の低下を踏まえれば、肥料を含めた自給率向上は食料安全保障に直結する重要課題です。自立的・持続的な生元素の循環を如何に構築できるか、これは日本のみならず資源の乏しい多くの国々に共通した切実な課題です。
共生器官を必要としない窒素固定
難溶性カリウムの利用能
難溶性リンの利用能
現在(過去ではない)の社会にとって、何が既知で何が未知であるのかをまず把握する必要があり、そのためには知性が必要となります。
しかし、新しい知識の獲得では、知性だけでなく創造性がとても重要な役割を果たします。
創造性を育むにはどうすれば良いのでしょうか?
Think different & Stay foolish!
既存の枠組み、常識、習慣などの固定観念に囚われていないか?
創造には試行錯誤が不可欠、失敗は当然
不思議がり、おもしろがり、試行錯誤を持続できることこそが才能
アスリート同様、毎日の小さなトレーニング(試行錯誤の積み重ね)こそが近道
ダメで元々の精神と同じ過ちは繰り返さない賢明さ(10割バッターなどいない、3割バッターで十分強打者!)