トールディルグという大陸に暮らす、冠を戴く者たちとその周辺の物語連作。
人々が皆一つずつ魔法の能力を持っている世界で、政治や家族、恋愛など、人の生きていくさまを描いています。
傲慢な王の冠、割れた——王位継承に揺れる国の、
わがまま王子の成長物語。
トールディルグ大陸が北辺の大国、ユースフェルト王国の第三王子に生まれた少年・ヴィンフリートは、己が常識が崩れ落ちるような現実に直面していた。
偉大な王家の一員として、全てにかしずかれ敬われる人生を送ると思っていたのに、国王たる父が重大な罪を犯し、王家の権威が失墜したというのだ。とても信じられなかったが、従者たちの冷たい態度を見る限り否定できない。
これまで母に教えられてきたことが間違いだったのではないか。そういぶかり行動を始めたヴィンフリートだったが、その母も様子がおかしくて……。
2024/11/23 完結しました。
書物の塔に棲まう聖獣の巫女と、婚約者の王子様の夏休み日記
【前編】
おばあ様がくれた一冊の手帳。そこに14年分の半生を綴ることにした少女・ヘマは、ティエビエン王国の森の中に建つ書物の塔――白の塔に棲まう聖獣、"王猫"の巫女だ。寂れた街に生まれた、ただの本好きの少女だった彼女は、どのようにして王猫の巫女となったのか。
ヘマの手記という形で描かれる、『ヴィンの物語』の裏側のお話。
【後編】
王猫の巫女ヘマが、婚約者となったヴィンフリートをティエビエンに招待して過ごす、ひと夏の旅の記録。きらめかしい再会、初めてのことばかりの旅程、そして少しだけ寂しい別れまでを綴った時、14歳のヘマの手記は完成するのだった。
2025/12/29 最新話更新