主催者よりごあいさつ 

〜子どもたちだけでなく、すべての人へ〜

 ももちゃんのピアノサークルのホームページにお越しいただき誠にありがとうございます。ご興味いただいた皆さま、ご参加くださる皆さまには大きな感謝と、皆さまとともにイベントを作り上げることのできるよろこびを感じております。

 今、私どもが主催するイベントは、ドキュメンタリー映画『ひめゆり』柴田昌平監督の今年5月に発売された新著、『ももちゃんのピアノ〜沖縄戦・ひめゆり学徒の物語』の朗読音楽会でございます。読後直ぐに物語の大切なメッセージを多くの人に伝えたいと思いはじめ、ポレポレ東中野で毎年6月に行われる『ひめゆり』上映の直後に企画が動き出しました。

 音楽を生きる力に変えて沖縄戦渦を生きたひとりの女性の物語です。ご参加いただく皆さまには、戦争と平和についての考えをより深める機会になることと思います。

 当イベントは2部構成で行います。前半は『ももちゃんのピアノ』をピアノの生演奏付きでご鑑賞いただきます。後半は、柴田昌平監督によるトークショーをお楽しみください。作者の話を直接聞ける貴重な機会でございます。

 本イベントが、皆さまにとって有意義なものになりますことを祈念いたします。

 それでは会場でお会いしましょう。

本公演のみどころ

【音楽の先生が主人公に残したもの】

戦争に翻弄されながらも音楽の先生(東風平先生)が、音楽の教師である前に人間として、音楽に託して主人公に伝え残していったものは何だったか?を探りながら聴いてください。


【みずみずしい描写】

みずみずしい描写が数々あります。たとえば、主人公が憧れの曲を聴いているときは、沖縄の海や空を思い浮かべていたのだろうか、など聴きながら想像してみてください。


【全編ピアノの生演奏付き】

全編ピアノの生演奏付きで朗読します。物語の中に出てくる3曲のピアノ曲を除いてすべてピアニストによるオリジナル曲の即興演奏です。息の合ったピアノと朗読が織りなす物語の奥行を感じてください。


【その時代の音楽を知る】

音楽は、私たちにいつもいつも安らぎをくれるものとは言い切れません。歴史の中で時には戦意高揚に利用されたこともありました。戦争を経験していない私たちは、戦争の中で音楽がいかなる存在だったのか、事実を知ることからも平和について意識を向けることができると思います。この物語の中で主人公がその時代時代に音楽とどう向き合ってきたか、そこにも注目しながら聴いてください。


ももちゃんのピアノ

沖縄戦・ひめゆり学徒の物語

 文/柴田 昌平
 絵/阿部 結

 ポプラ社 2022年5月

音楽を生きる力にして沖縄戦を生き抜いた元ひめゆり学徒、与那覇百子さんの半生をもとにした物語。ド キュメンタリー映画『ひめゆり』完成後も、柴田監督は、元学徒のみなさんの取材を続けました。時間をかけた膨大な証言映像と、百子さんのお孫さんの助けも得て94歳の百子さんへの取材を重ねた書き下ろし。

出演者

一人でも多くの人たちに大切な大切なメッセージを伝えたい。

森 ひとみ  朗読

「ももちゃんのピアノ」を一気に読み終えました。ももちゃんや登場人物の声、ピアノの音色、風の音が聞こえてきて、瞬間的に、この作品を表現化したい!と思いました。私が「ももちゃんのピアノ」に出逢うきっかけを作ってくれた森田さんにその場で連絡すると、まるでお互いが磁石で引き寄せられたように、同じことを考えていた事がわかり、企画が即決!!

