今まで受けてきた講義や授業では、一方通行の受け身の勉強(教わったことを覚える、あるいは、指定された問題を教えられた方法で解く)が多かったと思います。これに対して、輪講では、輪番で、文献や資料などを理解しそれを紹介しますが、その際、疑問点や問題点、どこが分からないか、を自分で見つけ、それについて何をどのように調べたらいいかも自分で考え、実行します。これは、今後の大学生活や、就職してから仕事を進めるとき、また、今後の人生のいろいろな場面で必要になる力です。
様々な情報の中から、重要な点とそうでない点とを見極め、要領よく情報抽出する能力を養ってください。本質的か否かを決める尺度を持つことの重要性を認識しましょう。これも今後のあなたの人生で極めて大切になる能力です。使える時間や資源は有限ですから、重要なことを選択してそれに集中できるかどうかが人生の成否を決めます。ある情報が大切かどうかは、何を目指しているのか、何を理解したいのか、どんなことを知る必要があるのか、がわかっていないと決まりません。
輪講の機会を利用して、自分の考えを人に伝え理解してもらうことの大切さと難しさとを体感して下さい。 自分にとって当たり前でも、聞く側にとっては馴染みの薄いことがよくあります。また、ゼミでは参加者が切磋琢磨し、互いに助け合い、高め合う共創関係をつくることを目指します。相手に伝えることは共創関係をつくる上でも必須の力になります。うまく伝えられることは助けてもらうことにもつながります。助けてもらう力はこれからの人生でとても役に立ちます。さらに大きくは、皆さんには、自分の仕事の成果を社会に還元し人類全体の知的共有財産とすることができるようになって欲しいと思っています。
このページ「輪講の意義」を書く際に参考にしたサイトです。このサイトに書かれた内容を出発点に、私たちのゼミに合うように書き換えました。