【リサイクルセンターの利用状況について】
質問>
能美市の3か所のリサイクルセンターの現状として、おのおのの設置年月、敷地面積、管理運営方法はどうか。また、3か所のセンター合わせて年間どのくらい資源の回収量があり、その量の傾向は年々増加傾向か減少傾向か。
答弁>
市内3か所のリサイクルセンターの設置年月と敷地面積については、「根上くるくる工房」は、以前に民間工場として使用されていた建物を再利用して平成14年10月に設置をしており、敷地面積は除雪ステーションとの併設で1,447平方メートルである。「ふれあいリサイクルセンター」は、防災センターや能美警察署、能美ふるさとミュージアムの公共施設整備に伴って移転を繰り返し、現在は、以前、民間工場として使用されていた建物を再利用して平成30年9月より供用し、敷地面積は3,292平方メートルである。「辰口リサイクルセンター」は、辰口勤労者体育センターの駐車場を利用し、平成17年1月に施設を新設しており、敷地面積は1,459平方メートルである。
管理運営方法については、3か所のリサイクルセンター施設の開け閉め、適切な資源の搬入に対するご案内を市のシルバー人材センターへ委託をしている。
また、資源の回収量については、令和5年度1年間の実績で見ると、「根上くるくる工房」が約4トン、「ふれあいリサイクルセンター」が約230トン、「辰口リサイクルセンター」が約102トンである。これに各施設に持ち込まれた小型家電と金属を「ふれあいリサイクルセンター」に集めて計量分の約56トンを加えました392トンが、3施設合計の資源回収量である。
一方で、リサイクルセンターへの持込み量と町会・町内会での資源回収、小学校での集団回収を合わせた収集量の推移は減少傾向である。これは、スーパーや民間の収集事業者が設置する資源回収ステーションが増えており、時間や場所を問わず資源を出す場所の選択肢が広がっていることが影響したためと思われる。
中村発言>
回収場所が増えたということで減少傾向ということが分かりました。なお、根上地区のほうでは新聞とか雑誌、古紙、それからプラの回収を行わないので、地区によって回収品目・量も違っているようです。
リサイクルセンターの役割は、限りある資源を有効に活用できるだけではなく、廃棄物の量も抑えられ、焼却や埋立てによる環境負荷の軽減にもつながります。ですので、リサイクルセンターの積極的利用は、一人一人が地球環境保護に貢献する身近な手段でもあります。
【能美市リサイクルセンターの課題について】
質問>
市では能美市リサイクルセンター施設整備検討委員会を開催しているが、この委員会ではどのようなことについて検討がなされ、また、利用者の方からはどのような声が届いているのか、リサイクルセンターが抱えている課題はなにか。
答弁>
「根上くるくる工房」と「ふれあいリサイクルセンター」は、使用している施設が経年劣化で老朽化が深刻な状態となっている。また、小型家電と金属を集める「ふれあいリサイクルセンター」は、建物内でのスペースが限られ、屋外に業務用コンテナボックスを置いての集積であることから、良好な保管環境と言い難いのが実情である。加えて、持込みができる曜日や時間の制約が大きいこと、車の待機スペースが少なく混雑時には車道にまで順番待ちが延び、車両の通行に支障を来す。
昨年度の能美市リサイクルセンター施設整備検討委員会では、現在のリサイクルセンターが抱える諸課題に加え、民間事業者でのリサイクル・リユース品の受入れ拡大によるリサイクル環境の変化や、カーボンニュートラル推進に向けた環境教育と併せ、今後のリサイクルセンターの在り方について検討をした。委員からは、近い将来において施設の統合は必要であり、統合する施設のコンセプトとして「ゼロカーボンを実現するために、市民のリサイクル意識の向上やモノを大切にする心を育てる施設としてはどうか」といった意見が交わされた。また、統合する際は、3施設の中間に位置するふれあいリサイクルセンター一帯に集約することで、能美ふるさとミュージアムや防災センターと一体的な学習が可能ではないかとの提案もいただいた。
中村発言>
3か所のリサイクルセンターへの資源の持込みは、土曜日または日曜日の午前というように時間制限があります。また、施設や駐車場が狭いなと感じる地区もあります。幾つかの課題を聞いた中に、統合という言葉もありましたが、「リサイクルセンターは身近にあってほしい」とか「いつも開いてほしい」とかというお声もあります。
【能美市リサイクルセンターポイント制度について】
質問>
今年度の新規事業として、10月1日から半年間にわたり、能美市リサイクルセンターを利用した能美市民に対しポイントが付与されるというエコ・アクション・ポイント事業を行っています。まだ数か月くらいの経過ですが、市民の反応はどうか。
答弁>
利用状況は、11月末時点で481人の方にご登録をいただいている。初年度登録目標に掲げた2,000人の約24%に達している。アプリをインストールされた市民からは「気軽にエコな活動に取り組める」「リサイクルセンターには毎週来ているので、ぜひやってみます」といったご意見をいただいている。お一人でも多くの市民にご利用いただき、環境意識の向上が図られればと思っているので、引き続き周知に努める。
中村発言>
ポイント付与というなじみやすい新規事業ですので、たくさんの方が利用できるよう広報を充実していくことを期待しております。
【能美市リサイクルセンターの今後の在り方について】
質問>
昨年度の予算にリサイクルセンター調査費が計上されていたが、この調査費は、老朽化したリサイクルセンターの更新を検討し基本構想を作成するとの説明を受けている。昨年度の調査を基に、能美市ではリサイクルセンターの在り方をどのように捉え、今後どのような施設の更新、運営をしていくのか。
答弁>
昨年度のリサイクルセンター調査では、能美市リサイクルセンター施設整備検討委員会での意見を基に、今後のリサイクルセンターの在り方を探りました。
現在、能美市が運営するリサイクルセンターは、施設の老朽化や敷地面積が狭小であることなどが喫緊の課題である。検討委員会からは、施設や利用の現状を踏まえ、早急に統合整備が必要であること、周辺施設との一体的な学習が期待できることから、統合する際は、能美ふるさとミュージアムや防災センター周辺が理想であること、楽しく学べる環境教育の場としてできないかなどの方向性をお示しをいただきました。
今後は、能美市リサイクルセンター施設整備検討委員会でお示しいただきました方向性を基本としつつ、速やかに進めていきたいが、施設に盛り込む機能や民間事業者との連携、財政面の課題についても検討が必要であり、現在、調整作業を進めている。
運営についても検討課題の重要事項であるので、県内外の先進事例を参考に、能美市におけるカーボンニュートラル活動推進のランドマークとして、有識者や市民のご意見もお聞きし、柔軟な発想で在り方の検討を重ねていきたい。
中村発言>
リサイクルセンターを見ると老朽化が著しかったので、いずれ更新されるものだと思っていたところ、昨年、リサイクルセンター調査がありました。これから市では、委員から出された方向性を基本として考えるということなので、今後、施設の内容を具体的に詰めていくことになると思いますが、その際は施設を単に更新するだけではなく、機能や内容の充実を期待するものです。
能美市はSDGs未来都市に選定されています。リサイクルセンターが環境問題に取り組む中、中核的施設になり、ほかの市やほかの県から注目される施設となることを期待しています。