東洋大学「能登ゼミ」では、2012年から石川県羽咋郡志賀町鵜野屋地区・地保地区を中心に、能登半島における人びとの生活習慣や伝統文化などの地域資源の発掘、「大学の森」の保全活動(「里山保全の会」)、お祭り実施の支援活動をしてきました。
2024年3月から、日本財団の災害ボランティア助成金をいただき、1月1日の能登半島地震で被災された地域の復旧・復興活動に取り組んでいます。
能登ゼミ活動を、石川県人会で発行している「石川縣人」第82号(令和7年7月号)で紹介していただきました。特集テーマの「2024年能登半島地震 ボランティア活動の取り組み」に、能登ゼミ生の飯高さんが執筆した記事が掲載されました。
「『能登ゼミ』で学ぶ『生きた知識』」と題して、お祭り支援や災害ボランティアの活動、復興支援チャリティイベントでの能登ゼミ報告などを取り上げています。
能登ゼミ活動(春休み保養プログラム)でつながった、ピースウィンズ・ジャパン珠洲事務所とのご縁から、能登ゼミ生の山崎さんが1か月珠洲事務所でボランティアをしました。体験記が東洋大学国際学部「在学生の声」に掲載されました。
2025年3月29日から31日までの3日間、東洋大学富士見高原セミナーハウスにて能登半島地震被災地の子どもたちを招待して第2回「春休み富士見高原ツアー」を実施しました。
小学生から高校生までの子どもたち21名が参加しました。子どもの送り出しにNGOピースウィンズ・ジャパン様のご協力を得て、社会学部社会福祉学科(現:福祉社会デザイン学部社会福祉学科)小野ゼミと国際学部国際地域学科藪長ゼミの学生21名が「東洋大学能登ゼミ」として実施しました。
今年は、募集を能登半島の被災地全域に拡げ、珠洲市、能登町、志賀町、七尾市、二次避難や転居による金沢市やかほく市在住の子どもたちが集まりました。昨年参加した子どもも参加しました。慣れた様子で能登からのバスの中はすでに賑やかでした。
今年も様々な活動をして思い切り遊びました。卓球やゲーム、体育館でのアクティビティ、お菓子作り、ビーズアクセサリー作り、釣り、カフェ巡り・散策など。「大学生とのおしゃべり」が一番楽しかったという参加者もいました。
このプログラムの実施には、日本財団災害ボランティア助成金、株式会社アデルの皆様からのご寄付をいただきました。
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2025年3月1日に、東洋大学井上円了ホールで開催された「映画『凪が灯るころ~奥能登、珠洲の記憶~』上映会&報告会」において、ホール入口のホワイエにてブースを設置し、輪島塗のチャリティ販売及び能登ゼミの報告書や動画の掲示をしました。
多くの地域の方々が上映会&報告会に参加され、終了後チャリティ販売ブースにお立ち寄りいただきました。お買い上げいただき、湖月館の再建にご協力いただいた皆様、学生の能登での活動の説明に関心を持ってくださった皆様に感謝申し上げます。
能登ご出身の本学教職センターの杉原先生もお立ち寄りくださいました。杉原先生は大学時代に湖月館とそこを訪れた文豪について研究され、多くの論文やご著書ほかの執筆をされています。(写真3枚目右端)
東洋大学での記事はコチラ(記事下方に載っています)
東洋大学のLINK@TOYOにて、能登ゼミの活動を紹介いただきました。能登ゼミで中心的な活躍をした2人の4年生が取材を受けました。
https://www.toyo.ac.jp/link-toyo/social/noto-seminar
東洋大学のオウンドメディア「LINK@TOYO」は今こそ身につけたい“教養” 大人のためのWEBマガジンをキャッチ―フレーズとして年間で10本程度、幅広いテーマの記事を公開しています。https://www.toyo.ac.jp/link-toyo/
2024年12月13日、2025年1月16日の二回にわたり、東洋大学福祉社会開発研究センターが開催した、被災地の子ども、家族、地域の子どもの状況と、支援者の在り方を考える二つの研修を受講しました。
2024年12月13日 「災害と子ども~東日本大震災後の子どものこころのケアからの提言~」
講師 岩手医科大学医学部 神経精神科学講座教授、附属病院児童精神科 診療科部長、いわてこどもケアセンター 副センター長 八木 淳子 先生
