産業界で生じる排熱を電力として活用する熱電発電技術を中心に、エネルギー分野に貢献する機能性材料に関する研究に取り組んでいます。また、電気化学的手法(電気めっき技術・陽極酸化処理等)を利用した高強度金属材料・機能性ナノ材料の創製も行っています。
人類は、核燃料や石油を地中から掘り起こし、電力に変換し、豊かな生活を送っています。この生活を捨てない限り、いずれ資源は枯渇することになるでしょう。さらに、自動車は生活に不可欠なものになっていますが、エンジンは約70%ものエネルギーを熱として捨てています。本研究室では、熱を電力として回収することのできる“熱電発電” 技術に注目しています。様々な熱電発電材料の合成から各種性能評価までを一貫して行っています。また、計算機シミュレーションも活用しつつ、高性能熱電材料の開発を目指しています。
熱電変換システムの幅広い普及のために、宗藤研究室では効率の向上、使いやすさ、コストを含めた総合的に高性能化する研究を行っています。
本研究室では、電気めっき等の電気化学的手法を用いた新規金属材料の創製も行っています。これまで電気めっき法は、材料の表面に金属膜を形成することで、耐食性や美観性等を向上させる技術として産業界で広く利用されてきました。一方で、本研究室では様々な工夫を施し、電気めっき法により超微結晶組織を有する小型・薄型材料や、ナノ材料(ナノワイヤー等)を作製することに成功しました。これにより電気めっき法を表面処理技術としてのみならず、次世代の高強度材料やエネルギー材料、電極触媒材料等の創製手法としても活用することを目標にしています。
・p型BaCuSiクラスレートの作製およびp型BaGaGeクラスレートの単結晶化
・電析法を用いて作製されたNi-P合金薄板の機械的特性評価
・電析法により作製された金属ナノワイヤーの水素発生触媒特性
・液相焼結法を用いたBa-Al-Siクラスレート熱電材料の緻密化と結晶粒径の制御
・電鋳・剥離法により作製したNi-Co合金薄板の機械的特性調査
ゼーベック効果では、素子内に温度差を形成する必要があり、低温部から放熱する必要があるため、変換効率は10%程度に留まっています。本研究では、化合物半導体のバンドギャップを制御することにより、p型半導体-狭バンドギャップ真性半導体-n型半導体を緩やかに連続させたエネルギーバンド構造を材料内に形成し、真性半導体で熱的に発生させた電子とホールをそれぞれn型とp型の領域に拡散させて電力を得るという新原理を提唱しました。