KOTARO MIYAZAKI

KOTARO MIYAZAKI / 宮崎嵩太朗

TREE THINKER

[ Wooden sneaker ] Shina Plywood, MDF, Canvas, Japan cedar sheet, Natural rubber

木の新たな循環の道を模索しました。日本は国土の約7割を森林で占めていますが、木材の自給率は4割に達しません。理由の一つに建築材以外の利用が少ない事が挙げられます。さらに、コロナ禍によりその需要は減る事が予想されます。林業が廃れ、森を守る人が減る。この問題と向き合い、木製のスニーカーを制作しました。

木に着目した理由は私が木々に触れて育ったからです。近くに森のある環境で育ち、夏には山を登り、冬には雪山を滑る。私にとって森は大切な生活の一部です。森を守るためにできる事は何かと考えた事がきっかけでした。

最大の特徴は木製のソールです。ハニカム状の木材と、ボード状の木材の２種類を組み合わせて構築されています。ソールが摩耗しても、新たに木材を切り出し取り換える事で、何度でも修復が可能です。

また、ハニカム状に切り上げた木材は弾性と屈曲性を持ちます。この特性に木材自身が持つしなりを組み合わせ、独自の履き心地を持つクッションソールを完成させました。

アッパーには厚み0.3mm以下に加工され、屈曲や縫製が可能な木のシートを使用しています。柔らかなキャンバス素材に適度な硬さを与え、足を包むサポートパーツとして機能します。

デザインはボードスポーツのプロダクトから着想を得ました。既存の概念に囚われず、環境と向き合い新たな道を描くボードスポーツの精神のように、木が巡る新たな可能性を考えていく。それが”TREE THINKER”に込めた想いです。

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