北海道大学大学院 環境科学院 環境物質科学専攻 光電子科学コース 中村貴義研究室

大学院生

募集

進学希望の皆さんへ

中村貴義教授は2025年3月末で定年退職します。博士課程大学院生の受け入れは終了しました。
修士課程大学院生の受け入れは2023年4月入学が最後です。

大学院の学生は、環境科学院・環境物質科学専攻・光電子科学コースに所属し、電子科学研究所で研究活動を行う事になります。現在、スタッフ4名(中村貴義 教授、高橋仁徳 助教、黄瑞康 助教、Xue Chen 助教)と、博士研究員1名、学生9名の体制で “楽しい研究・学生生活” をモットーに研究活動を行っています。環境科学院は学部組織を持たないので、内部推薦などはありません。全国より広く募集しています。

当研究室の修士課程の定員(1学年)は特別推薦枠をあわせて計7名です。入試時の成績順にとっていくことになります。受験の詳細は環境科学院のホームページで確認してください。

研究室の特徴・雰囲気

多様性

当研究室の特色は、他大学からの入学者が多いことです。これまでに約50名の学生が、さまざまな大学から研究室に入学し、大学院を修了しています。また、近年では海外からの進学者も多く、日常の中で英語が自然と身に付く環境です。

中村研修了生の出身大学

北海道大学理学部・工学部および水産学部・北見工業大学・北海道教育大学・東北大学・山形大学・東京農工大学・東京理科大学・筑波大学・国際基督教大学・中央大学・立命館大学・北里大学・日本大学・千歳科学技術大学・新潟大学・室蘭工業大学・秋田県立大学・広島大学・重慶大学など

充実した設備

中村貴義教授が1994年に北大に赴任して以来約25年が経過し、研究室の部屋数も増え、設備も充実してきました。十分なスペースで、落ち着いた研究が可能な環境が整っています。また古くなった装置は時期を見て最新型の装置へと更新しています。そのため10年前に1日かかった測定が、最新型の装置では1分で終わる状態へとアップデートされています。最先端の研究を行うのに十分な環境がそろっています

海外経験を積む

海外経験を積んでもらうため、在学中に1回は海外で開催される国際学会で発表してもらうようにしています。 ⇒ 最近のイベント

研究室の研究内容に興味を抱いて大学院進学を考えている方、北海道に興味がある方は、大学院を選択する中の1研究室として考えてみてはいかがでしょうか。 博士課程への入学希望者や高等専門学校からの修士課程への入学者も大歓迎です。

研究室配属後は・・・

研究について

 まずは実験テーマを決め、それに応じた「ものづくり」を始めます。多くの場合、有機合成から始め、合成した分子の固相集合体(結晶、または界面集合体・液晶・ゲルなど)を成長させていきます。出来上がった分子集合体の構造を専用の装置を使って精密に調べつつ、電気・磁気特性などの測定をし、分子集合体と機能性との関係を調べていきます。

学会で発表しよう

  ある程度結果がまとまったら、学会に申し込みます。在学中には、国内・国際学会で発表する機会があります。当研究室では、日本化学会春季年会(3月)・分子科学討論会(9月)・錯体化学会討論会(9月)などの国内学会に定期的に参加しています。修士課程修了までに、2~3回の学会に参加することができ、社会に旅立つための良い経験になるでしょう。また、合成金属の科学技術に関する国際会議 (ICSM) や金属錯体に関する国際会議 (ICCC) 等にも参加しており、これまで修士課程修了までに、多くの学生が国際学会に参加してきました。日本とは異なる文化にも接することができるので、学生にとって良い社会勉強になるでしょう。

よく学んでよく遊ぼう

 研究室のモットーは「研究と学生生活は楽しく」です。研究の合間に、折を見てジンギスカンパーティ(ジンパ)や、登山・温泉・キャンプ・スキー旅行など、北海道ならではの楽しみに触れていけるような雰囲気を大事にしています。

よく聞かれる質問(FAQ)

研究について

Q.実際にどんな研究や実験をしますか?

