相川むねひと議員は、令和7年3月5日の定例議会において、「本市の基幹産業である農業の未来に向けて」というテーマで一般質問を行いました。その内容を要約してご紹介いたします。
【質問】 農業経営基盤強化促進法の改正に伴い、地域計画の名称変更と目標地図の作成が義務化されましたが、その目的は何ですか?
【回答】 目標地図の作成は、農業従事者の高齢化や後継者不足による農地の荒廃問題を解決し、次の耕作者へスムーズに引き継ぐことを目的としています。また、10年後の農地利用の将来図を示すものです。
【意見・要望】 農地だけでなく、山林も含めた総合的な土地利用を考える必要があります。
【質問】地域計画の基本的な考え方は何ですか?
【回答】地域農業の設計図として、計画書と目標地図で構成され、農地利用の協議区域を小学校区で分割し、計画を策定します。認定農業者や新規就農者を対象に意向調査を実施し、農地の集約化を推進し、効率的かつ総合的な利用を図ります。意向調査を全農地所有者に拡大し、毎年更新します。
【意見・要望】地域計画の策定により、農地の集約化などを推進し、本市の農用地の効率的かつ総合的な利用を図ることが大事です。地域計画の公告期限は令和7年3月末までと示されています。計画は地域農業の出発点であり、継続的に見直すものです。10年後の農業の姿を見据え、農地利用効率化支援交付金の周知を含め、丁寧な説明と対応をお願いします。
【質問】遊休農地の問題に対する本市の基本的な考え方は何ですか?
【回答】 遊休農地の増加が全国的な課題であり、本市でも対策が必要です。新規就農者への補助金交付や遊休農地活用の整備に対する補助金交付を実施し、株式会社あぐりファームJA南アルプス市と連携して遊休農地の解消を推進します。農業委員等による利用状況調査を毎年実施し、遊休農地の解消に努めます。
【意見・要望】現在実施している支援策を広く周知し、遊休農地の解消に努めてください。
【質問】カメムシの防除に対する本市の考え方は何ですか?
【回答】 カメムシの発生が全国的に問題となっており、一斉防除が難しいため、個々の農業者による薬剤散布が重要です。山梨県とJA南アルプス市が予察用トラップの増設を準備し、防除暦にカメムシ対策を追加して説明会を実施します。薬剤防除、物理的防除、環境管理の3つの方法が効果的です。
【意見・要望】農業従事者や新規の就農を目指す者に対して、説明会や相談の丁寧な対応をお願いします。また防除暦への記載が一斉防除に有効です。(記載が決まった)
【質問】 もうかる農業を目指すために、本市の基幹産業としての基本的な考えをお伺いします。
【回答】 本市の農業は地域経済を支える基幹産業であり、南アルプス市産農産物の認知度向上に向けたPR活動を展開しています。特別販売会やトップセールス、シティープロモーション事業、ふるさと納税返礼品等を活用し、農産物の販路と需要を拡大しています。今後も特産品のプロモーションを通じて認知度を向上させ、高品質及び高付加価値化に努め、農業所得の向上を図ります。
【意見・要望】 市民が総セールスマンとなり、南アルプス市の農業を強くするための意識向上を図り、地域全体で農産物の魅力を発信していくことが重要です。
【質問】 市民総セールスマンの意識向上についての見解をお伺いします。
【回答】 市民総セールスマンの提案は、市の魅力の発信方法の一つとして参考にします。特典については予算の問題がありますが、お金のかからない工夫を考えます。シティープロモーションの一環として効果があると考え、庁内で広く調査研究します。
【意見・要望】 市民一人一人が農産物や南アルプス市の魅力を発信し、地域全体で盛り上げていくことが必要です。
【質問】 有料ごみ品目シールの取得に関する不便を解消するための対応についての見解をお伺いします。
【回答】 有料ごみの処分については、資源回収センターに持ち込む前に環境課や窓口サービスセンターで手数料を納付していただいています。平日に来庁が難しい方には夜間開庁日を設けていますが、平日に時間が取れない市民の声も聞いています。資源回収センターでの土日対応や券売機等を利用した対応を検討します。
【意見・要望】 市民の利便性を考慮し、土日対応や券売機の設置などの対応を進めてください。