研究概要
固体中を運動する自由電子を二次元平面に閉じ込めると、三次元のときとはまるで異なる振る舞いを示します。このような二次元電子系は、半導体へテロ構造や電界効果デバイスなどで実現できることが古くから知られており、特異な物理現象の発現の舞台となってきました。一方、二十一世紀に入ってからは、薄膜エピタキシー技術の発達や、グラフェンに代表される二次元物質の登場、さらにはトポロジカル絶縁体の発見などにより、様々な物質系で二次元電子系を比較的容易に実現できるようになり、界面超伝導や界面磁性、さらには単層高温超伝導や室温量子ホール効果など、従来のバルク三次元固体では決して実現できない驚くべき物性が次々と明らかになっています。当研究室では、特に層状ファンデルワールス化合物や強相関電子系物質などに注目し、独自に開発してきた薄膜エピタキシー技術による物質開発や、ファンデルワールス超構造における物性開拓、さらにはイオン液体などの有機電解質溶液を利用した電界効果ドーピングによる電子相制御などを通して、新奇二次元物性の開拓と革新デバイス機能の実現を目指した研究に取り組んでいます。
中野研究室は2019年2月に東京大学大学院工学系研究科において発足しました。2024年4月より芝浦工業大学工学部に拠点を移し、現在は工学部電気電子工学課程先端電子工学コース(学部生)、理工学研究科電気電子情報工学専攻(修士課程)、および理工学研究科機能制御システム専攻(博士課程)より学生を受け入れています。また、日本学術振興会特別研究員(PD)の受け入れも大歓迎です。研究内容の紹介や研究室の見学、進路相談などは随時受け付けておりますので、興味がある方は中野までお気軽にご連絡ください。世界最先端の研究を豊洲から発信してみませんか!?ご連絡をお待ちしております!
6月19日 特任教員(講師/助教)の公募を開始しました!締切は7月31です。詳細は以下をご覧ください。
https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?id=D125061439
5月1日 ホームページを公開しました。