A.中村研究室の大きな特徴として「ものづくり(有機合成)」「構造評価」「物性測定」を一貫として行う、という点があります。多くの修士課程の学生は、2年間で有機合成から始めて、電気・磁気・誘電・吸着物性の測定までを行うことができるようになります。合成から物性までの幅の広い知識を得ることは、就職後きっと役に立つことでしょう。実際には、学生の得意分野と希望に合わせて、有機合成を主として研究を行うのも、物性測定を主として研究を行うのも自由です。

Q.研究テーマはどのように決まりますか?

A.何個かあるテーマの中から、指導教官との話し合いにより、適当なテーマを選択してもらうことになります。もちろん、自分から提案することもできます。

Q.これまでに経験したことのない研究ですが、大丈夫ですか?

A.なんのことだかさっぱりわからん!入ってから研究についていけるのか?・・・と思われた方もいるでしょうが、心配ないです!! 最初は皆よくわかっていませんでした。ですが卒業する頃には国際学会で発表するなど、皆立派に成長し、社会に旅立っています。この研究室はそのような環境が整っています。

学生生活について

Q.コアタイムはありますか?

A.水曜午後の研究室セミナーと、金曜の院生ゼミ以外は、基本的に本人の自覚にまかせており、コアタイムは設けていません。ただ安全のため、夜間の実験は原則として禁止しています。また、土日は休みです。

Q.ひとり暮らしのコストは結構高いのでは?

A.北大周辺に住むことになると思いますが、北大周辺は札幌駅に近く、家賃も本州に比べて安いため、ローコスト・ハイクオリティな生活ができることでしょう(学費等 に不安のある方は相談にのります!)。家賃が2~5万円くらいの物件に住んでいる学生が多いようです。

進路について

Q.就職活動は本州の大学院にくらべて不利ではありませんか?

A.本州にある企業への就職活動では、飛行機を使ってアクセスすることになります。仙台、東京、大阪、名古屋、福岡への移動も、新千歳空港から直通便があり、比較的便利です。まとまった時間を使って一気に説明会・面接を受けるケースが多いようです。就職活動のコツがあるそうなので、詳しくは中村研の学生に聞いてみてください。

近年はオンライン面接も行われるようになっており、地方都市であることのデメリットも減ってきたのではないかと思います。

Q.修了(卒業)後はどういう進路がありますか?

A.中村研での研究を通して、ものつくりの基礎である有機合成だけでなく、材料の機能性(電気伝導性・磁性・光学特性など)に関する知識を得ることができます。 そのため、卒業生は化学系企業を中心に、素材関連の企業、身に着けた幅広い知識を生かして特許事務所など、多くの選択肢の中から進路を選択しているように感じます。

Q.修了(卒業)生の進路について教えてください。

(企業・公官庁)

富士フイルム、旭化成、味の素、三井化学、日立化成工業、 日本ペイント、三菱製紙、王子製紙、 富士通、NECソフトウエアー、チッソ、日本軽金属、アルプス電気、セイコーエプソン、トクヤマ、HOYAガラス、パナソニック半導体ディスクリートデバイス、昭和電工、中央出版、コニカ(現 コニカミノルタ)、大日本インキ化学工業(現 DIC)、旭電化(現 ADEKA)、 京都セミコンダクター(現 京セミ)、松下電器(現 パナソニック)、三洋電機、特許事務所、公務員(農林水産省)など


(大学および公的研究機関)

産業技術総合研究所、北海道大学、東京農工大学、広島大学、山口大学、大阪大学、神奈川大学、武漢紡織大学(中国)、新疆農業大学(中国)、など

入試情報

詳しくは 環境科学院ホームページ をご覧ください。

【2022年度入試情報 博士課程前期・後期】:未定