KOUKI MATSUI / 松井 洸樹

Pendulum

[ Clock ] Brass, Copper, Steel, Carbon steel
私達は古くから時間を中心にして生きてきました。私達の生活スタイルに応じて時計は多くの進化をし、形を変えていきました。その中で古くから存在し時計の始祖である振り子時計を現代の機材を使用し手作業で先人の作業に近づけ、針には小宇宙と表現される時計の思いを込めました。
2枚の真鍮板を張り合わせ同時に穴を開けることで歯車を支えるプレートの穴のズレを抑えることが出来ます。少しでもずれてしまうと歯車が動かなくなりますので、慎重に穴開け後、万力に取り付け糸鋸で切断、ヤスリで形成して目的の形にしていきます。
車は必要な歯数、直径に応じて、フライス盤に取り付けた、歯切り用カッターで1歯づつカットしていきます。歯切り回数は歯数によって変わり、1歯でも失敗すると最初から作りなおさなければならず、慎重に作業していきます。
炭素鋼棒(鉄棒)からネジを削り出します。ネジ切、ネジ溝を作ることでネジが完成します。クロックなので最大ネジ外径は20mmと大きいです。
月をモチーフにした時針、大小様々なクレーターを表現するのに自作タガネを使用し、彫金で月面らしさを出しました。
重錘と振り子を利用した時計の完成です。