2010年、東北大学正門近くのギャラリーけやきの杜で個展をしていた折、当時金属材料の准教授F氏が私たちの作品を見て「退屈だ、カオスというのを知っていますか。」と言われました。「知りません」と答えると「ついておいで」ということになり、F氏の研究室に行くことになりました。F氏は「僕の専門はカオスではないが」と言いながら、たくさんの専門書が並んだ書棚から、Chaosと書いてある立派な本を取り出してこの中の写真から好きな画像を選ぶように言われました。いろいろな話をしながら、それらをコピーして資料として渡してくださいました。その後自分なりに勉強する事になりました。
Chaosは気象学者が発見した数学モデルで、初期値敏捷性、バタフライ現象、フラクタルの構造等々、カオス理論のものの見方考え方に共感し、それ以降、人の手仕事の枠を超えた広がりのある現象を引き出すように心掛けて陶器を焼くようになりました。その結果出来上がってきたデザイン模様を「カオス紋様」と名付けています。カオスモデルの一つと考えています。