八木先生からは、被災地のコホート研究、いわてこどもケアセンターでの経験から、これまで地域の自然なサポートで支えられていた子どもたちが震災でサポートを失っている可能性があること、震災からのトラウマは子ども、家族、学校、地域等重層的な範囲にわたり、かつ長期的な影響を持つこと、ありのままが受容される居場所は子どもの心のよりどころとして大切であり、回復を支えること、支援者はただひたすら伴走する大人としてその場にとどまり続けることが求められることなどをお話いただきました。
2025年1月16日 「災害時の子どもの心理社会的支援-世界と日本の災害現場から-」
講師 公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン精神保健・心理社会的支援エキスパート 赤坂 美幸 先生
セーブザチルドレンで世界各地で支援を行ってきた赤坂先生からは、緊急人道支援におけるMHPSS(精神保健・心理・社会的支援)の意義、子どもへの支援の意義をお話いただきました。災害や戦争等の緊急避難時には、単独ではなく対応の中にMHPSSを取り入れていくことで受援者の自然回復力を支援していくことや、これまでの被災経験を吐き出してもらう心理的デブリーフィングアプローチから、「みる・きく・つなぐ」を中心とした心理的応急処置PFAのアプローチへと変わっていること、子どもの居場所が心のケアにつながること、支援者は専門家に限られないこと、被災者に害を与えない被災地支援の重要性についてお話いただきました。
2024年11月19日~28日の間、志賀町災害ボランティア、輪島市水害ボランティア、志賀町安成寺にて報恩講のお手伝いをしながら被災された方の傾聴ボランティアを実施しました。能登ゼミの学生、卒業生、教員が参加しました。
志賀町では引き続き住宅の災害ゴミの運び出し・搬送を、輪島市では重蔵神社にて支援物資の仕分け(支援物資として送られてきた新米を精米して小分けにします)、支援物資の配布を、また水害の泥だしボランティアに参加しました。
また、今回は志賀町安成寺にて行われた報恩講の調理・配膳のお手伝いをしながら、被災した方たちのお話をお聞かせいただく傾聴活動をしました。お参りをされた方の多くは、仮設住宅に住まわれたり、避難後に転居されて住み慣れた場所を離れて慣れない生活を送られています。能登では、震災とさらにその後の水害で多くのお寺が被災している中で、お寺でのお参りも限られています。安成寺も被災しており、修理が必要な中で報恩講の準備には人手が必要です。そこで、災害ボランティアと並行して、交替で準備からお手伝いをしました。報恩講の時には寺でお参りをされた方に、精進料理をお出ししています。人手がない中で、お寺の方がお参りの方々に対応されている間に、精進料理を準備し、お出ししました。お食事をされている間に、お茶やお代わりの給仕をしながらお話をお伺いしました。
この活動に当たっては、日本財団災害ボランティア助成金をいただきました。
2024年11月16日、文化シャッターBXホール(東京都文京区)で、東北支援会+が開催した映画「凪が灯るころ~奥能登、珠洲の記憶~」完成披露上映会&奥能登マルシェの開催のお手伝いをしました。
また、能登ゼミ活動を通じて被災地の聞取り活動をした学生が、被災地の状況について来場者の皆様へプレゼン発表をしました。
志賀町富来地頭町の旅館湖月館の再建支援チャリティ販売や、志賀町富来地区で能登牛を育て、能登牛を使ったカレーなどを販売している寺岡精肉の商品の販売、また高齢化と人口減少が続く富来稗造地区で若手住民が集まって作った盛上会が手を尽くして育て収穫し、はざ干ししたHAZABOSHI米の販売などをしました。また、ご賛同くださった方からのご寄付もいただきました。
2024年11月1日~6日の間、学園祭の休み期間を利用して、志賀町、重蔵神社・門前町・町野町(以上輪島市)で災害ボランティアを実施しました。
今回は、9月の水害で大規模な被害にあった輪島市での泥出しのボランティアに備えて、フル装備で向かいました。
輪島市での水害ボランティア作業は思ったより厳しく、泥にまみれて重たい土のうを運び、必死に働きました。
