1985年新潟生まれ。インディ作家。2014年2月、『他人のシュミを笑うな』をKindle Direct Publishingにて発表。以降、各電子書籍ストアにて精力的に小説を発表している。家族、音楽などをメインテーマに、いろいろな『新しさ』を模索しながら小説を書いている。不定期で王木レディオをYouTubeにて配信中。
新潟県出身、在住。大学時代から小説を書き始め、そのあと公募やケータイ小説を中心に活動。2015年からはサラリーマンをしながらKDPで「新潟文楽工房」レーベルを立ち上げ、故郷の新潟を舞台にしたエンタメ小説を発表している。ジャンルは主にモダンホラー、ミステリー、ファンタジーなど。代表作は「山彦」、「天化」シリーズ、「ヤルダバオートの聖域」。
仮想出版社。伊藤なむあひ、弍杏という二人の作家を抱えKindleや各電子書籍ストアの他、文学フリマといったイベントでも活動中。自社の作家の他にもこのリミックス本『Mash Up!』やノージャンル文芸アンソロジー『BRuTiFuL』、短歌と小説の異色のコラボ本『aneimo』といった、外部の作家も参加する本も出版している。SF誌オルタニアにも創刊号から5号まで参加。家族に新潟出身者あり。
from ヤマダマコト『魚(いよ)』
from 弍杏『文中の( )にあてはまる名前を入れなさい』
from 伊藤なむあひ『鏡子ちゃんに、美しい世界』
from 王木亡一朗『ライトセーバー』
from 王木亡一朗『サイクロプス』
from ヤマダマコト『変人たちのクリスマス』
Remix From - 王木亡一朗『サイクロプス』
ふぁっきゅー! なんだってんだもう!
待ちに待った席替えでようやくあのコの隣になれるか!? なんて思ってたのに! そんであのコの隣になったのは名前すら覚えちゃいないクラス一の陰気な男……うぅ、あんな、夜は墓場で運動会してそうなタイプの男とあのコが隣だなんて! ほら見てみ? 休み時間を机に突っ伏してやり過ごそうとしてる。馬鹿なのかな? 限りある人生の時間をあんな風に浪費しているとか。しかもあのこの隣でだ! あ、しかもあの野郎タヌキ寝入りじゃん。しかも薄眼であのコのノート覗いてるじゃん。死ぬの? ねえ、いますぐ死ぬの?
(サイクロプス(Siva mix)より引用)
Remix from - ヤマダマコト『魚(いよ)』
脱衣所に、バスタオルと僕のパジャマ代わりであろうスウェットが置いてあった。体を拭いて、それに着替える。サイズは少し小さいかな、というくらい。誰のだろう。
「冷める前に、私も入るから」いつの間にか、そこに立っていた美咲が言う。
「あ、あぁ。そうだよね」僕は慌ててその場から離れる。美咲がおもむろに服を脱ぎ始めたからだ。
なんとも思われていないんだな。幼なじみなんて、そんなものか、とも思う。去り際に、彼女をちらりと見る。別に下心じゃない。でも、露わになった彼女の背中を観て、後悔に似た気持ちになった。
「あんた、卵にコーフンすんの?」そう言って、美咲は浴室に入り、扉を閉める。
僕はそれに、何も答えられなかった。
(『ナイトクルージング』より引用)
Remix from - 王木亡一朗『ライトセーバー』
『なんでお荷物がいるんだよ』
『なあ、おまえの家って遺伝子に欠陥があるってマジ?』
『おまえがキャッチャーな。どうせカズヤの球、打てねえだろ』
『おまえが鬼な。一生、鬼に任命してやる』
『そうそう、ヒロシは放置な』
だからキミは休み時間が近づくと、できるだけ存在を消し、先生に見つからないように旧校舎に行く。
埃をかぶった古いピアノの影にしゃがんで、三十分の間、息を潜めてやり過ごす。
周りには、古い型の机や木箱が積んである。誰も来ないし、来ても見つかりっこない。ここは静かで安全――。たまに奥の音楽室からオルガンの音が漏れてくるけれど、ここに隠れていれば気付かれることはない。
その気が遠くなりそうな時間、キミは私と遊ぶ。
カビ臭い階段の下ではなく、キミが空想の中で作った、遠い昔、はるか彼方の銀河系のどこかで――。
(『ハイランダー、荒野を往く』より引用)
Remix from - ヤマダマコト『変人たちのクリスマス』
はい、じゃあケイコと、タカハシくんの出会いに、かんぱーい! ……はー、おいし。わたし実はそんなにお酒って得意じゃないんだけど、なんかタカハシくんといると仕事っぽくないっていうか、あ、ごめんなさい、別に手を抜いてるとかそういうんじゃなくて……うん、でもなんかそういう雰囲気あるよね、タカハシくんって。言われたことない? そうかー。まあでも、わたしはそうだな。なんか和んじゃう。和み系? 癒し系? あ、ごめんごめん。で、話したいこと、だったよね。違うか。訊きたいこと。え? 相談? うーん、なんかドキドキするなー。いいよ、よっぽど変なこととかじゃなければ、どんとこいだよ。幸い今日は他にお客さんなんて来なさそうだしね。あ、でもこういう日っていきなり団体さんが来たりもするんだよね、全然読めないんだ。でもまあ、しばらくはきっとゆっくりお話できるよ。ふふ、タカハシくんも変わってるよね。クリスマスイヴの日に、初対面の相手に、よりによってゲイバーで人生相談するなんて。
(『Side-B』より引用)
Remix from - 伊藤なむあひ『鏡子ちゃんに、美しい世界』
少年はパンが嫌いだった。
その少年はジュンという名前で、彼が初めて少女と出会ったのは、中学二年生の春だった。
中庭の藤棚から甘い匂いが漂う連休明けのある日のことだ。
新学期の緊張感が失われた気だるい空気の中で、国語の授業を受けていた。
主人公の少年「ぼく」が、自宅に居候する冒険家の叔父と交流する現代小説がテーマだった。ほらふきだと思っていた叔父の話が本当でした、というありふれた話だ。
ぼんやりと教科書の活字を眺めていると、その中に少女の姿が見えた。錯覚だと思い、何度か目をこすったけれど、それは見間違いではなかった。
ページに印刷された絵や写真ではなく、ましてや文字でもない。登場人物の一人として、物語の中に確かに見えるのだ。
(『スターストリーズ』より引用)
Remix from - 弍杏『文中の( )にあてはまる文字を入れなさい』
>あきらめないで
>誰か千円いれろよ
>最後に脱いでください
>本当に死ぬんですか
>誰か〜! 早く千円!
>お前が入れろ
>童貞で〜す
>これお金振り込むのどうやるの?
>マジでやれよ、死ぬとこ見して
>可愛いけど顔だけじゃ世の中渡れないよね
>死ぬのは勝手だけど賃貸でやるのはどうかと思う
>特殊清掃とかいくらかかると思ってるの?
>我想为你转钱、但我不知道怎么做
>ボッキしてきました
>メンヘラちゃん乙
>死ね死ね死ね死ね死ね死ね
>生意気そうな女〜
>ふぅ。
>こんにちわ! 初見です!
>죽지 마세요
>童貞が一仕事終えた模様
>ブスじゃん!笑
>謎の尊さあるな
(『文中の( )にあてはまる名前を入れなさい』より引用)