3/18より休診いたしておりましたが、院長の逝去に伴い閉院することになりました。

平成４年１１月に開業し、約３１年に亘り地域の皆様と共に歩んでまいりました。

当初、地域に小児科専門の医院がなかった為、受診された皆様から「やっと小児科ができて有難い」と喜ばれました。

慣れないことも多くお𠮟りを受けたこともありました。

院長を先頭に毎日数多くの患者さんと接し、少しでも安心して帰宅していただけるよう努めてまいりました。

３１年の間、院長が体調不良で休んだのはわずか１日です。

感染性胃腸炎で半日ずつ２回、どうしても診察できない状態になり休診しました。

それ以外は「休んだら患者さんが困るから」と自分の体調より診療することを優先していました。

新型コロナの大流行の時も、手探りながら一人でも多くの患者さんを診なければと頑張りました。

小児も大人も関係なく、困った人からの電話は断らないのが院長の信念でした。

どんなに疲れていても、体調が悪くても白衣を着たら「元気な野々田先生」になりました。

今年の３月１６日までその姿勢を貫きました。

３月１８日体調不良で休診し、そのままずっと休診することになりました。

７月１３日わずか４か月の闘病生活の後、逝去致しました。

小さな子どもだった患者さんが赤ちゃんを抱いて受診して下さったとき、院長はとても嬉しそうでした。

お母さんに連れられて泣きながら診察室に入ってきていた子どもが、やがて一人で受診し、きちんと説明できるようになり、そして親になって再び「全然変わってないですね」と赤ちゃんを連れてこられる。

それがいかに誇らしいものであったか。

野々田小児科を頼りにして下さっていた皆様にスタッフ一同感謝の言葉もありません。

志半ばで閉院となり、大変残念ではありますが、皆様と共に過ごした３１年は消えることはありません。

大過なくやり遂げたと院長もほっとしているかもしれません。

今まで野々田小児科を受診して下さった皆様が、今後も健やかに過ごされますことを、亡き院長に代わりましてお祈り致します。

長い間、ありがとうございました。