門前町では同じく水害にあって水道等が使えない方たちへの配食サービスの調理・盛り付けに加わりました。こちらも時間が限られている中で、必死になってサツマイモや玉ねぎを切りました。
夕方の空いた時間には利用して、11月16日に実施するチャリティイベントのための取材へ。被災した志賀町富来の旅館、湖月館では大女将に滞在した文豪たちのお話をお聞きしました。大女将をモデルにした随筆が教科書に採用されたり、なんとノーベル賞を受賞した科学者もアメリカからやってきた時に滞在したそうです。現在、再建に向けて片付けをしている中で、1時間以上にわたってお話を聞かせていただきました。
この活動にあたっては、日本財団からの災害ボランティア助成金をいただきました。
2024年9月4日~8日の4日間、今年も能登ゼミを実施しました。今年は26名の学生が参加し、鵜野屋・地保のお祭りの支援だけでなく、支え合いセンターの依頼による災害ボランティア活動、避難所での経験の記録、仮設住宅で生活されている方たちの訪問、志賀町富来地区を中心に復旧・復興に力を注いでいる地域の事業者の方がた、産業団体の方たちのお話をお伺いしました。さらに、商工会の方たちと協力し、地元の有志団体で企画した復興祈念イベント「光の絆」のライトアップ装置の設置のお手伝いなどもしました。
災害ボランティア活動に参加した学生たちは、畳や災害ゴミの運び出しや運搬、また仮設住宅の集会所でのサロン活動のお手伝いなどをしました。
現在報告書の作成中です。
2024年10月2日~3日の2日間、豪雨災害のあった輪島市重蔵神社での状況をお伺いし、支援物資の配布のお手伝いをしました。また、11月のボランティアの準備をしてきました。
豪雨災害は、震災とは違うニーズが生じることを実感しました。必要な物資や支援がわかるのは現地ならでは。一方で震災からの復旧・復興のフェーズが変わってきている様子も見られました。
日本財団の支援金を活用させていただきました。
2024年6月6日と6月7日の二日間、志賀町ボランティアセンターで、災害ボランティア活動に参加してきました。今回は、東洋大学生6人とオーストラリア・カーティン大学から研修でやってきた学生12人・教員1人が一緒に総勢20人で災害ボランティア活動を行いました。
まず、能登へ向かう前に、6月4日東洋大学白山キャンパスで震災の発生メカニズムと復興について、東洋大学国際学部松丸教授の講義を受けました。
そして、翌日に能登へ向かい、6月6日は個人宅にてブロック塀の撤去や、廃棄する家財の運び出しなどを行いました。また、7日の午前中は、増穂浦で海岸清掃を行いました。いずれも、ボランティア団体のマッチングをいただいて、LOVEEAST様、能登ヘルプ様のご協力をいただきながら、合同で活動をさせてもらいました。
7日午後は、志賀町立富来中学校への訪問と英語での中学生たちとの交流をした後で、輪島市黒島地区における被災状況の見学に行きました。
両大学の学生にとってかけがえのない経験となったようです。
東洋大学での記事はコチラ(東洋大学国際学部国際地域学科)
本活動の実施には、日本財団の災害ボランティア活動助成金を受けました。
2024年4月30日から5月3日まで、志賀町ボランティアセンターで、災害ボランティア活動に参加してきました。今回は、交換留学生も含めて、学生、卒業生、教員の合計12名が参加!
2023年に志賀町鵜野屋地区安成寺でフィールド調査実習をした学生たちは、地域のひとや道行く人にお寺でコーヒーを淹れておもてなしをする「寺カフェ」を計画、このゴールデンウィークの開催を目指していました。震災で実現が難しくなってからは、復旧・復興の工事の方に出すことができないか、避難所で出すことができないか、検討を続けていました。
避難指示地域に入ってしまったお寺での実現は残念ながら断念。それよりも、まずは災害ボランティアとして、お世話になってきた人たちへのご恩返しをすることに。4月30日、5月1日、2日は10人が集まり、志賀町ボランティアセンターを通して、生活家財の運び出し、崩れたブロック塀の撤去、土砂くずれにあった水源の土砂の取り除き作業などしました。そして、5月2日は避難所にて足湯をさせてもらいました。お世話になってきた稗造地域の方たちに足湯につかってもらい、肩をもみ、そして念願のコーヒーをお出しするカフェを!