自分の回りの大切な人たちに、そして一人でも多くの人たちに大切な大切なメッセージを伝えたいという、その1点がエネルギーとなり、企画の実現となりました。

ももちゃんの、温かくも力強い音色よ、みんなのところへ飛んで行け-!

profile

秋田県出身。1冊の本との出会いがきっかけで演劇の道へ。劇団GMGでは日本全国の学校を巡演。年に一度の東京公演では手話を劇中に取り入れた手話との同時進行劇も上演。手話指導も行う。移籍後の劇団希望舞台でも日本全国の小さな村から町から巡演。フリーとなってから一人芝居「釈迦内柩唄」(水上勉・原作)を自ら企画・上演。現在はプロダクションに所属し、映画吹替えなど舞台以外でも活躍中。

いただいた感動をこちらからも送りたい。大切なのは伝えたいという気持ち。

森田 保江  朗読

はじめまして、ももちゃんのピアノサークルです。発足のきっかけは、今年ドキュメンタリー映画『ひめゆり』を観た森ひとみさんが、わたしのピアノと森さんの語りで朗読&ミニコンサートをしないと声をかけてくれたことでした。わたしもももちゃんにもらった勇気を人に分けたい、同じ志を持つひとと身近なところで、自分にできる方法でなにかやり たい、と模索していました。ふたりは「いつも柴田監督から感動をいただいているので、たまにはこちらから感動をお 送りしましょう」と意気投合し、名前を「ももちゃんのピアノ」に決め、企画をはじめました。しかし、家にピアノはありますが、何十年も弾いていません。昨年『ひめゆり』を一緒に観た志岐竜哉さんが、ぜひピアノで参加したいと言ってくれました。藍卓理さんもぜひと手をあげてくれました。柴田監督のライフワークに共感している夫も力を貸してくれます。ひめゆり』を観た知人たちも応援してくれます。朗読の初心者もいます。わたしがそうです。でも「みんながそれぞれの人らしくが一番」と森さんは言います。そう、大切なのは伝えたいという気持ち。それを合言葉にわたしも 心を込めて朗読したいと思います。ももちゃんに勇気をもらったら、次はみなさんがどこかで誰かに聞かせてあげてください。みんなが前を向いて生きられる平和な世界になりますように。みんなにも太陽の笑顔がおとずれますように。それがももちゃんと柴田監督の願いでもあり、世界中の人々の希望だと思います。本の「あとがき」も読んでください。

profile

朗読は初挑戦。趣味は映画研究。東京音楽大学声楽専攻卒業。

今年6月『ひめゆり』監督舞台挨拶の時に受けた感激が火をつけた。

藍 卓理   朗読

平成元年に結婚した私は、主人と初めて沖縄のひめゆりの塔を訪ねました。若くして散ったまだあどけなさの残る遺影を前に、足が前に進むことが出来ませんでした。コロナ禍で世の中が大きく変わった2022年6月柴田監督の映画『ひめゆり』を観る機会があり、柴田監督の舞台挨拶を伺いました。お話の中に出てきたももちゃんのお孫さんがこの映画を観に来てくれたこと。そして何よりもももちゃんがご存命なことに感激しました。胃ろうで寝たきりになってしまった私の母と同じ93歳。ももちゃんの想いを少しでも後世に伝えていくお手伝いができればと今回参加させていただきました。

profile

本名 山下卓理 千葉テレビ放送お天気キャスターを経て、MCに。まだ女性司会者がいない頃から披露宴の司会に携わる。その数2000組を超える。MC歴37年。その傍ら介護施設にて約20年生活相談員、施設長として高齢者の毎日に関わる。

平和に暮らすために必要なことをみんなで考えたいではありませんか。

志岐 竜哉 ピアノ

このイベントに参加をしたいと思ったのは、この本が戦争というものについて、一人ひとりの国民が考えるよいきっかけになる本だと思ったからです。現在のウクライナを見てわかるように、戦争は市民の日常を突如として奪います。皆さんはそんな世の中をどう思いますか?戦争がはじまった際に兵士は国や軍の指令のとおりにしなければなりません。それがなんのためになるのでしょうか。改めて人が人として平和に暮らすためにはなにが必要なのか、そういうことをみんなで考えたいではありませんか。

profile

東京都出身。5歳よりピアノを始める。第65回ヘレンケラー記念音楽祭コンクールにて優勝グランプリ。東京音楽大学にて学び、現在はピアノと尺八で新領域を開拓中。


新宿区 落合第一地域センター

西武新宿線下落合駅より徒歩5分

東京都新宿区下落合4−6−7


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