コモチイソギンチャク
Cnidopus japonicus (Verrill, 1870)
レア度:いつでも見られる
形態:低い円錐形をしており、しぼむとかなり平らになる。体色は濃褐色~赤色のものが多い。体の側面に若齢個体をつけているものが見つかるため、和名の由来となっている。
生息域:本州中部以北に分布し、潮間帯の岩礁に生息する。ヨロイイソギンチャクなどが砂底でみられるのに対し、本種は岩肌や石の裏に付着している。砂に埋まらない転石をひっくり返すと高確率でついている。
生態:陸奥湾では11~12月に放卵・放精が起こる。自らの体壁を少し凹ませて溝を作り、この溝に自ら受精卵を産み付けて保護する。この行動は、乾燥耐性に乏しく大卵少産型の戦略をとる本種で、幼体の保護に一役買うものと考えられている(石村, 2003)。
その他:大きくなっても親から離れないニートが存在する。
2021年9月5日 りったゴカイの仲間を食べている。
2021年5月8日 りった水槽内で撮影
2021年5月8日 りった水槽内で撮影
2017年5月@臼尻 木戸
2017年5月@臼尻 木戸まるで花火
2017年5月@臼尻 木戸
引用文献:
石村理知, 2003. Reproduction, ecological distribution and population dynamics of the externally brooding sea anemone Cnidops japonicus on boulder beaches in Mutsu Bay, Japan. 東北大学大学院理学研究科博士学位論文.