5月3日は新しいメンバーと一部入れ替わり、この日は屋根から落ちた瓦等を運びました。
志賀町ボランティアセンターのFacebookにも掲載していただきました。こちらの記事もぜひ。
本活動の実施には、日本財団の災害ボランティア活動助成金を受けました。
1日目、出発前のミーティング
個人宅にて臼の運び出し
水源の土砂取り除き
避難所にて足湯
2024年3月30日から4月1日まで、東洋大学富士見高原セミナーハウス(長野県)で2泊3日の珠洲市中高生保養プログラムを実施しました。
3月30日に珠洲市から大型バスでやってきた約20人の子どもたちは、14人の学生たちに迎えられると、まずは「はじまりの会」で仲良くなり、お風呂と夜ご飯。卓球、ドッジボールやボードゲームなどを楽しみました。
翌日は、体育館での全体レクリエーションのあと、午後はお菓子作りや散策、お買い物など好きなプログラムを選択。夜はバーベキューを楽しみました。
最終日は学生たちに見送られて再び珠洲へ戻っていきました。
被災後、避難所の生活や二次避難生活など、不安定な生活の中にいる中高生とそのきょうだいたちは、大学生と遊んだり見守られながら、ホッとしたり、思い切り遊ぶことができたのではないでしょうか。
本活動の実施には、ピースウィンズジャパン及びミツケハウスに助成していただきました。
東洋大学での記事はコチラ
2024年3月24日から26日まで、志賀町の災害ボランティア活動に参加しました。
今回は、学生4人に加えて、石川県在住の卒業生が駆けつけてくれました。総勢女子6人で被災した家屋での家財道具の運び出し、瓦運び、軽トラ運転などなどせっせと、そしてにぎやかに取り組みました。
運動靴に入れる踏み抜き防止のインソール、大事だそうです。作業場所では割れたガラス類がたくさんあって気を付けて歩く必要が。今回のボランティア活動のために運動靴にインソールを入れてきた学生さんは、気を付けながらもガラスのある所をさっさと歩いていました。ちなみに、私は試しに大学が用意してくれた安全ゴム長靴を履いてみたのですが、泥が詰まって逆に滑って転んでしまいました…。(転んでしりもちをついたら、オーバーパンツも裂けてしまって…😿)
本活動の実施には、日本財団の災害ボランティア活動助成金を受けました。
現在被災地では、災害ゴミの運搬のために軽トラックが必要になっています。志賀町ボランティアセンターでのニーズをお伺いし、能登ゼミOG高野さんとそのご家族が、軽トラックの無償貸与をしてくださいました。
志賀町ボランティアセンターでこれから主に災害ゴミの運搬に使っていただきます。
なお、本トラックの運搬には、日本財団の災害ボランティア活動助成金を受けました。
2024年3月8日~10日までの3日間、志賀町ボランティアセンターにおいて、能登半島地震の災害ボランティア活動に参加してきました。
学生(2名)、卒業生、教員が3日間活動しました。
災害ゴミの運び出し、集積所への運搬、がれきの撤去などが主な仕事でした。雪と風にもまれて苦闘しました。
秋田県社協からの応援職員が偶然東洋OBでしたので、一緒に写真を。
本活動の実施には、日本財団の災害ボランティア活動助成金を受けました。
2024年3月から、志賀町ボランティアセンターにおいて、能登半島地震の災害ボランティア活動を始めます。
被災家屋の掃除、荷物の運び出しの手伝い、災害ゴミの収集・運搬などに協力します。
写真は震災の時に止まった安成寺の茶の間の時計です。
2024年2月17日に、能登ゼミを始めた髙橋教授の最終講義の後に、学生がお斉を作ってふるまう「能登を味わう復興支援の会」を開催しました。能登ゼミOBOGを中心に、髙橋先生の教えを受けた卒業生、東洋大学関係者の方など約100人の方にご参加いただき、支援金として寄付をいただきました。
詳細は、東洋大学ウェブサイトをご覧ください。→リンク
2023年11月のフィールド調査実習に参加した学生が、安成寺での学びをもとに、お斎のレシピを紹介する「えちゃけまがじん」作成しました。能登ゼミOBOG会の協力で、印刷発行しました。
2023年11月21日から29日にかけて、東洋大学国際学部国際地域学科の授業(SFS能登)として、2班にわたって志賀町鵜野屋の安成寺にて、学生がフィールド調査実習を行いました。
住職、坊守、そして協力いただいている能登定住交流機構の高峰代表から、多くのことを教わり、経験してきました。地域の方に協力いただいて実施したインタビューは80件近くにのぼりました。
2023年9月2日に3年ぶりに実施された志賀町鵜野屋・富来のお祭りに参加し、準備と片付けのお手伝いをしました。前日には富来太鼓の練習、大学の森の保全活動も行いました。
学生が担ぐお神輿の写真が町報しか10月号の表紙を飾りました。
能登ゼミの活動については、志賀町ケーブルテレビShikachanの動画もYouTubeからご覧になれます。