NAYUTA SHINOHARA / 篠原 那由他

フライバック機構付リストウォッチ(N1,N2)

[ Watch ] Brass, Steel, German silver, Beryllium copper
精度の良い時計を製作したいと思い、テン輪を大きく見せる配置を設計しました。テン輪を大きくするためにはより多くのパワーが必要になるので、香箱を2つ利用しそれに合った慣性モーメントを計算しています。また秒表示をワンプッシュで設定できる機構を搭載しています。
上側はテン真を切削している写真です。振座側の切削はワックスチャックを使用しました。下側はテン輪を加工している写真です。フライス盤で輪郭の加工をした後に時計旋盤で厚み調整と仕上げをしています
バイブレーティングツールという古い工具を使用してテンプの振動周期を合わせる作業をしています。自作したテン輪に既成のヒゲゼンマイを組み合わせています。元々、1秒間に5振動するヒゲゼンマイを8振動に合わせこむので必要な長さを理論的に計算してから作業しました。
上側は真鍮製のベゼルを仕上げている写真でこの作業の後にバフをかけてメッキ出しをします。下側の写真はインデックスをCNCフライスで切り出し、表面は手で仕上げています。