会 長 挨 拶
会 長 挨 拶
日本マネジメント学会 第25回長崎県支部学術集会
学術集会会長 長崎みなとメディカルセンター副院長
坂本 一郎
この度、「日本医療マネジメント学会 第25回長崎県支部学術集会」を長崎県美術館において開催できますことを、大変光栄に存じます。本大会のテーマは「医療DXとタスクシェアが切り拓く未来 ~患者満足と働きやすい環境の両立を求めて~」 といたしました。
近年、医療現場を取り巻く環境は急速に変化しています。医療DXの導入は、診療の効率化や質の向上を可能にし、患者の皆様により高い満足を提供できる可能性を広げています。また、タスクシェアの推進は、医療従事者の負担軽減にとどまらず、多職種連携を通じた持続可能な医療体制の構築に欠かせない要素です。
私たちの使命は患者さんに満足いただける医療を提供することですが、同時に医療従事者が安心して働き続けられる環境を整えることも、質の高い医療を提供する上で不可欠です。これらの二つの課題は決して相反するものではなく、両立を図るべき重要なテーマです。本学会では、医療DXとタスクシェアが、「患者満足」と「働きやすい環境」の両立にどのように貢献できるのか、多職種の視点から議論を深めていきたいと考えています。
医療DXの導入は、診療記録の効率的な管理、AIを活用した診断支援、遠隔医療の促進など、多岐にわたる可能性を秘めています。一方で、技術導入に伴う負担やデジタルデバイスといった課題への対応も必要です。また、タスクシェアにおいては、多職種間での役割分担の見直しや教育体制の充実、新たな働き方の模索が求められています。
本学会では、現場でご活躍の皆様に、各施設での取り組みや研究成果について発表していただきます。さらに、参加者の皆様同士で率直に意見交換を行い、現場の課題や解決策を共有することで、新たな一歩を踏み出す機会となることを期待しております。